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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2007年11月


元舞台女優の祖母のもと、魅力的な人たちに囲まれて私は大人になった――
同じ時を生きるかけがえのなさが描き出され、
読後には温かな感動が胸に満ちる物語。

                 (ポプラ社HPより)




表題から連想したのは「死」でしたが、清々しい物語でした!

有加は小学4年生の時、両親が離婚。
その後は母と父の母・蕗さんの家に住む。

有加の母・のぶちゃんと蕗さんの関係がいいなぁ~。
そして蚊帳の外の存在である有加の父・舟とのこと。

蕗さんは元舞台で活躍した女優。
その当時からの付き合いである富樫さん(女性)や田幡さん(男性)レミさんも
度々、蕗さんの元を訪れ長い良い関係が続いていて、まだ幼かった有加の成長を
見守っていた。


それぞれが年を取り、暮らしの環境も変わる中、みな生き生きその時を
生きて居る姿が素晴らしい。
年をとってもこんな風にわかりあえる友人が側にいてくれたらいいな~。

やがて、目覚めない朝は必ず誰にも来るけれど、その時まで精一杯生きたら
幸せ。
そして、誰かが自分のことを時々、思い出してくれたらそれまた幸せだな。
なんてことを思いました。


                         ★★★★
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発行年月:2015年12月


 境界とはなにか、よそ者とは誰か――。土地に寄り添い描かれる、迫真のドラマ。

地方都市に暮らす宇田川静生は、他者への深入りを避け日々をやり過ごしてきた。だが、高校時代の後輩女子・蜂須賀との再会や、東京から移住した木工職人・鹿谷さんとの交流を通し、徐々に考えを改めていく。そしてある日、決定的な事件が起き――。季節の移り変わりとともに揺れ動く主人公の内面。世間の本質を映し出す、共感必至の傑作長編。

                      (新潮社HPより)




イトルから想像して、薄情な人が主人公かと思って、宇田川静生が
何かヒドイ仕打ちをするのかなぁ~?なんて思っていた。

主人公は、群馬県高崎在住。
神主見習いで叔父の神社を手伝い、夏は北海道のキャベツの収穫を仕事にしている。

高校時代の女友だち・蜂須賀と再会。
蜂須賀は名古屋大を卒業後、名古屋の企業に就職したという。

そして木工職人の鹿谷の工房に通い、親交を深めていた。
鹿谷には東京に妻子がいる。


蜂須賀と鹿谷との関係がアッサリ崩れる事が起きたときには、唖然。
静生はショックだろうな。
恋人関係になったように思えた吉田瑞穂との別れもあったりして・・・
なんだか可哀想になった。

あてもなく車で走るうち、みつけた高校生・カズシとの出会い。
ヒッチハイクには不向きな場所で行き先を書いた紙を掲げるカズシの元に
わざわざ車を止めて徒歩で声を掛けに戻るなんて、良い人じゃん!!と感動した。

カズシとのやり取りほんわかした。

ま、あっけなく別れたけど・・・。
薄情というのとは、違うかな?

物語を読み終えて、表題の「薄情」の意味を考えるとなかなか深いなと思う。
あまり人間関係に深く悩むと辛くなる場合は、バッサリ忘れちゃうのも
いいんじゃないか?
宇田川には、また情を深められる相手が現れるといいな。


なかなか面白い話だったな~。


                         ★★★★



発行年月:2015年11月

舞台は太平洋を望む美しい海辺の町。足の不自由な小学生久美香と、親友の彩也子の友情を契機に、三人の女性たちによって車椅子の基金「クララの翼」が設立される。だが些細なことから連帯が軋みだす。傑作心理ミステリ!       

                  (集英社HPより)



途中まで、なんだか和やかな出だしだなぁ~と思いつつ、過去に殺人事件が
あったという話が、この和やかな雰囲気にどう絡んで来るんだろう?と
期待しながら読みました。


和やかムードから徐々に人の私欲絡みのややザワザワするようなかんじが
出てきて、おお来ましたねとワクワク。

でも大人たちのちょっと不調なかんじの人間関係のなかで
足の不自由な久美香と少しお姉さんの彩也子の関係は微笑ましく
彼女たちは姉妹のような関係をずっと続けて欲しいなと読んでいました。


そして殺人事件の犯人が、この姉妹のように仲良しの久美香と彩也子に接触する
ラストはハラハラドキドキ。
二人が無事で良かった!


