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読んだ本の感想あれこれ。
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51phQkkRknL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年2月

刑務所の作業技官の倉島は、亡くなった妻から手紙を受け取る。
妻の故郷にもう一通手紙があることを知った倉島は、妻の想いを探る旅に出る。
夫婦の深い愛情と絆を綴った、心温まる感涙小説。



                  (幻冬舎文庫HPより)



原作は、映画「あなたへ」の脚本家・青島武氏。
本書は、それを原案に創作された物語だそうです。

表紙に映画の主人公・高倉健さんの姿があるので、物語の主人公・倉島英二をそのまま健さんのイメ-ジに重ねるかんじで読みました。

健二とその妻・洋子の会話があり、その後、何人かの物語が続く。
その何人かが、後に健二と接触を持つことになることは想像出来たけれど、そこには、心温まるエピソ-ドがあって感動した。

妻の洋子は、余命短く物語始まってすぐに他界してしまうのだけど、その妻の遺言によって物語は始まっていく。

余命短い妻を思いやる健二の優しさとともに
先に逝く自分に出来ることは何かを考え、遺言のなかに素晴らしいアイデアを記す洋子も素敵だな・・・
良い夫婦だなぁ~としみじみ感じた。


映画はどういう風に展開されるのか?
ちょっと気になるな。

DVD化されたら見てみようかな?


                                         ★★★★

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51jGO152XrL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年6月


岬の先端に建つ喫茶店を一人で切り盛りしながら、
何かを待ち続けるおばあさん。
その喫茶店を訪れる、心に傷を抱えた人々。
彼らの人生は、喫茶店での一期一会によって、変化し始める。



                      (幻冬舎HPより)



温かい物語でした!

岬の喫茶店を営む初老の女性・悦子さんがとってもチャ-ミング。
そこを訪れる人たちは、心に傷を負って来るのだけど、悦子さんと接することで、また前を向いて頑張ろう!と気持ちが変化する。

お話は6つに分かれていて、

一番目は、奥さんを最近亡くした陶芸家の男性が小学4年の娘とドライブの途中に立ち寄る。
2番目のお話は、就職活動が上手くいかず、一人気分転換のためバイクでツ-リング中、ガス欠、そしてトイレに行きたくなり、喫茶店に助けを求めて寄った青年の話。
3番目の話は、研ぎ屋だったが謝金苦で家族も仕事も失い、夜中、喫茶店に泥棒に入った男の話。

4番目の話は、会社の重役だったが、突然の左遷宣告を受け、常連だった喫茶店を訪ねた男の話。

ここまでは、悦子さんにとっては他人とのお話。

そして・・・
5番目は、悦子さんの甥で隣に住む浩司の話。
元はミュ-ジシャンを目指し、仲間とバンド活動をしていた浩司には、再び仲間とライブをしたいという夢があり、自分でライブハウスを建てていた。

6番目は悦子さん本人の話。
明るくて、他人に希望を与えている悦子さんにも心のなかには寂しさやらいろいろな想いを抱えていたと知り切なくなった。

でも・・・・喫茶店を訪れた4話までの人たちとの交流は続いているらしく、その人たちはその後、自分の道を歩んでいるんだと知り嬉しくなった!

そして、悦子さんは一人じゃないんだなぁ~と思えたら、なんとも言えない温かい気持ちで読み終えることが出来た。

森沢さんの物語は、人の優しさが沁みるなぁ~。


★★★★★
79b97dd8.jpg発行年月:2010年2月


「津軽百年食堂」で注目を集めた新進作家・森沢明夫氏の最新書き下ろし長編小説。現代の青森を舞台に、いじめられっ子の中学生・宏海と、中途半端な不良の雄大。そしてトップを目指して氷上で闘うアスリート姉妹、柚香と陽香……。見た目もキャラもまったく違う凸凹な4人が、カーリングホールで巻き起こす、この上なく爽快で泣ける青春小説の決定版! 目に見えるもの、手に触れられるものが絶対と思われている世の中で、目に見えないものの大切さに気付いていく主人公たちの成長ぶりを読み進むうちに、一歩前に踏み出す勇気と希望が湧いてくる。この本を読んで流した涙は100%美しい


                                         (小学館HPより)

清清しい気持ちになれる青春小説でした♪

主人公の男子中校生・苗場宏海は、学校で辛いいじめにあっている。
そのいじめっ子グル-プには、以前は仲良しだった体格の良い工藤雄大もいる。
雄大とは、幼い頃よく一緒に遊び亡くなった大好きだった祖母ともよく話しをしていたのに・・・
いつからこんな関係になってしまったのだろう?と悩んでいる。

そんな宏海の絶望的な毎日に明るい転機となったのが、カ-リングとの出会い。
なんとなくカ-リングに興味を覚えて初心者を集めた教室に参加して、そこでいろいろな人と出会う。
そして、毎日に楽しみが出来てくる。
学校の地獄も、放課後、カ-リングの練習場に行ければ、耐えられる・・・・ちょっと切ない心理だけど。

宏海自身も明るくなり、いじめっ子に対して必死の抵抗をするまでに強くなる。
そして、雄大との友情も復活したときには、ジ~ンとした。


物語の最後には、高校生になった宏海が少し描かれていて、その後の様子も知りたいな。
続編が出ないかなぁ~なんて思った。

そして先に読んだ「津軽百年食堂」の人たちも登場したのは嬉しかった!!

