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発行年月:2014年6月

特ダネか、倫理か――再生医療の闇を暴くメディカル・サスペンス!

若手新聞記者の長谷部友美は、地方支局に飛ばされて腐っていた。本社異動のためのネタを掴もうと、市内の病院の赤ちゃんポストを張り込み続け、とうとう赤ん坊連れの女を発見する。しかしそれは、子どもなどいないはずの知人の姿だった――超先端医療と母親の切なる願い、そして記者のプライドが火花を散らす医療ミステリ。

                     (新潮社HPより)





新聞記者の長谷部友美が赤ちゃんポストの記事を書こうと市内にある全国2例目の

赤ちゃんポスト開設の病院に張り込みをする。
そこで見た赤ちゃんを連れた女性・石葉宏子は、時々、飲みに行くバーで働いていた
女性だった。
そして、バーナカジマを訪れマスターの中島から石葉宏子を探して欲しいと頼まれる。

記者として、知人として宏子を探す友美。
探すうちにわかってくる真実。

彼女は以前、結婚していて、息子を残し家を出ている。
彼女の使っていた携帯の履歴から複数の男性と出会い系サイトで知り合い、
それぞれと関係を持っていた。

宏子の自堕落的な行動には、意味があった!
残してきた一人息子のため。


医療は日々進歩していて、今回は、胎児細胞移植に絡んだ話。
中絶により命を絶たれた胎児の細胞を病気で苦しむ子供の治療に利用するという話。

中絶された児の命もひとつの大切な命だと考えると、この治療は倫理的には
どうだろう?

宏子のとった行動は、狂気にも思えるけれど、母親の立場で考えると批判する
気持ちにもなれない。
う~ん、難しい問題だ。


仙川さんの小説は、いつも考えさせられる。

医療従事者だった経験も記者だった経験も両方活かされた作品だったと思う。


                            ★★★★
 
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