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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2023年4月


雑誌「ゆうゆう」に5年間にわたり、現在も連載中の「羊のところへはもどれない」に加筆し、時系列に1冊にまとめる。執筆活動を続けるなか、著者自身が、50代になって変化した体調、かわらぬ旅やグルメへの好奇心、コロナ禍で変わった自宅での過ごし方、親との関係性など、小説では味わえない、作家の素顔が垣間見える本に。中島ファンだけでなく、ゆらぎやすい40代以上のこころを軽くしてくれる本。タイトルの「小日向(こひなた)」は、この連載中に、著者が住んでいた自宅があった文京区の地名。体やこころに不調があったとしても、「小さくとも、日向の明るいほうを向いて」生きるきっかけをくれる。帯コメントはかねてより親交のある俳優・室井滋さんにいただいた。


                     (主婦の友社HPより)


先日読んだ<坂の中のまち>で、出てきた<小日向>が表題になっているので
その界隈での話を集めたものかと思っていたら・・・ちがった。
もっと広く海外の話まであって、行動範囲が広いなぁ~と思う。

お姉さんはずっとフランス在住らしい。
そして姪っ子さんは日本の大学で学び、今はファッション関係のデザイナーとして
働いているとか。


中島さん、ずっと独身だと思っていたけれど、籍はいれたのかはわからないけれど
同じような文章を書く仕事をしている方と30歳過ぎから付き合い50歳くらいで
一緒に住んでいると。
夫婦別姓がOKになったら籍を入れようと書かれていたから、もう夫婦になったのかな?


物語も良いけれどエッセイも楽しかったなぁ~。


お薦めの台湾作家さんの本、読んでみたいな。
・歩道橋の魔術師
・自転車泥棒
著者は呉明益  訳者は天野健太郎

メモしておこう



                      ★★★
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発行年月:2022年7月


高校生の茜寧は、友達や恋人に囲まれ充実した日々を送っている。しかしそれは、「愛されたい」という感情に縛られ、偽りの自分を演じ続けるという苦しい毎日だった。ある日、茜寧は愛読する小説の登場人物、〈あい〉にそっくりな人と街で出逢い――。 いくつもの人生が交差して響き合う、極上の青春群像劇。


                     (双葉社HPより)



誰からも愛されたいと、本音を隠して、好意を感じて貰える発言や行動をする茜寧。
そして愛読書である「少女のマーチ」のなかに出て来る人物が自分そのものでは
ないかと思い、その物語の主人公<あい>にそっくりなイメージの人を偶然
見つけて思わず声を掛ける。
その人物は<宇川逢>偶然、<あい>と言う名前であることに運命のようなものを
感じてしまう茜寧。
しかし、宇川逢は女性に見える容姿だったけれど、男性だとわかる。

なぜ、声をかけてしまったのかを説明する茜寧。
茜寧のことを変わっている子だなと思う反面、嫌なかんじはなく求められるまま
友達として時々、会う。

宇川逢が、理性のある大人でよかった。
茜寧の頼みに付き合ってあげたり話を聞いてあげたり・・・

けれど、本のなかの<あい>とは違うとわかって絶望したり・・・
なかなか厄介な子。

他にも女性バンドグループに所属している後藤樹里亜。
宇川逢の働くライブハウスで歌うこともあり、顔なじみ。
樹里亜も本当の自分を隠しファンが求めるカッコいい女の子を演じている。


こんな風に悩んでいると生きづらいだろうな・・・・。

茜寧は宇川逢に出会えてラッキーだった。
救われているんだと思うから。



登場人物たちの心理描写が細かくて、なかなか読むのに時間がかかった。

住野よるって作家は、なかなか独特な世界観を持っているな。




                         ★★★



発行年月:2024年11月


「隣に座るって、運命よ」ずっとここにいたくなる、不思議系ラブストーリー
「隣に座るって、運命よ」
文豪ひしめく坂だらけの町の、不思議な恋の話。
大学進学を機に富山県から上京した、坂中真智は、おばあちゃんの親友・志桜里さんの家に居候することになった。
坂の中にある町――小日向に住み、あらゆる「坂」に精通する志桜里さん。書棚には「小日向コーナー」まであり、延々と坂について聞かされる日々が始まった。
ある日、同級生の誘いで文学サークルに顔を出すことになったが、集合先のアパートは無人で、ちょっと好みのルックスをした男の子が一人やってくる。
一緒に帰ることになった真智に、彼は横光利一の『機械・春は馬車に乗って』を「先生の本」といって渡して来、米川正夫、岸田國士、小林秀雄がいまも教鞭をとっているかのような口ぶりで……
ひょっとして、この人、昭和初期から来た幽霊なのでは?
江戸川乱歩『D坂の殺人事件』の別解(⁉)、
遠藤周作『沈黙』の切支丹屋敷に埋まる骨が語ること、
安部公房『鞄』を再現する男との邂逅、
夏目漱石『こころ』みたいな三角関係……
風変わりな人たちと、書物がいろどる
ガール・ミーツ・幽霊譚
目次
フェノロサの妻
隣に座るという運命について
月下氷人
切支丹屋敷から出た骨
シスターフッドと鼠坂
坂の中のまち


                     (文藝春秋HPより)


読みながら、「あれ?この話、読んだことある!」と気づく。
そうそう!前に読んだアンソロジー「いつかアジアの街角で」に登場した
真智の話なんだ!
もっと続きが読みたいと思っていたから嬉しかった♪