表紙の絵が明るくていいなぁ~♪


★★★★

 
51AfEyrcQnL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2009年2月


ふるさと「弘前」を離れ、孤独な都会の底に沈むように暮らしていた陽一と七海。ふたりは運命に導かれるように出逢い、惹かれ合うが、やがて故郷の空へとそれぞれの切なる憶いをつのらせていく。
一方、明治時代の津軽でひっそりと育まれた、賢治とトヨの清らかな恋は、いつしか遠い未来に向けた無垢なる「憶い」へと昇華されていき……。
桜の花びら舞う津軽の地で、百年の刻を超え、永々と受け継がれていく《心》が咲かせた、美しい奇跡と感動の人間物語。
美しい映画のようなこの小説を読み終えたとき、あなたはきっと、恋人、家族、友達、夢、故郷……、すべてを抱きしめたくなっているでしょう。


                                        (小学館HPより)


津軽蕎麦って、知らなかったけど、なんだか食べに行きたくなった!

物語は、青森県弘前市で先代から受け継いだ「大森食堂」を営む大森哲夫の話からスタ-ト。
哲夫の父親は遊蕩を尽くした人だったが、初代から店の看板メニュ-である「津軽蕎麦」に向き合うときは凛々しい姿であったと振り返る。

そして、哲夫の息子・陽一の語りでも物語が始まり、親子、それぞれの物語が綴られていく。

陽一(27歳)は、東京でいろいろと仕事を変えながらも懸命に生活している。
心の中には、いつか食堂を継ぎたいと思いながら・・・・。

そして、陽一の恋人となるカメラマン志望の七海と出会う。
同郷の出身と知り、親近感を抱き付き合いが始まるけど、いつかは青森に帰ろうか?と思う陽一とカメラマンとして独り立ちするのを目標に頑張る七海と。
二人の将来はどうなる??と途中、心配になったけど、めでたしめでたしの結末でホッとした。

表紙の絵は・・・なるほど・・・・。
読み終えて見ると、食堂のこれからも予測できて嬉しい♪


著者のあとがきと
その後ろにある実際に物語を書く上で取材した津軽の食堂リストとして
店主とお店の外観の写真と共に10軒が紹介されている。

これを読んで、実際に足を運ぶ人もいるんだろうなぁ~。
近くだったら食べに行くんだけど・・・。

青森県が定めた「百年食堂」の定義は・・・・
三世代、70年以上続いている大衆食堂 だそうです。

それぞれのお店に、それぞれの歴史があるんでしょうね~。

心温まるお話でした♪♪


★★★★
 
 
 
41gzqMisysL__SX230_.jpg   発行年月:2010年12月


ありがとう、と読んだあと、誰もが言いたくなる感動の物語


慎吾と夏美は、ツーリングの途中で、山奥のよろず屋「たけ屋」に立ち寄り、
地蔵じいさんと、その母のばあさんと出会う。、
何度も通うちに、二人は離れを借りることになり、
四人の家族のような共同生活が始まった


                           (角川書店HPより)



偶然見つけた本書。
なぜか気になり手に取り、もう感動で後半は泣けた。
本当に「素敵なお話をありがとう」と著者に言いたい!

大学生で、将来は写真家になりたいと思っている慎吾と幼稚園で働く夏美が、偶然、立ち寄った「たけ屋」。
そこに住む60歳を超えた男性(通称:地蔵さん)とその母親(通称:ヤスばあちゃん)と出会い、その温かい人柄に触れひと夏を「たけ屋」の離れを借りて住むことになる。


なんともほのぼのとした田舎の生活。
そして地蔵さんとヤスばあさんの人柄が本当に素敵。
地蔵さんは以前働いていた職場での事故で、半身麻痺という不自由な体だけど、暗さは全く見せない。
近所の子どもたちにも慕われ正にお地蔵さんそのもののような人。

けれど、過去にはいろいろな辛いこともあった。

地蔵さんが言った言葉には胸を打つものが幾つもあった。
なかでもなるほど~と思ったのは

人間ってのは、何かと何かを比べたときに、いつも錯覚を起こす。だから自分と他人をあまり比べない方がいい


物語を読んでいくと地蔵さんがそう言った言葉の意味がジ~ンと沁みます。

物語のなかに出てくる人たち、皆が本当に心が優しい。
口調は乱暴な仏師の雲月も素敵な人だった!

もう涙なしではこの物語は読めない!

でもその涙は、哀しいだけではない。

生まれてくれてありがとう。
生んでくれてありがとう。

実際、口にするのは恥ずかしい言葉だけど、誰もがこの本を読んだら、そう感じるでしょう。

この著者の名前すら正直、知らなかった!
偶然、手に出来た幸運にも感謝したい!

この著者のほかの作品もぜひ、読みたい!!

★★★★★

 
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