発行年月:2021年3月
嘘も真実も善きも悪しきも、すべてが詰まった江戸怪談の新骨頂!
江戸は神田の三島屋で行われている変わり百物語。美丈夫の勤番武士は国元の不思議な〈火消し〉の話を、団子屋の屋台を営む娘は母親の念を、そして鯔背な老人は木賃宿に泊まったお化けについて、富次郎に語り捨てる。
(角川書店HPより)
今回の語り手は3人。
聞き手は、三島屋の次男・富次郎(22歳)。
従姉のおちかから引き継いでの役目。
<第一話 火焔太鼓>
語り手は、武士の中村新之助(仮)。
10歳のときの体験を語る。
国元の伝わる火消の役目をする太鼓の話。
<第二話 一途の念>
語り手は屋台のだんごやのおみよ(16歳)、
おみよの両親の話。父親は料理やの息子。肺病を患い、店から離れて
一家は暮らすことに。母親の夏栄は、元は店の仲居だった。
病気は快方に向かうと再び料理やに戻るが、後妻をもらうことになり・・・
<魂手形>
語り手は粋な浴衣姿の富吉(70歳)。
15歳のときの不思議な体験話。
あの世にいけない水面をあの世に連れて行く手助けをする七之助との
出会い。
最後の話が、やはり表題作っぽく一番、百物語らしかったかな?
話は、怖いのに、挿絵が可愛らしいから夜寝る前に読んでも平気で
助かった(^^ゞ
おちかのお産が近いというおめでたい報せがあり、嬉しくなったけれど
最後に何やら不穏な空気。
無事にお産が済みますように・・・。
今回も楽しませてもらいました。
★★★★
(角川書店HPより)
今回の語り手は3人。
聞き手は、三島屋の次男・富次郎(22歳)。
従姉のおちかから引き継いでの役目。
<第一話 火焔太鼓>
語り手は、武士の中村新之助(仮)。
10歳のときの体験を語る。
国元の伝わる火消の役目をする太鼓の話。
<第二話 一途の念>
語り手は屋台のだんごやのおみよ(16歳)、
おみよの両親の話。父親は料理やの息子。肺病を患い、店から離れて
一家は暮らすことに。母親の夏栄は、元は店の仲居だった。
病気は快方に向かうと再び料理やに戻るが、後妻をもらうことになり・・・
<魂手形>
語り手は粋な浴衣姿の富吉(70歳)。
15歳のときの不思議な体験話。
あの世にいけない水面をあの世に連れて行く手助けをする七之助との
出会い。
最後の話が、やはり表題作っぽく一番、百物語らしかったかな?
話は、怖いのに、挿絵が可愛らしいから夜寝る前に読んでも平気で
助かった(^^ゞ
おちかのお産が近いというおめでたい報せがあり、嬉しくなったけれど
最後に何やら不穏な空気。
無事にお産が済みますように・・・。
今回も楽しませてもらいました。
★★★★
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発行年月:2021年5月
風花はもうじき小学校3年生。ある日,たおれかけている桜の木を見かけて,家に飾られている一枚の絵を思い出します。その絵は,アメリカの森に住む,ママの妹のあかりちゃんが描いたものでした。やがて,風花はママといっしょに,あかりちゃんの森の家を訪ねます。みずみずしい夏の森で,風花をむかえてくれたのは……
(光村図書出版HPより)
これは児童書なんだろうけれど、大人も楽しめる本。
絵も素敵。
小学3年生の風花がアメリカの森に住む母親の妹の元に行き、森から色々な
ことを学ぶ話。
この夏も大雨で大きな災害が起きたけれど、こういうの読むと
もう森には、あまり人の手を入れてはいけないんじゃないかなと思う。
人間の都合で自然を壊し過ぎている。
大人になった風花は、きっと自分が得た知識を多くの子どもに伝えて
いくんだろうな。
小手鞠さん自身も似たような生活しているのかな?
