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読んだ本の感想あれこれ。
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73e27af5.jpg発行年月:1983年12月
     (単行本初版は1978年9月)


近畿商事に入社して十余年、壹岐正は、異例の昇進をしナンバ-・3となる。彼はエネルギ-資源のない日本の将来を考え、商社マンとしての最後の仕事に、イランのサルベスタン鉱区の石油開発に賭ける。戦後史の中で見過ごしてはならぬ《敗戦》とそれに続く《シベリア抑留の悲惨》と、日本経済を繁栄させ、支えてきた総合商社と政治家との国際商戦にともなう癒着を描いた社会派巨編。

               
(文庫本表紙裏の解説文より)

いよいよ最終巻。
石油事情開発に力を注ぐ壹岐。
石油を掘り当てることには、莫大な金がかかる。
掘るだけで、出なかったら、全ては損失。
博打のような事業に臨むには、どれだけの度胸がいるだろうか?
社長を説得し、国家へも再三、働きかける壹岐の意気込みは、凄い。

一企業の利潤のためでなく、国家の将来を見据え、成すべき事であるという思いが突き進む力となっているのでしょう。

商社の仕事って、今まで殆ど、知らなかったけど、凄いな~。


これは架空の物語である。過去、あるいは現在において、たまたま実在する人物、出来事と類似していても、それは偶然に過ぎない。

と冒頭にはありますが、この時代の人のこういう働きがあって、今日のわたしたちの平和な暮らしがあるのかなぁ~などとも思いました。
実際モデルになった人物がいらっしゃるのは有名みたいですが・・・・。


最終巻の中には、今まで「これはどうなる?」と思っていた事が、殆ど、良い方向で解決していて嬉しかった。
長い物語をず~っと読んできて、壹岐という一人の人間には尊敬しました。

物語中、いろいろな場面で哀しいこともあり、それについては思い出すと今も胸が痛いですが
それでも最後は、本当に清々しい。

過去に「大地の子」、「二つの祖国」を読みましたが、その読後感とは違うかんじ。
いわゆる戦争三部作をこれで全て読んだことになります。

そのなかではこの作品が一番好き!

ドラマを機に多くの人がこの原作を読んでくれたらいいなぁ~。

本当に素晴らしい作品でした!!


★★★★★



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ラブラブラッキ-さんへ
アハハ・・・時間かかると覚悟しながら読みましたが、あまりの面白さに、どんどん読んじゃいました
これでドラマの展開もより一層、楽しみになりました

これは、読み始める前から、旦那から「ほんとに良い終わり方で泣けるよ」って言われていたので、途中、かなり辛いこともあるんだけど、その言葉を信じて読み続けたかんじ。
ホント、最後は、いいよ~。
壹岐の人間性に惚れました
kyoko 2009/10/22(Thu)11:59:32 編集
無題
もう4巻まで読まれたんですね~
さすがkyokoさん、早いです!!
本の方が面白そうだな~でも私が読み始めたら
どれだけかかるんだろう?(笑)
ラブラブラッキー 2009/10/21(Wed)21:16:21 編集
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