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読んだ本の感想あれこれ。
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c4330f8b.jpg   発行年月:2009年4月


   カミサマだっていろいろあるんだ。
   だから空を飛びたいんだ

   中学1年海月(みづき)が入部したのは「飛行クラブ」。
   ところが変人部長にワケあり部員。 
   果たして空に舞い上がれるか。
   空飛ぶ青春小説!

                                   
(文藝春秋HPより)


加納さんの作品は、大好き!
前作の「モノレ-ルねこ」も良かった。

そして、今回は、楽しい青春小説!
「飛行倶楽部」・・・・入学したばかりの海月は不思議な勧誘広告を、幼なじみの樹絵から見せられ、一緒に入部することに。
しかし、部員は部長の齋籐と野球部と兼部の中村のみ?
先ずは正式な部にしなくては!と入部早々から、あれこれ走り廻る海月たち。

部長とは名ばかり?というど、頼りにならない感の強いカミサマ。

登場人物たちは、皆、個性的!
こんな名前ばかりが集まる事が、ありえないでしょ!?

神(じん)・・・・・カミサマ
海月(みづき)・・・・・クラゲ
海星(かいせい)・・・・ヒトデ
樹絵里(じゅえり)
朋(るなるな)

名前の由来は、物語中にありますが、可笑しい!でも読んでいると慣れます(笑)

笑えるばかりでもなくて、ちょっと感動しちゃうような話もあって、恋バナもあって、本当に最初から最後まで楽しめました♪
空を飛ぶことを目的として、実際に空なんか飛べるの!?と思いつつ読んでいましたが
最後、空を飛ぶ場面は感動!!

顧問の先生や、ス-パ-の店長さんなど、関わる大人たちとの関係も良かった!


これは、わたしが読みたくて図書館で借りてきましたが、先に主人がその次、中1の次女が読み、共に「おもしろかった!!」と大絶賛でした!

勿論、わたしも楽しみました!

「この人の他の作品も読んでみたい!」と家族が言うので、過去作品を幾つか又、借りて来ました。


★★★★

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934e2da6.jpg発行年月:2008年12月


うるさい夫婦も黙った、旬の手料理120品と器づかいのごちそう

里芋の煮ころがしから焼き鳥まで、白洲さん家ならではの作り方、盛り付け方、食べ方があるのでした。愛娘が明かす、ちょっと可笑しいエピソ-ドとともに、夕ごはんを一緒にどうぞ!

                        (本の帯文より)


図書館の料理本コ-ナ-の棚でふと、目に留まりました。

白洲次郎さんの本を少し前に読んで、NHKのドラマでも放送され、そこから想像する白洲次郎像がなんとなく自分の頭の中にありましたが、白洲夫妻の長女である著者の目には、普通の父と母であり、食べものを前にした時に交わされる会話などは、本当に普通の親子の会話でした。
そこには、嬉しい意外性もあったりして、楽しく読みました。

お料理は1月の からすみ、このわた、このこ、ふきのとうの醤油まぶし。わさびの葉の醤油漬け
から始まります。
ちょっと我が家では、あまり出さない食材も多いのですが、反対に「へ~こういう物も好きなのね?」なんて物もありました。

お料理は全て著者である桂子さんが撮影前に作ったのだとか。
作った後は、関係者で楽しく食べたとも。

そして、お料理が盛られている器の数々がまた素晴らしい。
とても高価なものもあるでしょうが、昔から家で使われているものとして、器の紹介も同時にしてくれているので、美術品を眺めるような楽しみもありました。

江戸後期の瀬戸石皿に切り干し大根だったり
幕末の瀬戸小鉢に枝豆を入れてあったり・・・・ステキ!!
特に、わたしは大正時代の古ガラス類に惹かれました。
形もおしゃれ!
この暑い時期だから、大正時代の氷コップに盛られた冷製トマトのカクテルにはうっとり~♪

著者の桂子さんのご主人・牧山圭男氏(麻生総理の甥御さんだそう)は陶芸家なんですね?
ご主人の作品も料理が盛られて沢山、載っていました。
カレ-の薬味入れは、リクエストで作ってもらったそうですが、とってもステキで、わたしも欲しいくらい!
他にも頼んで作ってもらった物がありました。


とても楽しい本でした!!