富山の実家から東京の大学進学のために上京し、祖母の親友だという
志桜里さん(72~73歳)の家に下宿する坂中真智。

大学の講義でとなりに座った「よしんば」と仲良くなり
誘われた文芸サークルの参加することになり、出かけた先で知り合った別の大学の
永福颯太。母親が台湾人で小学校までは台湾で暮らしていたという。

最初の出会いから、なんだか楽しいふたり。

二人の物語が続いていて嬉しい。

志桜里さんが実は本当の祖母だという事実。
真智の母親・珠緒は志桜里の親友・澄江に実の娘を育てて貰うことになった
のだけど、その経緯とか、なかなか凄い話だった。
でも、そうしたことが正解だったんだと感じた。

東京の下宿先は小日向。
周りには、坂が多く、文豪たちも沢山、住んでいたという。

颯太と一緒に謎のおじさんの行きたいという場所まで案内する場面は
ちょっと面白かった。
あのおじさんは、何処に何の目的で行きたかったのか?
謎のまま。


エピローグでは大学卒業後の真智と颯太。
友達のよしんばと金子泉。
それぞれ自分たちの進む道へ向かっていったんだな・・・・

真智と颯太のその後の話もまたいつか読めるといいな。


東京の地理に詳しかったら、もっと楽しめたんだろうな~。


中島さんの次の「小日向でお茶を」を図書館で予約中。
近いうちにそちらも読むのが楽しみ♪




                      ★★★★




発行年月:2024年7月


「あんたは、俺から花をもらってくれるのか」犯罪者だと町で噂されていた老人が、孤独死した。部屋に残っていたのは、彼が手ずから咲かせた綺麗な《花》――。生前知り合っていた女子高生・安珠は、彼のことを調べるうちに、意外な過去を知ることになる。淡く、薄く、醜くも、尊い。様々な花から蘇る記憶――。これは、謎めいた老人が描く、愛おしい人生の物語。


                    (中央公論新社HPより)



高校1年生の安珠は、公園でいつもひとり絵を描いている老人・葛城 平(77歳)が
気になる。
親友である瀬尾奏斗との関係で悩み、付き合っている貴博とのことでも悩み・・・

公園であった平がある日、不自由な脚でひまわりを抱えている様子を見て
声をかけ、ひまわりを家まで自分が持って行ってあげる。
そして、優しそうなアパートの大家さん夫婦とも会う。
奏斗へのプレゼントとして買った、ひまわりのブローチは無残な形で返されて
しまい、それをみた平が直してあげると預かる。
そして平のひまわりの花を1つ貰う。


けれど、それが安珠と平の最後の会話となる。

平は、そのあと、部屋で亡くなっていたのを大家さん夫婦が見つけたと知る安珠。

何故か平のことが、もっと知りたくなり、祖母・悦子にも訪ねる。
同い年で昔からの知り合いという悦子。


そこから、平の過去の物語が明かされて・・・・
安珠と祖母・悦子との関係もただの知り合いではなく、お互いが惹かれ合った仲
だったとわかる。

なのに、別れることになった原因が、辛い・・・(/_;)。
二人は何も悪くないのに、お互いが一緒にいると、自分たちの罪を悔いてしまう。



ラストは、悦子と平の息子が、安珠の父で名前は「等」。
ああ、すごいいい名前。


平が生きている間に、皆で語り合える時間があればよかったのにな。。。。


でも平は素敵な物語と絵を遺してくれた。

切ないけれど、優しい物語だったな・・・。




                       ★★★★★



発行年月:2024年3月


作者・編者ともに不詳、ミステリアスでユーモアに溢れる日本最古の短篇物語集『
堤中納言物語』。
中島京子による名訳により生き生きと蘇る「可笑しみ」を堪能できる10篇を収録。


                       (河出書房新社HPより)




堤中納言物語というので、紫式部の曾祖父の物語かと勘違いしていた(^^ゞ

巻末の解題で陣野英則さんが
10編の物語をひとつに包んだという意味で実在する堤中納言のなまえに
結び付けて、この短編集のタイトルにしたのではないかという推察を
支持したいとある。

なるほどね~これを10篇にまとめた編者はなかなか、ユーモアのある人だなと
感心。
それが誰なのか?は未だわからないそうだけど・・・・


10篇のお話、それぞれが面白かった。
貴族たちのことを書いているのだけど、色々な意味で人間味があって・・・・
優美な世界で品行方正というわけではないのがいい。
クスッと笑えたり、微笑ましく感じたりと
中島さんの訳もいいんだろうな~とても読みやすかった。

表紙は、<虫好きのお姫様  原題:虫めづる姫君>
蝶がすきというのは、理解できるけれど、その幼虫である毛虫にも愛情たっぷり
「毛虫が思慮深そうにしている姿って、心打たれるわね」と。
手の平に乗せて可愛がり飽きずに見守っている。と

変わったお姫さまだけど、その純真な様子が微笑ましい。


もうひとつ微笑ましいな~と思ったのが
<貝合  原題:貝合>
のちの時代の貝合わせは、左右の貝を伏せたまま合わせる遊びだけれど
この平安時代の貝合わせは、左右それぞれが美しいものや、変わった紋様の貝を
出し合って競う遊び。
姫君に仕える幼い童たちが姫様のために勝つための貝を必死に探している様子を
そっとみている蔵人少将。そして陰ながら応援する様子が書かれていて、
童たちの様子も可愛らしく、それを応援する蔵人少将の優しさも微笑ましく
感じるお話ですきだな~。


NHKの「光る君へ」を見ていたので、頭のなかで物語を映像化しながら楽しめた。



                      ★★★★★
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