★★★★★
発行年月:2021年3月
30余年を経て甦る「早すぎた名作」
現在を加筆し、堂々復刊
舞台は1989年、東京・中野。その一角だけ武蔵野の面影を残すような樹木の生い茂る洋館のアパート。
ここに暮らすのは6歳から66歳までの男女7人。
世代も境遇も異なるが、生まれた家や婚家などで家族に傷つき、偶然にここに集まってきた。
大家族のように暮らしながら、それでいて個の生活に踏み入らない節度に、住人は癒やされ、強くなっていく。樹々や草花、鳥や昆虫、そして手作りの料理の数々…。
日常をいとおしむような場面に彩られた小説は、今こそ輝きを放つ。
いろんな家族があるのよ。本当にいろんな、ね。
あなたは、まだ知らないけど…。
『血縁の家族に疲れ切って、「結縁」の家族を新しくつくりあげる人々を書いた『偶然の家族』。この小説には、年が離れたゲイの恋人同士も登場する。(中略)。親しい文芸関係の編集者から、言われた。「なぜ、敢えてゲイを書く必要があるのだ」。なぜと問われても、わたしが心惹かれるのは、書きたいのは、社会の枠組みから、ともするとはずれがちなひと、はずされる人々なのだ。』( 『「わたし」は「わたし」になっていく』=東京新聞= より)
(東京新聞HPより)
30年前に書かれたもの加筆して復刻なんだ~。
落合恵子さんの本は、あまり読んでこなかったので、この作品も知らなかった。
でも、復刻してくれたおかげで読めた。
理想的な人間関係。
7人の住人たちが、それぞれ、ちょっとした心の痛みを抱えている。
今は家族の在り方も30年前と少し変わってきている。
いろいろな家族の在り方があってもいいと思う。
30年後、現在の7人のことが最後に書かれていたし、冒頭は当時、唯一の子ども
だった志賀滋の手紙も。
小学生の滋の父親参観日に、大学生の宗太以外が出向く場面が
なんとも微笑ましかった。
これ、ドラマ化しても面白そうだな・・・なんて思った。
★★★
(東京新聞HPより)
30年前に書かれたもの加筆して復刻なんだ~。
落合恵子さんの本は、あまり読んでこなかったので、この作品も知らなかった。
でも、復刻してくれたおかげで読めた。
理想的な人間関係。
7人の住人たちが、それぞれ、ちょっとした心の痛みを抱えている。
今は家族の在り方も30年前と少し変わってきている。
いろいろな家族の在り方があってもいいと思う。
30年後、現在の7人のことが最後に書かれていたし、冒頭は当時、唯一の子ども
だった志賀滋の手紙も。
小学生の滋の父親参観日に、大学生の宗太以外が出向く場面が
なんとも微笑ましかった。
これ、ドラマ化しても面白そうだな・・・なんて思った。
★★★
発行年月:2020年9月
【第164回直木賞受賞作】
「誰の心にも淀みはある。でも、それが人ってもんでね」
江戸、千駄木町の一角は心町(うらまち)と呼ばれ、そこには「心淋し川(うらさびしがわ)」と呼ばれる小さく淀んだ川が流れていた。川のどん詰まりには古びた長屋が建ち並び、そこに暮らす人々もまた、人生という川の流れに行き詰まり、もがいていた。
青物卸の大隅屋六兵衛は、一つの長屋に不美人な妾を四人も囲っている。その一人、一番年嵩で先行きに不安を覚えていたおりきは、六兵衛が持ち込んだ張形をながめているうち、悪戯心から小刀で仏像を彫りだして……(「閨仏」)。
裏長屋で飯屋を営む与吾蔵は、仕入れ帰りに立ち寄る根津権現で、小さな唄声を聞く。かつて、荒れた日々を過ごしていた与吾蔵が手酷く捨ててしまった女がよく口にしていた、珍しい唄だった。唄声の主は小さな女の子供。思わず声をかけた与吾蔵だったが――(「はじめましょ」)ほか全六話。
生きる喜びと生きる哀しみが織りなす、著者渾身の時代小説。
(集英社HPより)
心町(うやまち)にある貧乏長屋の人々の暮らしを描いた連作短編集。
長屋の差配は茂十。
茂十が、この長屋の差配として来た経緯は最後の章<灰の男>にある。
長屋の人たちの暮らしぶりが目に浮かぶ。
長屋のそばに流れる川は淀んで何かが溜まっている匂いが漂っている。
それでも人々の暮らしのそばにいつもあるもの。
