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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2017年12月


 本当の顔は、どれ?

新ブランドのデザイナーに美名をスカウトした理世。
だが、親友となった美名の言動が、
やがて理世を追いつめ始めた……。

アパレルメーカー「ビータイド」に勤める佐和理世(さわりよ)は、自らが提案した企画が採用され、新ブランド「スウ・サ・フォン」の立ち上げメンバーに選ばれた。そんなある日、カフェに展示されていたバッグのデザインに衝撃を受けた理世は、その作者・小鳥遊美名(たかなしみな)をメインデザイナーにスカウトする。色白で華奢(きゃしゃ)、独特の雰囲気を纏(まと)う美名の魅力とその才能に激しく惹(ひ)かれる理世。社内でのセクハラ事件をきっかけに二人の距離は一気に縮まるが、やがてその親密さは過剰になっていく……。
その時は、穴が空いていることに気がつかなかったのです――

                  (祥伝社HPより)




表題からして、暗い話かな?と思ったけれど、途中までは
アパレルメーカーで新ブランド立ち上げに関わることになった
佐和理世と新ブランドのデザイナー・小鳥遊美名の仕事のうえでの
良きパートナーという関係が築かれる過程が微笑ましかった。

けれど・・・それが少しずつ変化していく。

ああ、こういう人って面倒だな・・・。

美名自身もこれじゃ幸せになれないんじゃないかなぁ~?
親しい関係を築いた人を傷つけて別れての繰り返しって。


理世は美名との関係をどうしていくんだ?と思っていたら・・・・
ああ、そういう風に逃げたんだな・・・・
ま、ある意味、良かったと思ったけど

イヤミス小説としたら、ちょっと中途半端かなぁ~。



                          ★★★
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発行年月:1985年4月

パリ帰りのユキが経営する高級洋装店で働く隆子。「この店を自分のものにしたい」と憧れ以上の野心を抱き、ユキの再渡仏をチャンスと──デザイナーとして頂点を目指す女たちの闘い

                     (集英社文庫HPより)



有吉作品を続けて読んだ。
これも面白かったぁ~。
時代は今より前だけど、全然、今読んでも古さは感じない。

主人公・清家隆子が洋裁学校から、有名な高級洋装店「オートクチュール・パルファン」の
縫い子としてスカウトされ、一番下っ端の立場から、経営者の松下ユキに
認められ、ユキがパリに行く間の店の一切を任される。

大いに張り切り、映画会社、デパートなどと契約を結び、利益を上げ
パルファンを自分のものにするには、どうしたらいいか?と考えて行動するように
なる。

隆子に近づく、男2人。
ひとりは、ユキの弟・松下信彦。
もう一人はユキの恋人(?)画廊経営者の相島昌平。

信彦からプロポーズをされながらも、自分が店を乗っ取るには邪魔な存在に
なるんじゃないか?と考え、相島にそのことを相談したり
段々と打算的な女になっていく過程が面白い。

そして、最後は・・・・

欲を出し過ぎたかな?

と本人も案外ケロッとしているところが、なんだか爽快だった。

この<<仮縫>>って表題の意味もふか~い。



有吉作品、面白い!!
なんんだかハマりそう^m^


                       ★★★★★



 



発行年月:1983年3月


《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》――醜聞(スキャンダル)にまみれて謎の死を遂げた美貌の女実業家富小路公子。彼女に関わった二十七人の男女へのインタビューで浮び上がってきたのは、騙された男たちにもそれと気付かれぬ、恐ろしくも奇想天外な女の悪の愉しみ方だった。男社会を逆手にとり、しかも女の魅力を完璧に発揮して男たちを翻弄しながら、豪奢に悪を愉しんだ女の一生を綴る長編小説。

                   (新潮文庫HPより)




面白かったぁ~!


