おいしいごはんはすべて
「料理の神様」の贈り物。
料理の神様の愛弟子たちとおいしい出会いを求めて、
「食堂」をめぐる長い旅のはじまりです。
(はじめにから抜粋)
小川糸さんの物語はいくつか読んだけど、どれも美味しい料理がよく出て来て、それらの元になっているのが、こういう旅先での料理の愛弟子との出会いからなんだなぁ~
なんて勝手に解釈しました。
日本全国、いろいろな場所を美味しいものを求めて旅をする。
いいなぁ~。
わたしも食べてみたい!!と思う料理がいっぱい。
写真もカラ-で載っていて、美味しそう。
もうちょっと大きく載っていたらなぁ~なんて思ってしまったけど・・・・。
特に一番最初の石垣島のペンギン食堂は、行ってみたい!
食べてみたい!!
楽しい本でした(^^)
次は、美味しい物が沢山出てくる物語を期待します♪
★★★
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愛は死をのりこえる。
悲しみの涙を流す少女、彼はその生を願い、そっと瞳に唇を寄せる……
「いま、会いにゆきます」の市川拓司、5年ぶりの長編小説
講談社創業100周年記念出版
(講談社HPより)
美しい純愛小説でした。
市川さんって、ご本人がとても繊細で優しい人なんだろうなぁ~と思いました。
涙を吸って生きる青年・榊冬馬(仮の名前みたいですが)。
特殊な力を受け継いでしまって他者とは違うと自覚して生きている。
そして父親の仕事の都合で、芳川美紗の通う高校の同じクラスに転校してくる。
美紗は、母親からの遺伝的病気で、病弱で母親と同じように20歳で死を迎えると信じている。
冬馬と美紗。
二人に共通しているのは、他者とは違う運命を受け入れて生きていること。
そんな二人がお互いに惹かれる。
冬馬は、涙を吸うことで、生命を維持している。
でもある特殊な能力があり、美紗はその能力によって生まれ変わることが出来る。
二人でいつまでも仲良く・・・・と思うのだけど、冬馬の決断は違った。
自身のことより、美紗の将来を考えて下した結論。
美紗もそれを理解し受け入れる。
なんともメルヘンチックなお話でした。
現実離れしているけど、惹かれるものがありました。
美しくて切なくて優しい。
久しぶりの市川さんの新刊は市川さんらしい作品だったと思う。
また、優しい作品、待ってます!!
★★★★
戦争という悲劇を描く壮大な人間ドラマ。
中立条約を破棄して、ソ連が宣戦を布告した。
昭和20年8月18日。
北の孤島・占守島で実際に始まった日本とソ連の戦い。
様々な人間達が巻き込まれていくさまを描く、
着想から30年の戦争群像劇。
(集英社HPより)
戦争は、1945年8月15日で終わったと今まで思っていました。
北の孤島で、その後も攻めてくる敵に向かい、日本が占領されるのを阻止してくれた人たちが居た事実を今回、この小説で知りました。
そういう意味で、この書は、いろいろな事を教えてくれました。
ただ、物語としては、上巻で出てきた、翻訳の仕事をしていた事を買われて、英語通訳としての命を受けた片岡や、軍医として働く菊池のその後の話をもっと詳しく知りたかったので、その部分がやや薄くなる下巻は、ちょっと期待はずれだったかな?
片岡の息子・譲が疎開先から年上の静代と共に、学童疎開先から、親元へと帰ろうと二人で旅をする様子は、困難もありながら、出会う人たちの優しさも受けたりして微笑ましい部分もあって良かった。
後半は、攻める側のソ連兵の様子も描かれ、日本には敵ですが、同じような考え方を持つ人間なんだなぁ~と思った。
同じように平和を願い、生きて帰れることを何より望んでいる人間同士なのに、命を懸けて戦う行為の意味なんて、ない!
物語には上下巻通して、酷い殺し合いの戦場の場面はないので、淡々と読めてしまうのですが、
この時代、戦争に巻き込まれた人々の理不尽さや虚しさは、痛いほど伝わってきた気がします。
兎に角読み応えある作品でした。
★★★★
発行年月:2010年7月
玉音放送後に起きた「知られざる」戦い。
妻と息子と、アメリカへ移住する夢を抱いていた
片岡に赤紙が届いた----。
片岡とその家族の物語を軸に、日本とソ連の兵士達や市民など重層的な視点で、戦争の理不尽と生きる意味を問う渾身の作。
(集英社HPより)
戦争の話はもう幾つも読んだけど、読むたびに胸が痛くなる。
けれど、知らない事があるなら知っていなければいけないんじゃないか?という思いで読みました。
これは上下巻2冊ですが、上巻は、登場する人物たちの背景のようなものが丁寧に描かれていました。
戦時下なので、皆、戦争に巻き込まれることは、ある程度覚悟はして生きていた時代とは思うのですが、この先の人生に夢や希望を抱いていた人たちが、現在の暮らし、家族を置いて、自分の命がなくなるかもしれない場に向かわなければならない時代があったことに今更ながら、ゾッとします。
主な登場人物としては
片岡直哉とその妻・久子、その息子・譲
直哉と久子は、出版社で翻訳の仕事をしていた。将来はアメリカで二人で翻訳の仕事を続けよう。
息子の名前も、アメリカでも馴染み易い「じょう=ジョ-」と付けている。
しかし、45歳にもうすぐなろうとしている直哉の元にも赤紙が届き、戦地に向かう。
息子の譲は、学童疎開で信州へ。
菊池忠彦
帝大医学部学生。
岩手医専卒業後、戦地に行くことになっては優秀な人材が底をつくとの計らいで大学に進んだのだが
医師免許修得済みであったので、その計らいも虚しく戦地に向かうことになる。
富永熊男
3度も赤紙により応召された過去あり、今度は4度めの応召。
過去の戦争でも活躍の経験を持ち、今度は軍曹として片岡や菊池たちと占守島へ向かう。
まだまだ他にも登場人物は居るのですが、それぞれが考えている事は冷静。
戦況に浮かれているかんじはなく、この戦争がどう日本に影響を与えるのか?
