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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年6月


昭和五十二年。元刑事・蓑島周平と元医者・花の夫婦の駐在生活も三年経ち、すっかり村の一員に。だが相変わらず雉子宮には、事件の種はつきないようで――。冬 木曜日の雪解けは、勘当者病気で倒れた村長さん。そこに勘当された娘が戻ってきた!春 土曜日の来訪者は、スキャンダル世間が芸能スキャンダルに沸く中、村に自称小説家の男が表れて……?夏 日曜日の幽霊は、放浪者山で度々起きるお化け騒ぎ。その悲しき真相は……?秋 木曜日の謎は、埋蔵金村に埋蔵金発掘のテレビが! でもそこにはとんでもないものが埋まっていた……。家族の絆と人の優しさが胸を打つ。「東京バンドワゴン」シリーズ著者による大好評短編シリーズ第三弾。

                     (中央公論新社HPより)


昭和の懐かしい話も出て来て、ほんわか。
村は平和だけど、なにから他所から来る人が、ちょっとした問題を持ち込んでくる。


最初の話は、村長の次女で勘当され暫く村に帰ってきていなかった貴子さんが
登場。
尊重の兄・剛とも和解。
村長と兄は、病で亡くなってしまうのだけど、貴子さんは、これからは、この村に
もっと頻繁に来ることになりそうだな。


二番目の話は、芸能界や政界のスキャンダルが村に持ち込まれる話。

三番目の話は、自殺しようと山に入った男が以前、そこに住んでいて
山のなかで亡くなった男の子(幽霊)に助けられるという話。

四番目は村の山に埋蔵金があるということでテレビの取材まで入るが
人骨(頭蓋骨)が出て、埋蔵金探しは中止になるという話。
これはちょっと切ない昔の村の秘密。
姥捨て山とか、昔は、本当にあったんだなぁ~と考えると今は幸せな時代だな
とつくづく思う。


大した事件は起きないけれど、なかなか面白い。

これは今から40年以上前のこと。
今の村はどうなっているのかなぁ~?



                         ★★★
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発行年月:2021年11月


ここは、再生の場所。
NHK BSプレミアム「山女日記3」原作小説。
幅広い層に支持されたベストセラー、待望の第2弾。
「通過したつらい日々は、つらかったと認めればいい。たいへんだったと口に出せばいい。そこを乗り越えた自分を素直にねぎらえばいい。そこから、次の目的地を探せばいい。」
後立山連峰
亡き夫に対して後悔を抱く女性と、人生の選択に迷いが生じる会社員。
北アルプス表銀座
失踪した仲間と、ともに登る仲間への、特別な思いを胸に秘める音大生。
立山・剱岳
娘の夢を応援できない母親と、母を説得したい山岳部の女子大生。
武奈ヶ岳・安達太良山
コロナ禍、三〇年ぶりの登山をかつての山仲間と報告し合う女性たち。
……日々の思いを噛み締めながら、一歩一歩、山を登る女たち。頂から見える景色は、過去の自分を肯定し、未来へ導いてくれる

                        (幻冬舎HPより)


イヤミスじゃない心温まるお話。

山登りする人なら、景色も浮かぶんだろうなぁ~。
4つの話どれも良かった。
山登りしながら、また前を向いて歩いて行こうと気持ちを新たにする話
なので、読後感も爽やか。


特に最後の話が良かった。
事故死した兄の代わりに京都の老舗和菓子屋を継いだ女性の葛藤。
偶然、山登りの同じ場で、自身のお店の和菓子を山登りのお供にしてくれている
夫婦の会話を聞き、迷いが吹っ切れる。
その夫婦は、最初の話に出てきた綾子さんとそのご主人かな?


