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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2011年11月


都心に近い商店街・住宅街を舞台に、ひとりの青年のまわりで起こる妖しく奇妙な出来事を描きます。同じ女を2度追いこす坂道の話や、とつぜん観客が消えてしまった野球場の話など。人気童話作家がおくる怖い話、妖しい話の連作短編。

                 (理論社HPより)




児童書の分類みたいだけれど、これは大人の方が楽しめるかも。

結構、怖かったけど・・・。


主人公の<わたし>が出会った不思議で妖しい出来事。

最初の話は、いつも通るたびに目につく、ラーメン屋内の隅で
何やら文句を言っている大男。
気になり、店内に入って見るが、男の姿がなく・・・。
後から入って来た、知らないオジサンが自分と同じように店の外から
気になる男が居たから入って来たのに、居なくなってると。
男の居た場所の横に小さなドアがあるけれど・・・


他の章は登場人物たちが同じで繋がっている。
桜坂に関する不思議な話。野球場での一瞬の出来事など。

不思議に思ったことは、あまり追及したくないな。
踏み込んじゃいけない世界があるんだと思う。
梶原はなんとか助かって良かったけど。。。


事故物件でも安ければ平気という室井は凄い。
何事もなく、こちらも良かった。


<わたし>の周りには、変わった人多すぎないか?(^^ゞ

中でも大学の守衛さんである 三田の存在が一番、気になった。
どういう人?


ササ~ッと読めて、面白かった。



                     ★★★★
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発行年月:2021年3月


はなちゃんとめめちゃんは、仲よし姉妹。
ふたりは、はなちゃんとお父さんとお母さんがパリにいったときの
アルバムを見るのが大好き。
いもうとのめめちゃんは、その旅行のとき、まだお母さんのおなかにいたはずなのに、
そのときのことをとってもよく知っていて……。
チャーミングで心あたたまる、楽しい絵童話です。
第59回野間児童文芸賞受賞作

                (のら書房HPより)



姉妹の会話がかわいらしい。


おねえちゃんがパパとママとパリに行った時の写真を見ながら話をしていると
妹のめめちゃんも一緒に行っていたよと。
その時、ママのおなかの中から外を覗いていたという。

おねちゃんがお洋服を着ているから見れないんじゃない?というと
ママのボタンがひとつ外れていたからそこから見えたと。

お洋服の下にスリップを着ていたから見られないでしょ?というと
スリップはレースだから見られたと。

お姉ちゃんが、でもその下にはパンツをはいているから・・・というと
パンツにも穴が開いていて・・・と。

なんとも楽しい会話・・・・^m^
そして穴の開いたパンツがんあとも可愛くて素敵♪

何度も読みたくなる絵本。

たかどのさんの絵本はやはり、楽しいなぁ~



                   ★★★★★


発行年月:2021年11月


神戸新聞連載の「遠慮深いうたた寝」を中心に、約10年分の中から作家の素顔が垣間見られる、極上エッセイを厳選収録。他に「手芸と始球式」「物語の向こうがわ」「読書と本と」で構成。
作家の日常が垣間見られる9年ぶりのエッセイ集!
どのエッセイも結局は
文学のない世界では生きられない
ことを告白している――小川洋子
日々の出来事、思い出、創作、手芸、ミュージカル……
温かな眼で日常を掬い取り、物語の向こう側を描く。
2012年から現在まで続く「神戸新聞」好評連載エッセイ「遠慮深いうたた寝」を中心に、約10年間に発表されたエッセイの中から厳選し、「手芸と始球式」「物語の向こう側」「読書と本と」の4章で構成する珠玉のエッセイ集。
*美しい装丁 九谷焼による陶板画・上出惠悟/デザイン・名久井直子
著者より
「本書を編むことは、文学が自分の生活、人生をどれほど大事な部分で支えているか再認識する作業でもありました。題材はさまざま異なっていても、どのエッセイも結局は文学のない世界では生きられない、ということを告白しています。実際には味わえない体験、自分とは異なる誰か、この世にはいない死者、そういうものたちへの想像力が、現実の私の救いとなってくれているのです」(「あとがき」より)

                (河出書房新社HPより)



エッセイも面白い。
ひとつひとつの話が短くて、次々、楽しいお話が読めて嬉しい一冊だった。

小さい頃の思い出とか、家族のこことか。作家になった経緯やその後のことなど。
高校生のときは、友達も特に出来ず、殆ど、ひとり本を読んでいたとか。
え?と驚くようなことも幾つか。

楽しかったのは103頁の<私に必要な忍耐>かな?
・大きな輪っかのピアスを見るとそのなかに指を引っかけてヒッと引っ張る
・みかんの白い筋をみかんがぐずぐずになるまで続ける
・博物館の片隅で座っている人物に肩先をチョンチョンとして
「ごめんなさい展示物かどうか確かめたかったんです」


気持ち的には、わかるぅ~^m^

田辺聖子さんと親交があったのは、いいな。
ふたりで野球観戦(阪神のファン)だとか。
球場での観戦は楽しそうでいいなぁ~。

本のなかに幾つか、今後、ぜひ読んでみたい作品が幾つか。

先ずは田辺聖子さんの「ジョゼと虎と魚たち」、これは映画化もされているから
映画も見たいとずっと思っていて忘れていた。

後は、小川さん新人賞「揚羽蝶が壊れる時」と芥川賞の「妊娠カレンダー」
ふたつとも呼んでない!そのあとくらいからはたいてい、読んでいると思うけど。


本の表紙も、いつも素敵♪



                    ★★★★


発行年月:2021年9月


キンポウゲって、毒があるっていうじゃない
七月半ばの日曜日。初夏の日差しが落ちる道をたどり、景介の向かう先にその家はあった。中学生になって入った美術部で、建物を描くという課題がだされた時、まっ先に浮かんだのが、木々と草花に囲まれて建つ、灰色の壁と緑の屋根の古めかしいその洋館だった。主の老女に招き入れられ、足を踏み入れた洋館で、景介は1人の可憐な少女に出会う。一目見たその時から、ゆりあと名乗ったその少女に景介は心引かれていくのだが……。

                   (福音館書店HPより)


児童書だけど、十分な読み応え。

中学1年生の藤原景介が体験した少し不思議な体験。
気になる洋館は、入院していた祖母の隣のベッドにいた老女・小谷津艶子だった。
そして、その家のなかに入り、キンポウゲの咲く庭にいた、ゆりあという少女と
出会う。
一度で、その少女に魅せられ、洋館に足を運ぶ景介。

ゆりあは、誰なんだ?
そして、また別の日、人の気配を感じて艶子の家の裏の家を生垣から覗いたら
別の少女がいて、彼女は、家の人に、ややこ と呼ばれていた。
ややこは、現代より前の時代を生きている人?と思われる
兵隊さんに送る手紙を書いていたり、書いている文章が小学6年のややこには
難しい言葉遣いだったりする・・・そして、艶子さんに雰囲気が似ている。


色々な謎が渦巻きながら進む。

景介が何かに囚われている様子が気になる幼馴染の晶子は、自分も洋館を探し
小谷津艶子を訪ねる。


最後は、景介、晶子、艶子の7年後。
それぞれが一緒に過ごした夏の思い出。

こういう思いでは一生ものだろうな~。


不思議で美しい物語でした。

挿絵も素敵♪


児童書もやはりたまには、癒しにいいな。



                  ★★★★

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