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読んだ本の感想あれこれ。
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a926a1aa.jpg   発行年月:2010年6月


米澤穂信、青春ミステリーの傑作シリーズ〈古典部〉最新作!



春を迎え、奉太郎たち古典部に新入生・大日向友子が仮入部することに。だが彼女は本入部直前、急に辞めると告げてきた。入部締切日のマラソン大会で、奉太郎は長距離を走りながら新入生の心変わりの真相を推理する!


                          (角川書店HPより)


高校の古典部の話で、これはシリ-ズ物なんですね?^^;
知らずに初めて読みましたが、楽しめました。

物語は、現在と過去が交錯しつつ進みます。
その現在は、神山高校の恒例行事であるマラソン大会。
20Kmを走り終わるまでに、古典部のなかで起きているある問題についての真相を追究し問題解決しようと挑む2年生の折木奉太郎。

そのある問題とは、新入部員となるはずだった1年生女子が、突然入部を辞めたいと言った事。
それまで結構、2年生ともうまくやれそうな雰囲気だったのに・・・・なぜ急に?


その謎を解くため、過去のいろいろな場面を振り返るかたちで描かれ、その謎もわかってみれば、そういうことね・・・・という物だけど・・・
高校生の立場になれば、まあ大問題なんでしょう。

この表題は、結構ふかい意味を含んでいるかも。

古典部の2年生メンバ-の過去の話も興味あるので、またいつか読んでみようかな?


余談だけど・・・これ読みながら・・・・ちょっと恩田陸の「夜のピクニック」を思い出しました。



★★★
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e549da22.jpg   発行年月:2008年11月


   これぞ、究極のどんでん返し!あらゆる予想は、
   最後で覆される。


   ラストで鮮やかに真相を引っ繰り返す技は、
        短編の華であり至難の業でもある。
   本書は、その更に上をいく、
   「ラスト一行の衝撃」に徹底的に拘った連作集。
   古今東西、短篇集は数あれど、
収録作すべてがラスト一行で落ちるミステリは本書だけ!


          
                               (新潮社HPより)

↑新潮社の解説、凄いな・・・笑
ラスト一行は、やや大袈裟なかんじがしますが、結構、当たってる。

5つの短編、それぞれが面白かった。
共通してあるのは、なにやら謎めいた読書サ-クル「バベルの会」

5つのお話、それぞれ違う語り部たちですが、皆、若い女性。
「バベルの会」に属する令嬢たちと、その周りで仕える使用人たちが多く登場。

お話の舞台は由緒あるお屋敷内であったり、主人所有の別荘だったり。
そこで起きる惨劇の数々。

真相は、最後の方で明かされて・・・・「えっ?」と驚かされる。

どれも面白かったけど、気に入ったのは
「玉野五十鈴の誉れ」・・・・玉野五十鈴とは、女中の名前。物腰は丁寧で申し分のない。その五十鈴に身の回りの世話をしてもらう五十鈴と同年の純香のはなし。
意外な展開で一番、驚いた。
五十鈴の誉れ・・・徹底していて恐ろしいほどに見事。


最後の「儚い羊たちの祝宴」も良かった!
ラストにふさわしい作品。
天才料理人・夏が天才とされる所以にビックリ!

金持ちの主人が申し付けた料理・アミルスタン羊の料理が出来上がった!
さてどんな料理?

成金の父を冷静に観察するその娘・鞠絵の語りが突如終わる・・・・この後は何が?

この終わり方の唐突さは計算なんでしょうね。

わけわからんじゃん!なんて言ったらダメなんでしょう。
想像して前の話を再び思い出して余韻に浸ればいいのかな?


十分に楽しませてもらいました(^^)

表紙の写真と装丁、いいですね・・・中を開いたところの写真も本の内容にドンピシャなかんじで
気に入りました!


★★★★


cf0b14e0.jpg発行年月:2009年8月


5つのリドルスト-リ-に秘められた物語

古書店アルバイトの芳光は、依頼を受けた5つのリドルスト-リ-を探し始める。実は著者は生前「アントワ-プの銃声」事件の被疑者だったことが明らかになり・・・・・・。
著者新境地の本格ミステリ。

                     
(集英社HPより)

少し前に読んだ「春期限定いちごタルト事件」~「秋期限定栗きんとん事件」なども、青春小説の軽いミステリ-で楽しかったのですが、今回の物語は、大人も楽しめる上質なミステリ-だと思いました!

かなり、面白かった!
こういうかんじ大好きです!

