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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2015年2月

男子高生と新任教師の新婚カップル! 二人の愛が学園を救う!?

聖楓高校三年の池上慎也と担任教師の高岡麻美は、学校には内緒の夫婦だ。結婚の秘密を守る為、二人はアパートを二部屋借りてドタバタの新婚生活を楽しんでいる。「ダーリン」「ハニー」と互いに呼び合い、ラブラブな毎日を過ごしていた。

一方、二人の所属する聖楓高校は、「経営の立て直し」を名目に厳しい管理教育を徹底し始める。理事長の宇田川、教頭の冴島、体育教師の湯原ら学園の上層部を主導にして、教育指導部が結成された。生徒同士の恋愛は禁止、喫茶店への入店も禁止、放課後は教師によるパトロール、素行や成績の悪い生徒は退学処分……。学園の生徒と教師として、慎也と麻美も否が応にも混乱に巻き込まれていく。エスカレートする教育指導の真意は不明。二人は生徒たちの幸せを守ることができるのか!?

現代社会においては、高校生の教育事情、学校事情は複雑化の一途をたどる。教育にとって、正義とはなにか――。めまぐるしく変化するティーンエイジャーの心と「五十嵐貴久流」年の差カップルの絆をみずみずしく大胆な筆致で描いた、青春ラブコメディ。

                      (実業之日本社HPより)




高校3年生の男子生徒と5歳年上の新任教師が結婚していて、同じ学校の生徒と

その担任教師。
そんなの現実にはナイナイ~笑

と思いつつも結構楽しんで読んだ。
遥かむかしのテレビドラマ「奥さまは18歳」の逆バージョンだったので
ドラマを思い出したりして・・・・^m^


でも、今はスマホでLINEという時代だから、危ない場面も回避出来たり
して便利な世の中になったもんだと今更ながら思った。
二人の秘密の関係が最後はバレるんだけど、ハッピーエンドというのも
お決まりですね~。


                            ★★★
 

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発行年月:2015年1月(単行本は2010年)


小さな生き物への愛情と尊敬に満ちた奇跡の実話


第二次世界大戦中の英国で、ひ弱な雀が寡婦に拾われた。
雀は愛情を込めて育てられ、驚くべき才能を開花させる。
世界的ベストセラーの名作。


                  (文春文庫HPより)





梨木香歩さんの新刊が出ていないかなぁ~と検索したら、こちらの本が
出てきて、なかなか面白そうだなぁ~と読みました。


それは、偶然の出会い!
ご主人を亡くされ一人暮らしをしているキャプス夫人が、巣から落ちた
スズメの雛を見つける。
障害があるため、巣から落とされた可能性もありと記述されていた。
冷たくて瀕死状態で、家のなかに連れ帰り、出来る限りの介抱を試みるけれど
たぶん、夜のうちに命が尽きるだろうとベッドに入る。
すると翌朝、か弱いながらも鳴き声を発するスズメ。

そこから、スズメのクラレンスとの生活がスタート。
なんとそれは12年と7週と4日という長い間続く。

スズメって、そんなに生きるんだぁ~とビックリ!

時代背景に戦争という大きな悲劇があるのだけれど、そんななかでもこの小さなスズメは
人々の心を癒すという大きな仕事までしている。
なんとも凄い!

白黒写真が幾つかあるのだけど、スズメがこんな風にするの?と驚くものばかり。

キャプス夫人との絆が成せる技でしょう。

小さなスズメの幼少期(?)と晩年期の行動の違いも興味深かった。

自然界では、巣から落ちた時点で死が待っている状況。
そんな状況からキャプス夫人に生きる助けを貰ったスズメの恩返しのような
素敵な物語でした♪

鳥類学を専門とした生物学者・遺伝学者のジュリアン・ハクスレーの解説や
訳者の梨木さんのあとがき、そして小川洋子さんの解説も、全て
興味深く読みました!
素晴らしい1冊です!!


                          ★★★★★




発行年月:2014年3月


 人生を賭けた激しい願いが、6つの謎を呼び起こす。期待の若手が放つミステリの至芸!

人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは――。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、フリーライターなど、切実に生きる人々が遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジック。「日常の謎」の名手が描く、王道的ミステリの新たな傑作誕生!

                   (新潮社HPより)




6つのミステリー。

どれも面白かったなぁ~。


<夜警>
交番勤務の部下の巡査が殉職。
その死の真相を知る先輩警察官

うわ~。こんな警察官居たら嫌だわ~。自分の失敗をこんな形で隠す人って最低。



<死人宿>
宿の近くに有毒ガスが貯まる窪地があり毎年、そこで亡くなる人が居ると言う。
そして、何やら遺書めりたものを拾ってしまう。

実際、こういう場所で不慮の死を遂げる人のニュースがあるけれど・・・
もしかして知っていて訪れた人居るのかな?なんて思ってしまった。



<柘榴>
美しい母から生まれた姉妹。
経済力がない夫との離婚を決めた母。
このままでは親権は母親に渡ると思った姉妹はある作戦を実行する。

なんだか嫌な話だったなぁ~。
この後、父親のもとで暮らす姉妹はどうなっていくんだろ?