そうそう、白洲次郎さんのドラマ、NHKで9月に放送されますね。
第1話と2話は少し前に放送されたのでした、見逃し残念でしたが、それも合わせて3話を3夜連続で放送されるそう。

今から、ドラマも楽しみです!

★★★★
0781fe82.jpg発行年月:2009年4月


クイズ「さがし物チャンピオン」に出場しませんか?

最新ゲ-ムの画面から飛びだした奇妙な招待状。
とまどうパトリックを待っていたのは・・・・・?


           
(本の表紙裏の解説文より)


児童文学の世界では有名な作家さんですね。
過去作品もいくつか読んでいます。
次女も夢中になった「デルトラ・クエスト」の著者でもあります。

不思議な世界の話を書くことが多いですが、これもまた不思議な世界に入ってしまう男の子の話。
コンピュ-タ-ゲ-ムをお店のパソコンでする事を、日課のようにしている男の子が突然、謎のクイズの招待状を受けて・・・新しいパソコンのゲ-ムのスタ-トかな?と思っていると・・・
「土曜日8チャンネルで会いましょう」と。
8チャンネル?そんなチャンネルで番組は放送されていないし???と不思議に思いつつ、約束通り、指定された時間にテレビの前に向かうと・・・・・

こちらの世界とテレビを通じた別の世界を行き来してのお話。
テレビのクイズ番組に参加することになり、三人の探し物をこちらの世界に戻って探しながら進む物語。

ワクワクしたり、ちょっとホロリとしたり。

訳者のあとがきにもありましたが、わたしも時々、「あれ?ここに置いたはずなのに?」と見つからない物ってあるのですが、ひょっとして、物語の中のような事、本当にあるのかも!?
なんて考えたらちょっと楽しいな~なんて思いました。


ササッと読めて、とても楽しかった!

大好きな作家さんです!

「ふしぎな国のレイチェル」と同様、エミリ-・ロッダさんの本に絵を描かれている杉田比呂子さん。
この方の絵も大好き!

★★★★
b68685cb.jpg発行年月:2009年6月


取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリ-ンスリーブス」のメロディ。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない四人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる-----これで約束は、果たせたことになるのでしょうか?

衝撃のベストセラ-「告白」の著者が、悲劇の連鎖の中で「罪」と「贖罪」の意味を問う、迫真の連作ミステリ。

                              
(本表紙裏の解説文より)


ちょっと表紙の絵が可愛らしいので、本を閉じたとき、イヤ~な気持ちが後引かずよかった(笑)

今度もまたまた、胸の奥がモヤモヤするようなお話でした。
田舎町に日本一の精密機器メ-カ-の工場が建てられ、東京からそこに勤める人たちが移り住んでくる。
殺されたしまった美少女・エミリちゃんもそんな父親の転勤で転校してきた女の子だった。

マンションに住むエミリちゃん。お母さんは美人で、家に遊びに行くと、自分たちの家の中にはないような異国のものばかり。

ある日の夕方、エミリちゃんを含む、沙英、真紀、由佳、晶子で遊んでいるところに男が近づいてきて・・・・・。
殺されたエミリちゃんのすぐ側にいながら、何も出来なかった自分たち。
その後の警察の事情聴取でも皆が揃って、犯人の顔を覚えていないということに、幼い少女たちは罪の意識を強く感じ、犯人が、今度は自分たちを見つけて殺しに来るのでは?と怯えて暮らすようになる。

少女たちに罪はない。怖い思いをしたのだから、記憶が定かなものでなくてもそれは責められない。
読みながら、早くそれをキチンと説明してあげなきゃ!なんて思いましたが、少女たちは健気にその事を表立って打ち明けないので、自分が親でも気づいてあげられるか?

