死体のにおい、戦場の音……。
戦争の本質は、今も昔も変わらない。
「ミスター・ネルソン」女の子はまばたきもせず、わたしをまっすぐに見つめると、たずねました。
それは、わたしにとって運命的な質問でした。
「あなたは、人を殺しましたか?」
だれかにおなかをなぐられたような感じがしました。
わたしの体はこわばり、重くなり、教室の床にめりこんでいくような気がしました。----本文より
(講談社HPより)
衝撃的な表題!
著者のネルソン氏は、1965年18歳で海兵隊に志願し、沖縄で1ヶ月の訓練の後、ベトナムの戦場へ向かった。
19歳でベトナムから帰還するまでの体験を綴っている。
表題の質問「あなたは人を殺しましたか?」の質問は、帰還後、温かく迎えてくれると思っていた家族の反応に戸惑い、無気力になりホ-ムレスとなったネルソン氏。
そんな彼の前に、高校の同級生で小学校教師をしているダイアンが現われる。
彼女は、ネルソン氏に戦争の話を子どもたちにして欲しいと依頼。
そして、子ども達をまえにしたときに投げかけられた言葉。
ストレ-トなこの質問に対して、ネルソン氏は、何も飾らない言葉で答え、自らの意志で人を殺したことを子どもたちに話す。
ネルソン氏の話を聞いて、涙を流しながら優しく触れてくれた少女。
責めているのではなく、赦すわけでもなく、ネルソン氏の心の痛みに同調したのかな?
そんな少女の態度にネルソン氏も多少は救われたのかも。
戦争の恐ろしさは、今までもいろいろな書物で読んだけれど、ネルソン氏の話を読んで普通の感覚を持った人が戦場という場所では人間が持っている感情を麻痺されてしまうことが一番恐ろしいことだと思った。
ネルソン氏が言うように、日本には憲法第9条がある。
「戦争をしない」と謳っている憲法。
アメリカの支配下のなかで掲げられた条文かもしれないけど、この憲法はとても大切なものだと思った。
どこの国も攻めることをしない国ですと謳っているのだから・・・・・。
世界中の国がこのような意識で他の国に武力攻撃をしないことが守られたらいいのにな。
子どもが読んでもわかりやすい本です。
たくさんの子どもたちに読んで欲しい本だと思った!
★★★★★
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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