伯父の経営する古本を扱う書店に、家庭の経済状況が悪く、一時休学し、学費を自分で稼ごうと身を寄せる大学生の芳光。
そこに、亡くなった父親が生前に書いていた5つの物語がどこかの雑誌に載っていると思うので探して欲しいとやってくる可南子。
1つ見つけたら10万円という報酬に魅せられ、仕事を引き受ける芳光。

ひとつずつ、見つけた物語が語られるのですが、どれも少し哀しい。
幸せな雰囲気はしない話ばかりで重いのですが、独特の魅力があり、どれも好きでした。

物語を探しながら、芳光と可南子の生い立ちのような過去を振り返るような話もあり、二人には共通するものを秘めているかんじでした。

そして、探していた物語が全て揃った後、明らかになる事には、とても辛いものがありました。
明らかにされた事は、今後の可南子にどう影響されていくのだろう?
なんて考えたら、本を閉じた後も、なんともスッキリしない読後感が残りました。

でも、作中作の雰囲気もそれに似たもので、その先の物語を読者が想像して楽しめばいいのかな?
なんて勝手に思い、わたしはきっと今後の可南子はこれを知った上で強く生きて行っただろうと解釈しました。
ある程度、可南子自身もわかっていたのではないかな?


この物語をいずれ娘が手に取り、そこから自ら感じ取るであろう事実を予見しながら書いた父親の気持ちは、どんなだっただろう。

最後まで読んで、すぐ作中作だけを読み返したら、なんだか一層ジ~ンと来ました。

これは今まで読んだ米澤作品では一番!(わたしの好みですが・・・^^;)

★★★★★
6899a189.jpg発行年月:2009年3月


新聞部の新部長になった瓜野くん。
連続放火の法則性を発見し、進入部員を総動員して犯人逮捕を目指す。
付き合っている小佐内さんはそんな彼に「何もしないのが一番いいと思う」と言われるのだが・・・。

シリ-ズ第3弾の下巻。


上巻を少し前に読み、早く下巻を読まないと忘れちゃう~!
なんて思っていましたが、読み始めたら、上巻で読んだ事もすぐ思い出せて、楽しく読みました。

連続放火事件の犯人はだれ?
自分なりに推理しながら読みましたが・・・・ハズレでした(笑)
わかってみれば・・・なるほど!と思えたのですが^^;

瓜野くんの暴走は、やはりちょっと痛い結果になりました。
ちょっと可哀相だったなぁ~。


小鳩くんと小佐内さんの関係は、次回作(多分、冬期もありますね?)で、どう進展するのでしょう?

小佐内さんって、なかなかの小悪魔的存在で、わたしは好き♪

でもキャラクタ-として好きのは、上巻でも感じたけど、前部長の堂島建吾くんかな?

新聞部引退後も後輩のことをいろいろ気遣っていて好感度大!


70acaff4.JPG  さて、冬期がもしあるとすると、タイトルのスィ-ツはなんだろ?

    春期・・・いちごタルト
    夏期・・・トロピカルフル-ツパフェ
    秋期・・・栗きんとん


    
    最近、長女が全巻揃えたいと買いました。
    イラストも可愛い♪


★★★

d8185b08.jpg発行年月:2009年2月


船戸高校新聞部1年の瓜野君は、頻発する小規模な放火事件にある共通項を発見し、独自に調査を開始する。一年間の放火魔追跡の果てに現れた真実は?

シリ-ズ怒涛の第3弾!


                 
(東京創元社HPより)

 

「春期限定いちごタルト事件」 「夏期限定トロピカルパフェ事件」に続くシリ-ズ物。

いちごタルト事件は昨年読んだかな?
表紙の絵が可愛いのが、長女のツボを刺激して、娘が読んだあとに読ませてもらっています^^;


今回は、新聞部の新入生瓜野君が、ありきたりの校内新聞を変えよう!と提案し、丁度、身近で頻発している放火事件を新聞片隅にコラムとして載せたことから起こるあれこれ。

一年生なのに、今までの新聞部の紙面づくりに問題ありと言っちゃうあたり、結構、強気。
ほかの部員たちは、そんな彼を疎ましく思いつつも部長の堂島君は、なかなか良い子だな。
一人暴走ぎみの瓜野くんの抑止力になりつつ、認めてあげるべきことは素直に認めてあげていたし、穏やかにことを治めようとする姿は部長らしくて良かった。


新聞部の瓜野くんとは、違う話で、部長の堂島君の友人である小鳩君の話が平行して進んで行く。
小鳩君は、推理好き。
突然、女の子・仲丸さんから放課後呼び出され、付き合いが始まったのだが、2人で居る間に起こる、ちょっとした事にもすぐ推理を始めてしまうのが可笑しかった。

バスの中で降車ボタンを今、押したのはこの中の誰か?とか。
仲丸さんのお兄さんの部屋に空き巣が入ったときもその不可解な犯人の行動を解き明かそうとしたり・・・。


上巻では、まだ放火事件の真相は明らかにされなかったけど、この謎解き名人の小鳩くんがどう関わってくるのかな?

早く、続きが読みたい!!

でも、考えたら・・・トロピカルカフェ事件、まだわたし読んでないかも??
話がちょっと見えない箇所あったりしたので、そちらを先に読むべきかも。
ま、大抵は理解出来ましたが。


高校生らしいコイバナもちょっとあったりで中高生が読めば、もっと楽しいでしょうね。


                                            

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