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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2016年5月

この幸せを守るためには、性欲のはけ口が別に必要だ

「たかがセックスで生活の全部を捨てる覚悟はあるのか」。
したい妻としたくない夫。
セックスと幸福の関係を描き切った連作短編集。

                   (文藝春秋HPより)



なかなか面白かった!
セックスレスに悩む初美は31歳。
ジュエリー制作が仕事で、時々展示会を開く。
夫の啓介は5つ年上で女性誌の編集長。

夫婦仲は良いのだけど、セックスレス。
二人でお風呂に入ったり、スキンシップはあるし、会話も多い。
それならいいじゃんとわたしなんかは思ってしまうのだけど・・・
初美はそれを悩んでいて、同じようにセックスレスを悩む大学の同級生
羽生くん(会計士)と月に一度程度、羽生くんの会計事務所近くのバーで飲み
ながらお互いの近況を話す。
羽生くんはついに浮気をしちゃうのだけど、初美は、危いところまで
行くものの、なんとかその寸前で留まる。

悶々とする気持ちをついに夫に爆発させて、その後一人で寝台列車に飛び乗る。
でもやはり冷静に考えて戻る。

初美って可愛いなぁ~と思う。
夫の啓介も初美気持ちをちゃんと理解して、二人でなんとか
今までと違う環境にしようと旅行を計画したり、ラブホテルに行ってみたり。

なんだか微笑ましい夫婦。


                         ★★★
 
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発行年月:2016年7月


 休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。かりゆし58の名曲「アンマ―」に着想を得た、書き下ろし感動長編。

                  (講談社HPより)



中盤から、少しSFっぽい要素も加わってきましたが、良いお話でした。

東京で両親と暮らしていたリョウが、小学4年生のとき、母が癌で亡くなる。
母親の死をまだ受け入れられないリョウだったけれど、カメラマンの父親は
仕事で撮影のため旅行することが多く祖母の元で暮らす。
そして・・・・いきなり沖縄に同行させられ、新しくお母さんになる人・晴子さんを
紹介されて戸惑う。

本当に自由人なお父さん。
でも先の奥さんも、晴子さんも本当に好きになったんだからきっと素敵なんだろうね。
ちょっとわたしにはついて行けないものを感じたけれど・・・^^;


物語は、32歳のリョウが沖縄のおかあさんを3日間の期限つきで訪ねる流れ。
観光ガイドをしていた、おかあさんの案内で一緒に沖縄の思い出の地などを
廻り、子どもの頃は言えなかったことや家族の思い出のエピソードを回想しながら
二人で会話する。

沖縄の綺麗な景色が目に浮かぶ。
転校先で友達になった金ちゃんも素敵な子。
喧嘩してもすぐ仲直りして・・・。
担任の先生もリョウの気持ちをちゃんと読み取れる良い先生。

・・・ここからネタバレ・・・・


終盤、リョウが、やたら3日の期限を気にしているのが引っかかり
まさかリョウってこの世に居ない?と思ったら・・・・
死んじゃっていたのはおかあさんだったんだ~。

32歳のリョウのことも終盤にわかり、良い家庭を持ったんだな~と安心。



表紙の写真も素敵。

ちょっと綺麗すぎる出来すぎの話だけど、こういうのも好き(^^)


                          ★★★★



発行年月:2016年10月 

初の海外旅行を前に死んでしまった私。幽霊となって念願の地を目指すが、なぜかブラジルに到着し……。川端賞受賞作「給水塔と亀」を含む、会心の短篇集!

【収録作】
「給水塔と亀」…定年を迎え製麺所と海のある故郷に帰った男。静謐で新しい人生が始まる。〈2013年川端康成文学賞受賞作〉

「うどん屋のジェンダー、またはコルネさん」…静けさのないうどん屋での、とある光景。

「アイトール・ベラスコの新しい妻」…ウルグアイ人サッカー選手の再婚の思わぬ波紋。

「地獄」…「物語消費しすぎ地獄」に落ちた女性小説家を待つ、世にも恐ろしい試練とは。

「運命」…どんなに落ち込んでいても外国でも、必ず道を尋ねられてしまうのはなぜ?

