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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月;2019年11月

菜種油を扱う長崎の大店・大浦屋を継いだ希以(けい)26歳。幕末の黒船騒ぎで世情騒がしい折、じり貧になる前に新たな商売を考える希以に、古いしきたりを重んじる番頭の弥右衛門はいい顔をしない。

やがて店は火事で焼け落ち、父は出奔、迎えた婿も気に入らず、いつしか独りで大浦屋を支えることを誓う。幼い頃に亡くなった祖父から聞いた言葉、「海はこの世界のどこにでもつながっとるばい。昔は自在に交易できたばい。才覚さえあれば、異人とでも好いたように渡りあえた」が幾たびもも胸に甦る。

たまたま通詞・品川藤十郎と阿蘭陀人の船乗り・テキストルと知り合い、茶葉が英吉利では不足しているという話を聞き、ここぞと日本の茶葉を売り込む。待ちに待って3年後、英吉利商人のオルトが現れ、遂にお希以は旧弊なしがらみを打破し、世界を相手にするのだ――。

成功と落胆を繰り返しつつ、希以――大浦慶が経たいくつもの出会いと別れ。彼女が目指したもの、手に入れたもの、失ったものとはいったい何だったのか。
円熟の名手が描く傑作評伝。

                            (朝日新聞出版HPより)




幕末の長崎で、異国相手に茶葉で交易した女性・大浦慶の生涯。
凄いなぁ~とただただ感心。

婿養子に入った夫を、あの人は商売に向かないと翌日、追い出したり
番頭の弥右衛門にも自分の意見を押し通すという気の強さもあるが、
入り婿だった父緒が後妻とその息子とともに出奔したすえ、戻ってきたときは
忌々しいと思いながらも受けいれ、父の最後も看取り、腹違いの弟・亥之二のことも
自分の養子として、商を教えるという優しさもあった。

そんな魅力的な人だからこそ、いろいろな人がのちに助けてくれたのだなぁ~。

一時は、信頼していた人に騙され、家財差し押さえというどん底に落ちるが
それでも倒れず、前を向き進む姿は格好良かった!

生涯、独身だったけれど、多くの人の縁に恵まれ充実の一生だったんだろうな。


名前は憶えていなかったけれどNHKの大河ドラマ「龍馬伝」でも活躍していた
女性だった!
凄く印象深く、凄いな、この人とその時は思っていた。
女優は、余喜美子さんだった。やはり威勢が良くって恰好よかったぁ~。
龍馬たち亀山社中の面々を助けていた。


57歳で亡くなっているんですね。
男性以上の働きをして時代を駆け抜けて逝ってしまったんだなぁ~。



                                       ★★★★★
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