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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年9月


キンポウゲって、毒があるっていうじゃない
七月半ばの日曜日。初夏の日差しが落ちる道をたどり、景介の向かう先にその家はあった。中学生になって入った美術部で、建物を描くという課題がだされた時、まっ先に浮かんだのが、木々と草花に囲まれて建つ、灰色の壁と緑の屋根の古めかしいその洋館だった。主の老女に招き入れられ、足を踏み入れた洋館で、景介は1人の可憐な少女に出会う。一目見たその時から、ゆりあと名乗ったその少女に景介は心引かれていくのだが……。

                   (福音館書店HPより)


児童書だけど、十分な読み応え。

中学1年生の藤原景介が体験した少し不思議な体験。
気になる洋館は、入院していた祖母の隣のベッドにいた老女・小谷津艶子だった。
そして、その家のなかに入り、キンポウゲの咲く庭にいた、ゆりあという少女と
出会う。
一度で、その少女に魅せられ、洋館に足を運ぶ景介。

ゆりあは、誰なんだ?
そして、また別の日、人の気配を感じて艶子の家の裏の家を生垣から覗いたら
別の少女がいて、彼女は、家の人に、ややこ と呼ばれていた。
ややこは、現代より前の時代を生きている人?と思われる
兵隊さんに送る手紙を書いていたり、書いている文章が小学6年のややこには
難しい言葉遣いだったりする・・・そして、艶子さんに雰囲気が似ている。


色々な謎が渦巻きながら進む。

景介が何かに囚われている様子が気になる幼馴染の晶子は、自分も洋館を探し
小谷津艶子を訪ねる。


最後は、景介、晶子、艶子の7年後。
それぞれが一緒に過ごした夏の思い出。

こういう思いでは一生ものだろうな~。


不思議で美しい物語でした。

挿絵も素敵♪


児童書もやはりたまには、癒しにいいな。



                  ★★★★

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発行年月:2021年8月

今も昔も、ゴシップが好き。
エロ、欲、邪心に悪行…… 人間の生々しさを描いた仏教説話集!
作品
「仏教」説話だから抹香臭いお行儀の良い話が集められているのかといえば、大違い。この世のありとあらゆる「業」にまつわる面白い物語が目白押しなのだ。私がもくろんだのは、『今昔』の著者が心惹かれただろうさまざまな「人間の業」を取り出して並べてみる、ということだった。(訳者)
物語
芥川龍之介「鼻」「羅生門」の原話のみならず、エロに下卑た笑い、有名人の噂にスキャンダルの宝庫! 平安時代末期の民衆や勃興する武士階級、人間味あふれる貴族、僧侶らの姿をリアルに描く、「美しい生なま々々しさ」(芥川)に満ちた日本最大の仏教説話集。厳選91話を収録。

                 (光文社古典新訳HPより)



今昔物語って、日本のお話だけかと思っていた~(^^ゞ

天竺(インド)、震旦(中国) 本朝(日本)のお話を集めたものだとは・・・。

やはり読みやすいというか興味深いのは日本の話かな?
知っている天皇の名前とか武士の名前が出てくると馴染みやすいかんじで。


バカバカしいお話も幾つかあって、飽きないように選んでくれているんだなぁ~と
1000を超えるという膨大な説話の編集も大変だっただろう。
こういう1冊を作ってくれたことに感謝です(^^)

巻末の解説は、とても興味深かった。
「今昔物語の5W1H」・・・大学の卒論みたい。

いつ?
平安時代の末期(1120~1150年ころ)

どこで?
日本

なにを?
仏教説話と世俗説話を集めたもの

どのように?
先行するさまざまな書物のなかから著者が選んだ

だれが?
さほど高位ではない一人の僧侶による?
(諸説あるが・・・訳者の考え)

なぜ?
天竺、震旦、本朝にまたがる壮大な仏教伝来の歴史を膨大な説話群によって
描きだそうとしたのが動機。
が、未完のまま・・・そしてそのことも著者は予感し死蔵を決断したのでは?


芥川龍之介がこれらを読み「鼻」「羅生門」を書いたんだな~と思うと
また芥川作品も読んでみたくなる。


光文社新訳文庫、いい!!



                    ★★★★★



発行年月:2016年3月


今日は移動遊園地がくる特別な日。でもコータは、テストが悪くて問題集をやらされ、行けなさそう。すると、窓の外から見知らぬポンちゃんという子が「こっそり抜け出して遊園地に行こう」と。10円玉使い放題というゴージャスな?お話。

               (こぐま社HPより)


緑のズボンのポケットに沢山の10円玉が入っている、ポンちゃん。
コータは、初めて会うけれど、何処かで会ったことがあるような気がして・・・


ポンちゃんに誘われて移動遊園地に一緒に行き、ポンちゃんのポケットにある
お金でアイスクリームを食べたり、遊具に乗ったりして楽しく遊ぶ。

ポンちゃんの正体が、わかったときには、なるほど!そういうことね!と

お母さんも同じ体験をしていたというのもいいなぁ~。

楽しいお話と絵に癒されました(^^)


たかどのほうこさん、やっぱりいいなぁ~♪


                   ★★★★★


発行年月:2002年9月


ふしぎな糸で ちくちく あみあみ
ふしぎな糸で しあわせ あみあみ
ナナさんんは あみものやさん
春、夏、秋、冬がかなでる Sweet Fantasy
<角野栄子+高林麻里 コンビ作品第2弾!!>

             (理論社/発行)


ナナさんのあみものに使う糸は、自然のなかから探してきたもの。
草だったり海の波からも・・・。

季節ごとにあれこれ起こる出来事。
絵もとてもかわいい。

冬に訪れたお客さんは、新米のサンタさん。
2人でお雑煮を食べる約束をしてお別れ。


コンビ作品、第一号は、なんだろう?
探して読んでみよう。


最近、絵本を続けて読んでいるけれど、絵本は、子どものものとは言い切れないと
改めて思う。



                    ★★★★


発行年月:2009年10月  (1993年の復刻版)


絵描きのルーちゃんが話してくれた、少しふうがわりなお話。
目に見えることがすべてじゃない。
著者の初期作品、待望の新装復刊。

              (偕成社HPより)


以前、子どもたちが小さい時に読んだ記憶あったけど、表紙が違う感じだな~と
思ったら復刻版だったんだ~。


ルーちゃんはお母さんの妹。
おばさんなんだけど、絵描きで、発想がユニークで、つんちゃんにとっては
特別な存在。
ルーちゃんが来るというだけで、ワクワクドキドキ。
そんな風に思ってくれたら嬉しいだろうなぁ~。


つんちゃんが話すことをヒントによく似た話をしてくれる。
でも、ルーちゃんのお話を聞くと、話は似ているのに、全く違った感情が
湧いてくる。

物事はいろいろな方面から見ないといけないな~と考えさせられる。
ちょっと変だな~と思った出来事も別の見たかをすれば、素敵な気持ちに
変わったり。

たかどのさんの絵も本当に可愛い♪

また色々、読み返してみよう。


                     ★★★★★
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