そして最後の彩也子の文章にドキッ!
そうだったんだ~。

子ども達も色々大人を見て自分たちがどう行動するか考えるんだな。


最後の最後に大きなドキッとさせる湊さん、やっぱりサスガだわ。



                         ★★★★
 



発行年月:2015年9月

あの日を生きのびた子供たちは、“闇深き森”を抜け出せるのか――。

 『交渉人』のサスペンスと『1985年の奇跡』の感動を味わえる著者新境地!

 小学5年生のときに福島で東日本大震災に遭い、離ればなれになった幼馴染の6人。時が経ち、中学3年生となったある日、そのうちの一人が投身自殺をしたという報せが入る。当時の担任の先生とともに、5人は現場である北海道の岬に向かうが、その帰りに橋から車ごと落下する事故が起きてしまった。

 意識不明に陥った先生を救うため、原生林を抜けて40キロ先の街まで助けを呼びに行こうとする子供たち。食べるものもなく、方角も見失った5人を、次々に危機が襲う。しかも彼らはそれぞれ、ある“秘密”を抱えていて……。

 スリルと感動の傑作小説誕生! 

                  (PHP研究所HPより)




3.11の震災を体験した当時の仲良し5人が、あの日から3年半、同じく仲間だった少女・葉月の死を知り当時の担任だった先生と彼女が亡くなった北海道に向かう。
それぞれが両親のどちらかを亡くしている。

星多・・・東京
タクト・・・愛知
結菜・・・横浜
真帆・・・群馬
ヤッシー・・・大阪

皆、バラバラの地で、それぞれが新しい環境に馴染もうと必死の日々を過ごしてきた。


葉月の死の真相は、はっきりしなかったけれど、両親が亡くなり、北海道の叔父に
引き取ら、叔父から暴力を振るわれるようになったとか。

悲惨過ぎる(/_;)。



葉月の飛び降りた岬を見た帰り、橋が壊れ車が川に落ちたときには、ビックリ!
そしてそこからは、過酷なサバイバルが始まるとは!


「闇深き森」って比喩かと思ったら・・・本当に暗い森を彷徨うことになるんですね~。
子どもたちがこんな過酷な状況のなかで、お互いを励まし合い、助け合い
と思ったら、途中でもめ事勃発!
そして、タクトの発言にもビックリ!!


飽きずに読み進められましたが、なんだかハチャメチャ感もあったな。


まあ、あれだけ過酷なことがあったけど、皆無事だったらしいのが
最後の2年後でわかってホッとしたけど。


でも、あの日を生き延びても、その後の生活で、こんな風に大変な思いをされている
方達が実際多いんだろうと考えると、胸が痛みます。


                        ★★★



発行年月:2014年1月(単行本は2001年7月)

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作!


一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。
下剤を盛られた子役の麻里花。推理力を競い合う大学生。
別れを画策する青年実業家。
昼下がりの東京駅、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、
運命のドミノが倒れてゆく!


                  (角川書店HPより)



27人と1匹が、東京駅に集結。
それぞれの目的のため。

27人の中でも、地方からインターネットを通じて知り合った俳句好きが集まる会に出席のため上京した吾妻俊策、オーディションを受ける子役の麻里花と玲菜の行動が特に気になり
読んでいました。


結果、ドタバタの割には静かに事は、納まったのかな?

飼い主から逃走する動物が1匹。
これ犬かな?と想像しながら読んでいましたが・・・あらまあ、イグアナ!
犬なら隠して来ないか?^^;


これだけの人物たちに起きることを上手く繋げて東京駅に集結させちゃったのは
凄いね。
人にはそれぞれドラマがあるんだな~。
本文始まる前の一文  「人生における偶然は、必然であるーーー。」
この言葉そのもののドラマですね~。


ああ、楽しかった♪


                       ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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