そして、中学生になったとき、エミリちゃんのお母さん・麻子から浴びせられた言葉が衝撃的!

なんてヒドイ言葉!いくら自分の子どもが犠牲になったからと言って・・・・と憤りを覚えました。

物語は、事件の時効目前、少女だった四人が大人になり、事件を振り返りながら近況を語るような形で進みますが、四人が、揃いも揃って、罪を犯すことになる経緯には、驚きでした。
ちょっとそこまでの設定はムリし過ぎじゃないかな?とも感じましたが・・・読みながらドキドキしたのでOKか?^^;

そしてそれには、同情するような背景もあって、幼い時の殺人事件の体験がそうさせたのか?は少々、謎だけど、一応、そういうことよね?

特に小学校の先生になった真紀は、完全に彼女は悪くないでしょ!
わたしが同じ立場でも、そうするかもしれないし、その前にそんな事する勇気ないかも。
行動を起こした事だけでも褒めてあげたいのに・・・・なんて思いました。


そして、最後の方で語られるエミリちゃんの母親・麻子の語りで知らされた事実にまたまたビックリ!
犯人との関わり・・・・・やはりあったのですね?

そうして、考えると、更に前にも書いたけど四人の自分たちも大きな痛手を負った少女たちに言った言葉が許せない!!


しかし、麻子も根っからの悪い人じゃなかったのが救いかな?
自分の言葉が少女たちを追い込んだことを悔いている。
そして、多分、そのために走り回ったのでしょうから・・・・・。


最後の最後は、今までの作品とは少し、違う四人の未来に光りが射すような終わり方なのはホッとしました。

前作、「少女」よりは、断然、良かった!
そして、「告白」より、こちらの話の方が、わたしは好きかな?

しかし、湊さん、次々、イヤ~な話がよく書けますね。
イヤ~な気持ちになるのに、文章力があるので、先が読みたくてペ-ジをめくる手は止まらない。

次回作も楽しみです♪

★★★★
6569af9e.jpg発行年月:2008年7月


武蔵野にたたずむ一軒家。
じつは、男同士が忍び逢う宿屋である。
この宿「左近」の長男で十六歳の桜蔵(さくら)にはその気もないが、あやかしの者たちが現れては、交わりを求めてくる。そのたびに逃れようとする桜蔵だが・・・・・。

著者デビュ-二十周年を記念する
新シリ-ズ第一作。

                                              (本の帯文より)

12編の短編、連作集になってます。
宿屋の長男・桜蔵(さくら)と弟・千菊(ちあき)は、母親が営む宿屋の息子。
父親で医師の征(まさき)は、別宅で本妻と暮らしている。
本妻との間に子どもはなく、本妻も宿屋の母子の事は承知している。
そして、征は度々、「左近」を訪ねてくる。

まだ高校生の桜蔵は、周りの男から「おまえは女」と言われている。
自分では全くその気がなくとも、不思議と出かける先々で何やら訳アリの男を連れて来てしまう。

この世の者では既にない男と出会い、不思議な体験をして戻ってくる事も多く、自身の隙を反省しつつも懲りずに同じような場面で同じような体験をしてしまう。

少々、マヌケな感も否めないけど、優しさから起こす行動からかなぁ~。
憎めないかんじなのです。

時代は、現代でしょうけど、時代がいつなのか?はっきりしないような不思議な感じです。
その雰囲気も結構、好きでした。

琵琶の実は植えた人間が死んだ翌年から実がなるとか?
なるほど~そういう言い伝えもあるんだ!?

ほかにも、粋な言葉遊びのような話があって、楽しかった。

男同士の交わり・・・と帯文にありましたが、アッサリとした表現なので、厭らしさがなくむしろ怪しげな色気のようなものを感じました。

なかなか面白かった!!

シリ-ズ第1作目・・・これから何作まで続くのかな?
ちょっと楽しみなシリ-ズになりそうです♪

取りあえず、2作目は発行されているので、近いうちにそちらも読んでみよう!


★★★★
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