日本は敗れるのだろう。と心のなかで予測しながらいるかんじ。
今までの戦争を扱った物語には、ちょっとなかった事かも。
冷静に考えたら、この戦争は進めたらダメだと考えている人ばかりが登場する。
それゆえ、一層、戦争というものの怖さを感じた。
疎開先の児童たちの話も泣けた。
皆が家族や友人など他人の心を思いやっているのに・・・・
戦争はそういう人たちの気持ちを踏みにじる行為を続けている。
戦地での激戦の描写などは、上巻ではなかったけど、背景に戦争という恐ろしい現実があるんだ思うと残酷。
この人たちが下巻でどうなっていくんだろう?
続けて下巻を読もう!
玉音放送後に起きた「知られざる」戦い。
妻と息子と、アメリカへ移住する夢を抱いていた
片岡に赤紙が届いた----。
片岡とその家族の物語を軸に、日本とソ連の兵士達や市民など重層的な視点で、戦争の理不尽と生きる意味を問う渾身の作。
(集英社HPより)
戦争の話はもう幾つも読んだけど、読むたびに胸が痛くなる。
けれど、知らない事があるなら知っていなければいけないんじゃないか?という思いで読みました。
これは上下巻2冊ですが、上巻は、登場する人物たちの背景のようなものが丁寧に描かれていました。
戦時下なので、皆、戦争に巻き込まれることは、ある程度覚悟はして生きていた時代とは思うのですが、この先の人生に夢や希望を抱いていた人たちが、現在の暮らし、家族を置いて、自分の命がなくなるかもしれない場に向かわなければならない時代があったことに今更ながら、ゾッとします。
主な登場人物としては
片岡直哉とその妻・久子、その息子・譲
直哉と久子は、出版社で翻訳の仕事をしていた。将来はアメリカで二人で翻訳の仕事を続けよう。
息子の名前も、アメリカでも馴染み易い「じょう=ジョ-」と付けている。
しかし、45歳にもうすぐなろうとしている直哉の元にも赤紙が届き、戦地に向かう。
息子の譲は、学童疎開で信州へ。
菊池忠彦
帝大医学部学生。
岩手医専卒業後、戦地に行くことになっては優秀な人材が底をつくとの計らいで大学に進んだのだが
医師免許修得済みであったので、その計らいも虚しく戦地に向かうことになる。
富永熊男
3度も赤紙により応召された過去あり、今度は4度めの応召。
過去の戦争でも活躍の経験を持ち、今度は軍曹として片岡や菊池たちと占守島へ向かう。
まだまだ他にも登場人物は居るのですが、それぞれが考えている事は冷静。
戦況に浮かれているかんじはなく、この戦争がどう日本に影響を与えるのか?
日本は敗れるのだろう。と心のなかで予測しながらいるかんじ。
今までの戦争を扱った物語には、ちょっとなかった事かも。
冷静に考えたら、この戦争は進めたらダメだと考えている人ばかりが登場する。
それゆえ、一層、戦争というものの怖さを感じた。
疎開先の児童たちの話も泣けた。
皆が家族や友人など他人の心を思いやっているのに・・・・
戦争はそういう人たちの気持ちを踏みにじる行為を続けている。
戦地での激戦の描写などは、上巻ではなかったけど、背景に戦争という恐ろしい現実があるんだ思うと残酷。
この人たちが下巻でどうなっていくんだろう?
続けて下巻を読もう!
★★★★
真実とは乙女にとって禁断の果実だった。言葉とアイデンティティの問題をユーモア交えて描く芥川賞受賞作。

京都の大学で、『アンネの日記』を教材にドイツ語を学ぶ乙女たち。日本式の努力と根性を愛するバッハマン教授のもと、スピーチコンテストに向け、「一九四四年四月九日、日曜日の夜」の暗記に励んでいる。ところがある日、教授と女学生の間に黒い噂が流れ……。言葉とアイデンティティの問題をユーモア交えて描く芥川賞受賞作。
(新潮社HPより)
次数が少ないかんじで、読みやすくスラスラと読み進みました。
舞台は、京都の外国語大学。
著者自身も京都外国語大学卒業なんですね。
「アンネの日記」をドイツ語訳にした「ヘト アハテルハイス」(隠れ家の意味)を暗唱しスピ-チするコンテストに向けて練習に励む乙女たち。
スピ-チのゼミ担当であるバッハマン教授がユ-モラス。
いつも抱えているアンゲリカ人形。
乙女たちのロ-ダ-的存在の麗子。
麗子さまをライバル視する百合子。
ドイツ生活の経験があるのに、言葉を忘れてしまっている貴代。
そして、この物語の主人公・みか子。
物語が少しずつ、「アンネの日記」の話と絡みあっていく様子が巧いなぁ~と思った。
アンネたちを密告したのは誰か?
その歴史上の謎の部分も乙女たちの生活のなかに同じように組み込ませて・・・・
結果、密告者は誰だったのか?
噂って怖いな。
結局なにが言いたいのか?はっきりわからないけど、なんとなく感じる物がある作品で
結構、わたしは好きです(^^)
芥川賞受賞以前の作品にもちょっと興味が沸きました。
★★★
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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