工藤夕貴さん主演のドラマも好き。
また続編、書いて欲しいなぁ~。




                      ★★★★

発行年月:2021年5月


【第165回直木賞受賞作!】
鬼才・河鍋暁斎を父に持った娘・暁翠の数奇な人生とは――。
父の影に翻弄され、激動の時代を生き抜いた女絵師の一代記。
不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。残された娘のとよ(暁翠)に対し、腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。
暁斎の死によって、これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。兄はもとより、弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかり頼りなく、妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。
河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっっているのだった――。


                      (文藝春秋HPより)



河鍋暁斎(きょうさい)と言われても・・・?だったけど絵を見たら
ああ、こういうのね・・・と。

物語は、その娘・とよの話なので、全く知らない(^^ゞ
それでも、面白く読めた。
父は世に名の知れた絵師だったが、その父が亡くなったところから物語が始まる。


父を慕っていた弟子の鹿島清兵衛が葬儀のすべてを滞りなく進めてくれるし
他にも父を懇意にしてくれた質屋の八十吉、その息子の八十五郎も、とよのことを
何かと気遣いしてくれる。


父・暁斎には、息子・周三郎もいるが、とよとは腹違いの兄。
父の絵師の腕を引き継いでなかなかの絵を描く。とよもその腕は認めているが
会えば、喧嘩口調になる兄との会話。
実の弟・記六は母方の縁戚に養子に行き、お気楽もので度々、金を借りにくる。
妹・きくは病弱(20歳で亡くなる)。
と家の雑事に振り回される、とよ。


絵師としては、いまいち大成できず、それを悩んだりしていた、とよだけど
結婚(のちに離婚)もして娘・よしも生まれ、美術学校の先生として生徒たちからは
慕われるなど、それなりに良い生き方をしたんだと思う。

絵師として大成せずも十分、幸せそうで、よかった。

仲が悪かった兄も病に倒れ気弱になったのか、とよに本心をぶつけたり
兄は兄なりに、とよのことを気にかけてくれていたんだな。


とよというひとりの女性の生き様を明治~大正という時代背景とともに
楽しめた作品だった。




                        ★★★★



発行年月2021年9月

十年前に北海道道立白麗高校を卒業した3年6組の元クラスメイトたちに、校庭に埋めたタイムカプセルの開封を兼ねて同窓会を開催する案内が届いた。SNSも立ち上がり、高校生活の思い出に盛り上がる彼ら。しかし、「岸本李矢さんを覚えていますか」という、謎めいた書き込みが波紋を呼ぶ。それは、いじめが原因で転校していった生徒の名前だった。新型感染症で激変する世界の中、近づく同窓会。そして、「岸本李矢」がタイムカプセルに入れたものとは!? 青春群像劇の傑作。


                     (中央公論新社HPより)



高校時代の人間関係がリアルだけど、それを大人になってまでひきづっているのは
どうかな?


いじめと言ってもここにあることくらいなら、正直、大人になったら
多少は嫌な思い出として残るとしても、復讐してやろうとまで思うかな?

いつまでも固執し続けるのは、時間を無駄にしているだけのような・・・


と言えるのは、そういう経験をしたことないからなのかなぁ~?


あまりにもこの物語と同じ年代だった頃が遠すぎたからか
読んでいても「?」ばかりだった。




                          ★★☆



発行年月:2021年9月


大阪の心斎橋からほど近いエリアにある「空堀商店街」。
 そこには、兄妹二人が営むガラス工房があった。
 兄の道は幼い頃から落ち着きがなく、コミュニケーションが苦手で、「みんな」に協調したり、他人の気持ちに共感したりすることができない。
 妹の羽衣子は、道とは対照的に、コミュニケーションが得意で何事もそつなくこなせるが、突出した「何か」がなく、自分の個性を見つけられずにいる。
 正反対の性格である二人は互いに苦手意識を抱いていて、祖父の遺言で共に工房を引き継ぐことになってからも、衝突が絶えなかった。
 そんなガラス工房に、ある客からの変わった依頼が舞い込む。それは、「ガラスの骨壺が欲しい」というもので――。
 『水を縫う』『大人は泣かないと思っていた』の寺地はるなが放つ、新たな感動作!
 相容れない兄妹ふたりが過ごした、愛おしい10年間を描く傑作長編。

                      (PHP研究所HPより)
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