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読んだ本の感想あれこれ。
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0fc9ccb0.jpeg 発行年月:2012年10月


中学校最後の駅伝だから、絶対に負けられない。襷を繋いで、ゴールまであと少し!

走るのは好きか? そう聞かれたら答えはノーだ。でも、駅伝は好きか? そう聞かれると、答えはイエスになる――。応援の声に背中を押され、力を振りしぼった。あと少し、もう少しみんなと走りたいから。寄せ集めのメンバーと頼りない先生のもとで、駅伝にのぞむ中学生たちの最後の熱い夏を描く、心洗われる清々しい青春小説。


                                           (新潮社HPより)



中学校駅伝大会に出場するために結成された6人。
陸上部以外でも速く走れる者がいれば、交渉してメンバ-に。

陸上部部長.・3年生の桝田は、2年生部員の俊介とともに、その交渉に当たる。
桝田は、いつも明るく部内をまとめる気配り上手。
だけど、最近はタイムが伸びず不調。
俊介はそんな桝田の走りに憧れ目標にしていた。
そしてこの駅伝チ-ムの唯一の2年生として桝田からも期待されている。

6人のうち、もう一人の陸上部員・設楽は、桝田から誘われて陸上部に入部していた。
小学生のときは、いじめられっこ。引っ込みじあんでいつも一人だったけれど、桝田は
設楽の小学校時代の走りを認めていて「一緒に陸上部に入ってくれたら嫌な思いはさせない」と言った。

物語は駅伝の1区から6区までを走る順番でそれぞれの駅伝大会に臨むまでの
エピソ-ドを綴っていくかたち。

1区・・・設楽
2区・・・大田
3区・・・ジロ-(仲田)
4区・・・渡部
5区・・・俊介
6区・・・桝田


2区の大田と4区の渡部は桝田と俊介が苦労してチ-ムに入れた二人。
大田はヤンキ-で茶髪。皆から恐れられている存在だけど、桝田は平気。
自分たちを助けると思って・・・と頼む。

そして渡部は、吹奏楽部でサックスを吹くちょっとインテリっぽい生徒。
桝田と健介が真剣に誘っても受け入れない。
けれど・・・・その後チ-ムに参加。

二人をチ-ムに入れるため、桝田と俊介は奮闘したけど、影響力を与えたのは
元美術部顧問で駅伝なんて何も知らない上原先生。
どうして女の自分が男子の駅伝チ-ムの顧問になったのか??と自分でも不思議がる天然っぽさ。

それから誘ったら、即チ-ムに入ってくれたバスケ部キャプテンのジロ-(仲田真二郎)。
お調子者でいつでもポジティブ。

個性派ぞろいのチ-ムだけれど、みんな本当はすごく良い子たち。
それぞれの胸のうちが明かされる話には、ジ~ンときた。

そして天然っぽい上原先生も生徒の見るべきところは、ちゃんと見ていて
押し付けがましくない優しさで見守っている。


襷を渡す瞬間のそれぞれの思いが最高!
駅伝の物語って面白いな。
素敵な物語でした!!


★★★★★
 
PR
518CzXSjcWL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年4月

運命的でも情熱的でもないけれど、互いを必要としている二人の恋。
一人でだって生きてはいけるけれど、あなたとだったらもっと楽しい。
泣いて笑って温かい、著者の魅力全開の感動長編!



                         (幻冬舎HPより)



4章からなる物語。
主人公は二人。
葉山亮太と上村小春。

「米袋は明日を開く」
中学3年生~高校3年生
中学最後の体育祭で米袋ジャンプにペアで臨むところから、二人の関わりがスタ-トする。
そして、高校3年生で上村から告白。葉山は戸惑いつつも付き合う二人。


「水をためれば何かがわかる」
大学生になった二人。
小春は短大で保育士を目指す。
亮太は小春の通う近くの大学に入学し、一人暮らしを始める。


「僕が破れるいくつかのこと」
小春は短大を卒業し保育士として働き始める。
亮太はバイトを掛け持ちしながらお金を貯める。
合コン先で鈴原えみりと知り合い、一方的に好意を持たれる。
小春から別れを切り出され交際は一時ストップ。


「僕らのごはんは明日で待ってる」
亮太と小春は結婚して2年。
小春が妊娠するが・・・。


ごくごく有り触れた日常の連続のなかに、いろいろな物語がありました。
亮太の家族にも小春の家族にも深刻なことは起きたりするけれど、二人はいつもそばにいて、お互いの気持ちを思いやりながら過ごしている。

最初の章での二人の関係は、小春が暗くて無気力な亮太を常にリ-ドするかんじで、なんだか可笑しい。
第三章で別れようと言い去っていく小春を呆然と見送りながら、後日、自分の気持ちを伝えたところは、おぉ~!と感動した。

最後の章は、既に結婚しているので、ホッとしながらも、また新たに起きた問題に、二人で乗り越えていこうという終わり。


中学校で国語を教えていたと記憶してた瀬尾さん。
2011年に退職されて、作家活動に専念することに決めたんですね!

これから、またどんどん素敵な作品を読ませてください!



 

★★★★

 
8bd5c9e2.jpg発行年月:2011年1月


いろんな形の「デート」、あります。
祖父と孫、元不良と老教師、特に仲良くもない同じクラスの男子同士、協力して一緒に公園で犬を飼うOLと男子学生。何気ないのに温かい人と人のつながりを軽やかに描く、5編収録の作品集。



                        (集英社HPより)


5つのいろいろなデ-トを描いた短編集。
若い男女の恋愛に限らず、いろいろな形のデ-ト。
そこには、ちょっと切ないものもありましたが、どのお話も心温まるものがあり、瀬尾さんらしい作品集というかんじ(^^)


表題作の「おしまいのデ-ト」は、一番最初。
両親の離婚で、離れて暮らしている父方のおじいちゃんと毎月会う、彗子。
お互いの近況を報告し合ったり・・・。
離れてしまっても、大切な繋がりは壊れないっていいな~。

次の「ランクアップ丼」は、ちょっぴり切なかった。
高校の恩師とわけあってずっと給料日に親子丼を食べると決めている、青年の話。
高校時代の二人の出会い、そして成長してもずっとその関係を保っている二人。
最後は、泣けた。でも良い話でした。

次の「ファ-ストラブ」が一番好きだった!
ある日、突然、高校の同級生・宝田から一緒に遊ぼうと声をかけられ戸惑いつつもその誘いに乗る広田。
男子高校生同士の会話が、なんだか微笑ましい。
宝田が広田を誘ったのは、お礼の気持ちからだけど・・・・ちょっとした誤解がそのなかにあって・・・・でも結果的に、全く親しくなかった二人に友情が芽生えることになる。
ああ、彼らが大人になっても友達として続いてくれたらいいなぁ~なんて思った。

「ドッグシェア」と「デ-トまでの道のり」は、男女の出会いを描いているけど、
「ドッグシェア」は、離婚歴のある32歳の女性と中華料理店でバイトしている青年が公園の捨て犬を同じように可愛がり、ある日、共同で可愛がろうと決める話。
二人の会話が愉快でした♪

「デ-トまでの道のり」が、唯一、男女の恋愛に関係ある話。
保育園の保母として働く祥子が、園児の父親と親しくなる話。
園児・カンちゃんのお母さんは亡くなっているので、恋愛関係に至っても問題はないけど、祥子はカンちゃんに心を開いて貰っていないことを気にしている。
子どもの気持ちも複雑なのかもね~。
でも、いつか新しい家族が生まれそうな予感を感じさせてくれる話で、ほのぼのしていました。


楽しみながら読める5作品♪


★★★★
 
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