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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2014年9月

この人は何も知らない。遥名も何も知らない。それが決めてだった。
傷んだ心にやさしい雨のように降り注ぐ、傑作恋愛小説。

欠けていたものが、ぴたりとはまる。そんな風にしてふたりは出会った。

勉強のことを一秒も考えない小一のハルと、生きるための型がほしいと考える中一の遥名。
別々の場所で生まれ、まったく違う人生を歩んできたふたりの成長と出会いを描く、生きることが愛おしくなる傑作恋愛小説。

ああ、これのことだったのか、と思う。
いちばんいいときに浮かんでくるしるし。しるしというのは希望に似ている。
今じゃなかったら気づかなかった。一年前でも、五年前でも、分からなかった。
すれ違ってもお互いに気づかなかっただろう。
放たれた矢が、的に近づく。やっと、やっとだ。
風は吹いた。
(本文より)

                     (幻冬舎HPより)



柏木温之(ハル)と大野遥名(ハル)。
ふたりのハルの物語が別々の場所で語られる。

温之が小学校年生のときは、遥名は中学1年生。

温之は、自分の世界に没頭してしまうと周りが見えない子どもだった。
唯一、そんな温之のことを理解出来た存在は、浅野健太。

遥名は、優秀な兄が居た。
大学受験では頑張って、何とか兄と同じ大学に入学し上京。
そのまま東京で社会人になる。



1991年5月~2011年3月までは、二人がそれぞれの環境で生きる様子を
描き、2011年3月、震災の日に二人は初めて言葉を交わす。

そして最後の章で、二人は結婚し、小学生の女の子が居る。
健太も登場し、いろいろなことがあったけれど、みんな幸せそうで良かった!と
思った。

温之と遥名の娘の名前も、なるほど!というかんじ。


大人になって、どんな人と出会えるかでその後の人生決まるけど
二人はお互いを見つけられて良かった!

 
                            ★★★★
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