最初の<心淋し川>の、ちほは好きになった人と別れることになり
この長屋を出ることは叶わなかったけれど、最後の章で別の人と結婚して
ここを出て行くことになったんだなぁ~とわかり良かった。
次の話<閨仏>の、りきは、ほかの妾3人と自分の暮らしの行く末を
考えた行動をとる。閨仏ってなんだ?と思ったら・・・( ゚Д゚)
<はじめましょ>は、この6つの話のなかでは、ほっこりする話。
飯屋を営む与吾蔵は昔、捨てた女から教わった歌を歌う少女に出会う。
かつて捨てた女との再会。
最終章で少女と3人で家族になっていると知り、これも嬉しかった。
次の<冬虫夏草>は、ちょっと哀しいとうか、複雑な気持ちになる話。
元は薬問屋の商いで成功した家のおかみさんと息子だった吉と富士之助。
商いが傾いたのは、息子の結婚と夫の急死が引き金。
息子は侍にたてつき大怪我を負い立ち上がることも出来ない大怪我。
嫁とは離縁させ、息子の面倒を見ながら長屋で暮らしている。
吉は、はた目には気の毒な人なのだけど、本人だけは喜々としているという
なんとも子離れ出来ない女性なのかなぁ~?理解に苦しむ女性。
<明けぬ里>は、元遊女の、ようは、偶然、同じ世界にいた明里に会う。
一番の売れっ子で、見た目の美しく誰にでも優しいのは変わりなく。
お互いにお腹の子の誕生が楽しみねと話したのに、その後、旦那とは
違う人と心中したと知る。
最後の<灰の男>は、長屋の差配人・茂十の話。
長屋に来たのは、一人の男を見張るため。
今は呆けたただの老人で皆から楡じいと呼ばれている男。
だが、その男は、間違いなく、息子の命を奪った男。
息子が先に楡じい(吉次郎)の息子の命を奪っていた。
どれも読みやすく、主人公たちのこれからが気になる話だった。
★★★★
(集英社HPより)
心町(うやまち)にある貧乏長屋の人々の暮らしを描いた連作短編集。
長屋の差配は茂十。
茂十が、この長屋の差配として来た経緯は最後の章<灰の男>にある。
長屋の人たちの暮らしぶりが目に浮かぶ。
長屋のそばに流れる川は淀んで何かが溜まっている匂いが漂っている。
それでも人々の暮らしのそばにいつもあるもの。
最初の<心淋し川>の、ちほは好きになった人と別れることになり
この長屋を出ることは叶わなかったけれど、最後の章で別の人と結婚して
ここを出て行くことになったんだなぁ~とわかり良かった。
次の話<閨仏>の、りきは、ほかの妾3人と自分の暮らしの行く末を
考えた行動をとる。閨仏ってなんだ?と思ったら・・・( ゚Д゚)
<はじめましょ>は、この6つの話のなかでは、ほっこりする話。
飯屋を営む与吾蔵は昔、捨てた女から教わった歌を歌う少女に出会う。
かつて捨てた女との再会。
最終章で少女と3人で家族になっていると知り、これも嬉しかった。
次の<冬虫夏草>は、ちょっと哀しいとうか、複雑な気持ちになる話。
元は薬問屋の商いで成功した家のおかみさんと息子だった吉と富士之助。
商いが傾いたのは、息子の結婚と夫の急死が引き金。
息子は侍にたてつき大怪我を負い立ち上がることも出来ない大怪我。
嫁とは離縁させ、息子の面倒を見ながら長屋で暮らしている。
吉は、はた目には気の毒な人なのだけど、本人だけは喜々としているという
なんとも子離れ出来ない女性なのかなぁ~?理解に苦しむ女性。
<明けぬ里>は、元遊女の、ようは、偶然、同じ世界にいた明里に会う。
一番の売れっ子で、見た目の美しく誰にでも優しいのは変わりなく。
お互いにお腹の子の誕生が楽しみねと話したのに、その後、旦那とは
違う人と心中したと知る。
最後の<灰の男>は、長屋の差配人・茂十の話。
長屋に来たのは、一人の男を見張るため。
今は呆けたただの老人で皆から楡じいと呼ばれている男。
だが、その男は、間違いなく、息子の命を奪った男。
息子が先に楡じい(吉次郎)の息子の命を奪っていた。
どれも読みやすく、主人公たちのこれからが気になる話だった。
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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