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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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416zGXTcQgL__SX230_.jpg    発行年月:2012年11月
 


12年ぶり、待望の書き下ろし長編小説。親や他人とは会話ができないけれど、小鳥のさえずりはよく理解する兄、そして彼の言葉をただ一人世の中でわかるのは弟だけだ。小鳥たちは兄弟の前で、競って歌を披露し、息継ぎを惜しむくらいに、一所懸命歌った。兄はあらゆる医療的な試みにもかかわらず、人間の言葉を話せない。青空薬局で棒つきキャンディーを買って、その包み紙で小鳥ブローチをつくって過ごす。
やがて両親は死に、兄は幼稚園の鳥小屋を見学しながら、そのさえずりを聴く。弟は働きながら、夜はラジオに耳を傾ける。静かで、温かな二人の生活が続いた。小さな、ひたむきな幸せ……。そして時は過ぎゆき、兄は亡くなり、弟は図書館司書との淡い恋、鈴虫を小箱に入れて持ち歩く老人、文鳥の耳飾りの少女と出会いながら、「小鳥の小父さん」になってゆく。世の片隅で、小鳥たちの声だけに耳を澄ます兄弟のつつしみ深い一生が、やさしくせつない会心作


                                       (朝日新聞社出版HPより)



小鳥を愛する小父さんの物語。
物語の冒頭、小父さんが亡くなっている場面から始まる。
おじさんは鳥かごを抱え、そのなかには一羽のメジロがいた。

そして小父さんの物語が始まる。
小父さんの7歳年上のお兄さんとの暮らしの様子。
小父さんに小鳥を引き合わせたのはお兄さんだったんですね。
お兄さんは独自の言葉を話すため周囲とのコミュニケ-ションは上手くとれない。
理解できるのは小父さんと小鳥だけ。

二人であちこちを旅行する話も素敵だった。

そしてお兄さんが52歳で亡くなったあとは小父さんの一人暮らし。
綺麗なバラ園を持つゲストハウスの管理人として働きながら、休みの日は図書館に通い、毎日、近くの幼稚園の小鳥の小屋の掃除を続ける。
園児たちからは「小鳥のおじさん」と呼ばれ、周囲の人たちもおじさんを同じように呼ぶ。
静かだけれど、ささやかな交流があり、そこに幸せも感じていた小父さんなのに
あるとき、身近に幼児連れ去り事件が起き、小父さんの暮らしも様変わりしてしまったのが
辛かった。
ナンにでも警戒しなきゃならない時代になったから仕方ないのかなぁ~?

それでも傷ついたメジロを介抱しながら、過ごした時間が小父さんの最期を少し明るいものに
していったのだと知ってホッとした。

さすが、小川さんの文章はスラスラと気持ちよく最後の一字まで読めました。


                                       ★★★★★

    
 
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51ecC7-5VzL__SX230_.jpg   発行年月:2012年7月


   人気作家の日常。締切を前に白紙の恐怖に怯え、
   店員とのやりとりに傷つき、ハダカデバネズミに心奪われる。
   たとえ何があっても、愛犬と散歩すれば前に進める・・・・
   心温まるエッセー集


                       (毎日新聞社HPより)



大好きな作家さんの日常を知るのは楽しい♪
小川さんの優しい人柄が随所に現われている文章。
心地よいなぁ~。

これは毎日新聞社に4年間連載されたエッセイを集めた1冊だそうで、お話は46編。
どのお話も興味深かったけど、やはり本の話が出てくると読んだことのある作品には「うんうん、そうそう!」と思うし、まだ読んでない本については是非、読んでみたいと思った。

特に中勘助の「銀の匙」は、読んでみたい。
それから、「ノルウェイの森」も再読してみようかな?と思った。
時が経つとまた別の発見があるらしいから・・・・。

表紙の絵は、小川さんの愛犬、ラブちゃんとお散歩する様子を描いているんだと思うけど、愛犬に対する愛情の深さもよく伝わってきた。
ほかの動物にも愛情を感じている小川さん。
特に興味深かったのは、その名前もユニ-クな「ハダカデバネズミ」。
どんな動物でしょうか?
後で探してみよう!


ラブちゃんとの散歩がなにより大切な日課だった小川さんですが、そのラブちゃんも14歳と6ヶ月で天国へ逝ってしまい、今は一人で散歩しているとか。
一人で散歩しながらもラブちゃんのことを考えているんでしょうね~。


散歩って、子どもが小さい頃はしたけど、もう全然、してないなぁ~。
一人で散歩は、なんだかつまらないからしない。
そうか、犬を飼えば散歩も日課になるんだなぁ~。
犬を飼ってる人がちょっと羨ましいな。


小川さんの物語も大好きだけど、エッセイも好き♪


                                         ★★★★

 
51TTH-uQFvL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年6月


ここは、世界でいちばん小さなア-ケ-ド。
愛するものを失った人々が、想い出を買いにくる。

小川洋子が贈る、切なくも美しい記憶のかけらの物語




                                           (講談社HPより)


世界で一番小さなア-ケ-ドのなかで暮らす人たちとそこに買い物に来る人の物語。
ア-ケ-ドのお店が、ちょっと変わった品物を扱っている。

衣装の端切れを扱うレ-ス屋さん、使用済みの絵葉書などを扱う紙店、義眼、勲章、
遺髪で作られたレ-スなど。
  

ア-ケ-ドで過ごした幼い頃の思い出を振り返りつつ、今現在のア-ケ-ドで暮らす人たちの話が語られていく。
語り手は、既に大人になった私。
父親はア-ケ-ドの大家さんだった。
そして私は16歳のとき、町の半分を焼き尽くす火災により、そのとき、映画館に居た父親を亡くしている。