謎の死を遂げた女性実業家・富小路公子。
彼女のことを知る人たち27人のインタビュー記事。

子ども時代は、貧しく八百屋を営む両親の子として育つ。
が・・・本人は友達や恋人に、本当の親は誰かわからないと話している。

息子が二人・義彦と義輝。

2人の子どもの父親は、渡瀬義雄?尾藤輝彦?
子どもの名前が二人の男性の名前と似てる。

渡瀬義雄は、義雄が大学時代にアルバイト先で公子と知り合い、一時期同棲。
尾藤輝彦は、公子が子どもの頃、母親と共に居候していた家の息子。
輝彦は、公子が初恋の人で、公子は兄のように慕っていた。
公子が謎の死を遂げるまで関係が続いていた。

もう一人、宝石店店主の沢山栄次も二人の息子は自分の子だと話している。

同時期に複数の男と密接な関係を持っていたとは、驚き。

悪女なのかなぁ~?これ計算してやっていたとしたら、相当、賢いなぁ~
なんて感心しちゃう。

最後のインタビューで次男の輝彦の言葉が印象的だった。

「ママは悪女なんかじゃない。夢のような一生送った可愛い女だった」


これ、映画化とかドラマ化もされていたんだ!

結構最近、公子役を沢尻エリカで!
ああ、ピッタリ!
ちょっと見てみたいな~。

面白い小説でした!
有吉さんの作品、他のも読んでみよう!


                         ★★★★★


 



発行年月:2017年9月


 汝は何者なり。 2001年6月8日、未曾有の事件は起こった。 大阪府池田市の小学校に刃物を持って侵入した宅間守は 逃げまどう小学一年生と二年生の児童8名を殺害、15名 に重軽傷を負わせた。初公判の日、入廷してきた宅間は 三度口笛を吹いたという。なぜ彼は事件を起こしたのか? 綿密な取材とインタビューで宅間の実像に迫る戦慄の記録! 神はなぜこのような人間を創ったのか? しかしそれにしても彼の非行の軌跡はどう眺めても異形なものだ。/五歳の時、三輪車で国道の真ん中を走り出し大渋滞を引き起こした事件に始まり、以降様々な出来事を起こし周りの耳目を集め、それ以降彼の人生の軌跡をたどると母親が彼を妊娠した時、何故かしきりにこの子供を堕したいと夫に訴えたというのは何への予感だったのだろうか。(本文より) 「人間」という存在の深淵を 追求した戦慄の記録!

                     (幻冬舎HPより)




2001年の事件だったっけ?
犯人は既に刑が執行されているので、この世にはいない。
本人が事件をどうして起こしたのかは謎のまま。

本書でもそれは具体的には、わからなかった。

しかし、宅間守っていう人は、本当に恐ろしい人物だったんだと改めて
驚いた。

5歳の時から世間を驚かす奇行をしていたとは!
それから結婚も4回?5回?
最後は獄中に死刑廃止論を訴える女性と結婚?

複数の仕事をしていたことも驚き。
社会で普通に働いていた人が、こんな事件を繰り返しながら生きていたのかと
思うと、ゾッとした。


臨床心理士のインタビューと弁護士のインタビューは興味深かった。


こういうの読むと死刑制度は、あったほうがいいのかな?と思っちゃう。
本人は早く死刑になりたいと言ってたというから、犯人の希望が
叶ってしまったということ?と複雑な気持ちになるけれど・・・・。


犯人の心理がわかるのか?と期待して読んだけれど、全然
わからなかったので、やや消化不良気味^^;



                            ★★



発行年月:2017年10月


 「ツバキ文具店」は、今日も大繁盛です。 バーバラ夫人も、QPちゃんも、守景さんも、みんな元気です。 みなさんのご来店をお待ちいたしております。――店主・鳩子 亡くなった夫からの詫び状、川端康成からの葉書き、 大切な人への最後の手紙……。 伝えたい思い、聞きたかった言葉、 「ツバキ文具店」が承ります。

                     (幻冬舎HPより)



待っていました!
「ツバキ文具店」の続編です!

今回は代筆のお仕事の話より、鳩子自身の事が描かれていて
みんな幸せそうで何より(^^)

鳩子とミツロー、それとQPちゃん、ミツローの亡くなった元妻・美雪さんへの
思い。
ミツローの実家に行ったときのこと。

どれも温かい気持ちになれる場面でした!

ずっと鳩子たちの日常を覗いていたい気分♪

気になってしまったのは、男爵の病状。
パンティーと結婚して子供も生まれて幸せそうなんだけど
今後が気になります。

続編をまた待ちます!


                      ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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