発行年月:2014年12月
人工水晶開発の為、マザークリスタルの買い付けを行う山峡ドルジェ社長・藤岡。
インドの村の宿泊先で使用人兼売春婦をしていた少女ロサを救い出し、
村人と交渉・試掘を重ねる中で思いがけない困難に次々と直面する。
(角川書店HPより)
超高品質振動子の開発のため、インドで良質な天然水晶を採掘する事業展開を
しようと企てる山峡ドルジェの社長・藤岡を主人公に、インドという国の
色々なことが読む進むなかでわかってくる。
インドの経済、宗教、部族(先住民)のこと、天然資源(鉱物)、インドに
入り込む各国のNGOの活動などなど・・・・。
ビジネスの話のなかに、先住民の少女・ロサとの出会いが、物語を面白くしてくれていた。
ロサの生い立ちは、日本に暮らす者には理解し難い過酷なものでした。
貧しい家に生まれ、2歳半でお寺に預けられ、生き神様として生きる。
神さまとは名ばかりで特別な優遇環境に置かれるわけでもなく、初潮を迎えたら
その役目も終え、また一人の貧しい少女として社会のなかに放置される。
少女娼婦、自爆テロの実行犯にさせられるという悲惨な状況でも生き抜く。
そんなロサと藤岡の出会いが物語の最後まで関わりを持って進んでいく。
ビジネスの話よりも正直、ロサの生き様の方に、興味を覚えて読み進み
最後に大人になったロサの姿が読めたのは嬉しかった!
この先のロサについても、もっと知りたいくらい。
物語は、重厚で、著者の取材力の凄さを感じた。
かなりの時間を費やして書かれた物語ということがよくわかる。
凄い小説だったなぁ~。
★★★★★
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★★★★★ぜったい再読したい!!
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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