心に残ったのは2番目の「百科事典少女」。
幼いとき、一緒にア-ケ-ドの一番奥の中庭にある読書休憩室で本を開いて同じときを過ごしたRちゃんとの想い出が語られる。
Rちゃんは数ある本のなかで百科事典を好んで読んでいた。その様子が実に可愛らしい。
第1巻【あいう】の最初のペ-ジからスタ-トし、第10巻の【ん】まで読み終えるのを楽しみにしていたのに・・・
その後、Rちゃんのお父さん(紳士おじさん)が訪れてRちゃんが開いて読んだペ-ジを鉛筆で書き写すという作業を続ける。
子どもを亡くした父親の哀しみが伝わってきて切ない。

ほかの話も、今はもう居ない人を思い出すような話で切ない。
けれど、その人の思い出は、遺された物たちによって、いつまでも残っている。
それが辛いのか、手放しに来る人もいたけれど・・・。
変わった品物を売る店主たちも皆、個性的でした。

現実離れしたお話ではないのに、小川さんの作品は、現在ある世界とはまた違う世界を感じさせる不思議な雰囲気を漂わせる。
やはり小川さんの作品は良いです!!

表紙の酒井絢子さんの絵が、物語の雰囲気を高めてくれている。

ちょっと気になった遺髪でレ-ス編みって、本当に何処かでやっている商売なんだろうか??
かなり魅惑的。


                                       ★★★★★


 
517kvDUUUqL__SX230_.jpg   発行年月:2011年9月


「博士の愛した数式」「猫を抱いて象と泳ぐ」など、その美しく詩的な小説世界に絶大なファンの多い小川さんの小説の中の言葉たちを“標本にする”というユニークな試み。電子書籍の波が押し寄せる今、失われつつある「紙の本」の中から言葉を取り出し、紙の上の博物館のように、分類、保管、展示する。小川洋子作品の小宇宙を存分に楽しめる、ビジュアルなガイドブックであり小川洋子論。


                             (文藝春秋HPより)


小川さんの遊び心がいいなぁ~。
小説のなかの言葉にも、センスの良さが窺える小川さんの作品ですが、この本には、そういう言葉がいっぱい詰まっている。
まさに言葉の博物館!

本をめくると・・・博物館館長からのご挨拶があり、小川さんの挨拶が綴られている。
そのなかに、小川さんの幼少期のことが書かれていて、なんとも微笑ましい。
生まれて初めて作ったクッキ-缶のなかの標本・・・あ~なんだかワクワクするなぁ~。
自分も似たようなことはやっていたっけ。


過去作品を紹介しながら、その作品のなかに出てくる言葉も披露していて、
まだ未読の作品もここで内容が少し知れたのは嬉しかった!

そんな未読作品のなかでは官能小説をというリクエストの元に書いたという「海」のなかの「バタフライ和文タイプ事務所」が一番、気になった!
物語の場面がタイプ事務所のなかというのもなんだか異質だし、新人タイピストと活字管理人との会話がユニ-ク。
こういう官能小説もありか?とこのセンスに脱帽!!

博物館内を巡りながらという進み方も面白く、よく考えたなぁ~、さすが!

写真も綺麗で幻想的で良かった。
ファンには嬉しい一冊でした(^^)


★★★★★
 
31bN5hIi0oL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年2月

遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いた----
慎み深い拍手で始まる朗読会。
祈りにも似たその行為に耳を澄ませるのは……。

しみじみと深く胸を打つ小川洋子ならではの小説世界。



                                      (中央公論新社HPより)


タイトルを見たときから「どんな話なんだろ?」と読む前から興味が沸きました。
そして、最初に語られるショッキングな事件の様子。

とある旅行会社の企画したツア-に参加した8人が反政府ゲリラに拉致・監禁されたすえ命を落としたというニュ-ス。

そして、後から見つかった人質たちがそこで語っていたであろう物語。
8人の綴った物語が順番に語られる。

そこには、日常のふとした瞬間やら遠い過去の思い出だったりがあり、どれも心がちょっと温かくなるようなお話。
お話の最後には、その人の年齢と職業、そのツア-に参加することになった経緯のようなものが記されている。
それを読むと・・・お話の主人公がそのお話の後、どういう風に生きて来たのかが、想像出来て、まだまだこの先、やりたいこともあったでしょうに・・・・と途端に何とも切なく哀しい気持ちにさせられた。

自分もいつどんな場所で最期を迎えることになるのか、予測出来ないんだなぁ~なんてことまで考えてしまった。

何かを記しておくことは、自分が生きていたという証を遺すことになるのか!
ならば、こうして今、書いていることもずっと後で、家族とかがみて何か感じるだろうか?
などなど・・・・・。


8人の人質たちの物語とともに9番目の話では
事件現場で人質になっていた8人が語る言葉をヘッドフォンを通して聞いていた特殊部隊隊員の物語。
「ハキリアリ」というアリについて語ったもので、事件には一見なんら関係ないようだけど、ハキリアリを通じて知り合った日本人との思い出話であり、彼が感じた人質たちの様子が語られたときには泣けた。


人質たちが語ったお話のなかで特に好きなのは「やまびこビスケット」。


 


                                         ★★★★★

 
 
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