「個性」…もの静かな友人が突然、ドクロ侍のパーカーやトラ柄で夏期講習に現われて…

「浮遊霊ブラジル」…海外旅行を前に急逝した私。幽霊となって念願の地をめざすが。

                       (文藝春秋HPより)



こんな色々なハチャメチャで可笑しい物語、どうやって思いつくんだろ?
ハチャメチャだけど、意味不明というわけじゃいので読みやすい。


最初の話と二番目の話の登場人物は同じかな?
最初の話で、定年退職後、妻も亡くし独りの身で、気楽に以前住んでいたことが
ある地に引っ越した男の話が出て、その次の話は通い始めたうどん屋で
見かけるコルネさんと勝手に名付けた女性を観察していて起きたことを語る話。
状況が目に浮かぶかんじで可笑しい。
美味しくてもこういううどん屋は嫌かも^^;


どれも面白かったけど、<地獄>と<浮遊霊ブラジル>が好き。
どちらも死んじゃってからの話。
<地獄>に落ちた主人公だけど、地獄の鬼もなんだか普通の人間と同じかんじだし
課せられたものは、それなりに大変そうだけど、なんだか可笑しい。
物語、消費しすぎ地獄とおしゃべり下衆野郎地獄・・・・^m^

<浮遊霊ブラジル>
何のこと?と思ったら死ぬ前に町内会でアイルランドのアラン諸島に行く事が決まって
いたので、それが心残りで成仏出来ずにいる72歳の男の話。
死後、人に偶然、憑りつく方法を見つけ、次々とアラン諸島に行く可能性のありそうな
人に次々と憑いて行く話。
ブラジルに行ったときの話が面白かったな~。


津村さんの次回作も楽しみに待ちます。


                          ★★★★★

 



発行年月:2016年10月


愛されたいのに、消えてほしい。
お母さん、いい娘(こ)になれなくてごめんね。
私はもう、あなたの“人形”にはなれない。
絆(きずな)か、呪縛(じゅばく)か――
赦(ゆる)し合えない母と娘の葛藤を描く作品集

娘を侍女扱いする“永遠のお姫様”の母。
器量の悪い瓜(うり)二つの娘を忌(い)み嫌う母。
理想から外れた娘に心を閉ざす母。
母を亡くした娘から父を奪った新しい母。
従順ないい娘であることを強要する母。
「あなたのためだから」――それは、本当に私のためなの?

                (祥伝社HPより)




ああ、母と娘の関係って難しいね~。
5つの話、どれも読んでいると、なんだか胸の奥がザワザワしてくるような。

出てくる娘たちは36歳前後。
それぞれに交流があったりして。
特に美咲とその夫・
正平、美咲の友人、志穂との関係はちょっと

この後、どうなるのか気になる。
母と娘の関係の話より、こちらが一番気がかり^^;


しかし、母親って娘にとって共通の思いが大なり小なりあるんだなぁ~。
自分が母親に抱いていた思いもこの中にあったし・・・
二人の娘たちも、わたしのこと同じように思ったりするのかな?
なんて考えるとちょっと凹むけど。



                       ★★★



発行年月:2016年5月

時は幕末、徳川家に江戸城の明け渡しが命じられる。官軍の襲来を恐れ、女中たちが我先にと脱出を試みる中、大奥に留まった五人の「残り者」がいた。なにゆえ残らねばならなかったのか。それぞれ胸の内を明かした彼女らが起こした思いがけない行動とは――直木賞受賞作『恋歌』と対をなす、激動の時代を生きぬいた女たちの熱い物語。

                    (双葉社HPより)




最初から最後まで面白かった!


大奥女中の5人が城の明け渡し前夜から明け渡しの日まで一緒に過ごす物語。


・りつ・・・・天璋院付女中、呉服ノ間
・お蛸・・・・天璋院付女中、御膳所
・ちか・・・・天璋院付女中、御三之間
・ふき・・・・天璋院付女中、御中臈
・もみぢ・・・和宮付女中、呉服ノ間

もみぢだけ和宮付ということで、最初は1対4の関係だった。
けれど、御針競べで、りつと競い、その腕の確かさに驚き、りつは素直に
負けを認めたことで、敵対関係が少し緩む。

5人が共通して城に残ったのには、それぞれの理由があるのだけど
最後は、城の受け渡しの様子を静かに見守り、退去しようと決める。

官軍が城に入ってきた場面は、ドキドキ。
無事に見つからずに居られるか?
そのあと、無事に城から出られるのか?


でも最後は、5人のその後の暮らしぶりがわかってホッとしました。
5人の絆は保たれたままだったのも嬉しかった。


読みごたえあって、面白い時代小説!


                      ★★★★★

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