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読んだ本の感想あれこれ。
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  発行年月:2008年11月

   
  内容:入内できぬ女の思い。后になっても叶わぬ恋。報われることのない帝の愛-----。平安王朝を舞台に様々な狂おしい愛のかたちを描く中篇集。
 
  新進気鋭の女性官能作家による平安恋物語。
  
     (文芸春秋HPより)


 
タイトルは、陽成天皇の歌。
「つくばねの みねよりおつる みながわ こいぞつもりて ふちとなりぬる」
 
表題作の「泥ぞつもりて」は、貞明に一途な想いを寄せる紀君(きぎみ)だが、貞明が想いを寄せるのは乳母の全子(またこ)。そして、全子の息子も貞明を密かに想っている。
現代の小説なら、なんとも淫靡な空気感も、平安時代の雅な世界の事となると、どこか上品のようなもの様にも感じてしまうから不思議。
第二話の「凍れる涙」では、帝に愛されながらも子どもが産めない体の多美子が愛おしかった。
物語に登場する女性の中では一番、控えめというかんじでした。
第3話では、高子が、女の執念で出産のシ-ンはやや怪奇めいたものがあって、怖かった。
 
 
読み方が難しい漢字や言葉の言い回しが慣れないので、やや読了までに時間がかかりましたが、なかなか面白かった!
歴史に詳しい人なら、より楽しめると思いますが・・・^^;

 
 ★★★★
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