<万灯>
バングラデシュで天然ガスの開発を計画し、現地を訪れた伊丹。
その村の有力者との交渉は難航する。部下はリンチまで受け帰国してしまう。
やがて自分が交渉に出向く。
するとライバル会社の森下という男も居合わせる。
計画を進めるために、ある決断を迫られ、伊丹は森下と協力してその条件をのむが・・・

これは、結構、緊迫していた話で、この短編集のなかで一番、ハラハラした。



<関守>
ライターの男が、伊豆半島の先端の小さな町に通じる峠で毎年のように起きる交通事故
の取材に向かう。
一部の人の間で「死を呼ぶ峠」と呼ばれている。
そこでドライブインを営む老女に話を聞く。

最初、話好きの気のいいおばあさんだと思ったけれど、途中から何だか嫌な予感が
してきて・・・・
ああ、やっぱり・・・怖



<満願>
8年の刑期を終えて出所した鵜川妙子。
その弁護をした藤井。
藤井は法律を学ぶ学生時代、鵜川家に下宿していた。
妙子には、いろいろとよくして貰い、恩義を感じていた為、弁護士となり
妙子が殺人を犯したと知り、弁護を引き受けた。

妙子が殺人を犯した本当の真意ってそんなこと?
ちょっとよくわからない理由だったな。

                            ★★★★




発行年月:2015年1月


 二八歳の田中真紀子は、友人のイチローから誘われ、彼の家に間借りすることになった。その家は建て増しに建て増しをを重ねた奇妙な家で、真紀子はガレージの上にある赤い小屋に住むことに。イチロー父は全裸で現れるし、女優の母、無職の姉、モテ系女子の妹も一癖ある人ばかり。そんなある日、イチローは、自分はおなじ一日が二回繰り返されることがあると真紀子に打ち明けるのだった。

                     (講談社HPより)




飲み会で知り合って数回会っただけのイチローの家に間借りさせて貰うことに

なった田中真紀子(28歳)。
イチローの家族(木村家)は、変わったひとばかり。
でも、皆憎めない良い人たち。

父・将春(58歳)・・・全裸でいることが多い。彼が家を増築し続けている。
母・みすず(本名・正子)・・・女優。撮影のロケで長期間留守にすることも多い。
姉・文(ふみ30歳)・・・イラストレーターとして仕事をしている。家族の料理を作る。
妹・絵波・・・イギリスに短期留学していたが帰国。




最初は、風変わりな一家との関わりが楽しく、それが続く物語なのか?と
思ったら・・・・真紀子の両親との関わり(特に母親)に異常なものを感じて
嫌な気持ちになりました。
こんな母親の娘だったら、毎日が憂鬱だろうな~。逃げ出して正解!と思った。

そして木村家の複雑な関係も。
将晴とみすずは再婚同士?
二人が結婚したときには、既にみすずのお腹には文が居て・・・
二人の本当の子どもはイチロー(壱千郎)のみ。
イチローが生まれて暫く、みすずは行方知れずになり、戻って来た時には
絵波を抱いていたという。


文が現在の暮らしになるまでの経過もちょっと悲惨で同情。
そんな大変な思いをしてきたんだ~と思ったら、一番幸せになって欲しい人だと
思った!
だから、最後、家を出て一人で暮らす決心をしたのは、嬉しかった!

この物語の人たちが、これから先、どんな風に生きて行くのか?
ちょっと続きを読みたくなる。


長いけれど、退屈せず読めて、もっと読んでいたいと思わせるのはさすがだ。


                             ★★★★



発行年月:2014年12月


人工水晶開発の為、マザークリスタルの買い付けを行う山峡ドルジェ社長・藤岡。
インドの村の宿泊先で使用人兼売春婦をしていた少女ロサを救い出し、
村人と交渉・試掘を重ねる中で思いがけない困難に次々と直面する。

                     (角川書店HPより)




超高品質振動子の開発のため、インドで良質な天然水晶を採掘する事業展開を
しようと企てる山峡ドルジェの社長・藤岡を主人公に、インドという国の
色々なことが読む進むなかでわかってくる。

インドの経済、宗教、部族(先住民)のこと、天然資源(鉱物)、インドに
入り込む各国のNGOの活動などなど・・・・。


ビジネスの話のなかに、先住民の少女・ロサとの出会いが、物語を面白くしてくれていた。
ロサの生い立ちは、日本に暮らす者には理解し難い過酷なものでした。

貧しい家に生まれ、2歳半でお寺に預けられ、生き神様として生きる。
神さまとは名ばかりで特別な優遇環境に置かれるわけでもなく、初潮を迎えたら
その役目も終え、また一人の貧しい少女として社会のなかに放置される。
少女娼婦、自爆テロの実行犯にさせられるという悲惨な状況でも生き抜く。

そんなロサと藤岡の出会いが物語の最後まで関わりを持って進んでいく。

ビジネスの話よりも正直、ロサの生き様の方に、興味を覚えて読み進み
最後に大人になったロサの姿が読めたのは嬉しかった!
この先のロサについても、もっと知りたいくらい。


物語は、重厚で、著者の取材力の凄さを感じた。
かなりの時間を費やして書かれた物語ということがよくわかる。

凄い小説だったなぁ~。


                          ★★★★★

 

 

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