発行年月:2016年6月
探偵・杉村三郎シリーズ、待望の第4弾!
その部屋には、絶望が住んでいた――。
宮部ファン待望の14か月ぶりの現代ミステリー。特に人気の「杉村三郎シリーズ」の第4弾です。
本作品は、前作『ペテロの葬列』で、妻の不倫が原因で離婚をし、義父が経営する今多コンツェルンの仕事をも失った杉村三郎の「その後」を描きます。
失意の杉村は私立探偵としていく決意をし、探偵事務所を開業。ある日、亡き父・武藤寛二が生前に残した「昔、人を殺した」という告白の真偽を調査してほしいという依頼が舞い込む。依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、息子と再会するまで30年の空白があった。果たして、武藤は人殺しだったのか。35年前の殺人事件の関係者を調べていくと、昨年に起きた女性殺人事件を解決するカギが……!?(表題作「希望荘」)
表題作の他に、「聖域」「砂男」「二重身(ドッペルゲンガー)」の4編を収録
(小学館HPより)
前作、「ペテロの葬列」読みそびれ・・・・^^;
でも楽しめました。
杉村三郎が探偵事務所で細々と依頼主に寄り添い、調査する姿は好感が持てます。
4つの話に分かれていて、どれも背景にある事柄には切なさがある。
<聖域>
アパートで慎ましい生活を送っていた老女が突然居なくなり、
その少し前に「死にたい」とも漏らしていたと、彼女のその後が気になるという
彼女の真下に住んでいた女性からの調査依頼。
<希望荘>
亡くなった父親が生前「人を殺したことがある」と入居していた介護職員などに
告白した事実を知りその真偽を調べて欲しいと息子からの依頼。
<砂男>
杉村が編集者の仕事をやめ、離婚し、実家に帰った時期に、ひょんなことから
探偵の真似事をするはめになり、その後の仕事になるキッカケとなった事件。
19年前の火災によるその家の主婦とその娘が焼死。
14歳の息子が当時、一時容疑者扱いされた事件の真相。
<二重身 ドッペルゲンガー>
3.11の後、行方が分からなくなっている母親の交際相手を探して欲しいと
いう高校2年生の明日香。
やはり一番印象に残ったのは表題作の<希望荘>。
自分の人生最後に人の為についた嘘。
それを聞いて考え方を変えて欲しいという願い。
そんな他人にも思いやりの気持ちを見せる祖父のことを孫の幹也くんは
理解している。
調査依頼した父親との関係も新に築いていけそう。
最後の二重身で調査依頼に来た少女に探偵事務所を教えたのは幹也くんという
繋がりもなんだか嬉しい。
このシリーズは、まだまだ続きそうですね。
「ペテロの葬列」も読まなきゃ^^;
★★★★
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上巻から引き続き読みました。
スルスルと読めて、どんどんこの世界観に入って行きました。
上巻でガーゴイルの姿の怪物・ガラと対峙し、取引きを成立させた孝太郎。
正義感が強く、罪を犯したものを赦せず、ガラの力を借りて罰する。
連続殺人犯の真相も分かってくる。
それらは全てが同一犯ではなかった。
孝太郎の前に現れた少女・森崎友理子は、「英雄の書」ではまだ小学生だった子。
行方知れずになった兄を探していた。
そして、孝太郎が兄のように行動するであろうことを予測し、忠告をする。
ダークな物語で、終盤は、孝太郎がどんどん行ってはいけない方に向かうのが
不安だったけれど・・・・・
ラストはそれに反するものになってくれてホッとした。
心配だった近所の幼馴染・美香を救えたし。
しかし、ガラの世界のことは、よく分からないことが多い。
この世界の話、また別の話で続くのか?
★★★★
発行年月:2015年4月
今を生きるすべての人にあたたかなエールを贈る、エンタメ渾身作!


蔑みと無関心に凍りつく心。震える魂が共鳴するとき、か
つて誰も見たことのない世界が立ち現れて――
現代の闇と光をあぶり出すエンタメ渾身作!
(角川書店HPより)
登場人物は主には3人。
同じ中学の3年生の二人
尾垣真と城田珠美・・・二人は既に推薦でそれぞれ別に進学先が決まっている。
後から登場の佐々野(通称パクさん48歳)は、プロの絵描きで
漫画家のアシスタントとして働いている。
物語の始まりの舞台は銀行で「?」と思ってしまった。
でもなるほど~と。
銀行にはよく地元の子どもが描いた絵など展示してありますからね~。
そして、真は家業がカレーショップで、既に進学先が決まってしまっている真は
店の手伝いで、銀行に行くことに。
そこで見た絵に惹かれてしまう。
<ぼくのうち わたしのうち>とテーマが掲げられて子どもたちの絵が並んで
いるなかに、それは異質なものだったから・・・。
スケッチブックの1頁を剥がした紙に描かれているのは古城。
それも子どもが描いたものとは思えない出来栄え。
あるキッカケでその絵を持ち帰る真。そこから物語が始まる。
最初からこの先、この絵がどういう冒険ファンタジーに導くの?と期待感大でした!
そして、読み始めたら面白くて・・・
でもその絵に秘められた描いた本人の思いがわかるとちょっと辛かったなぁ~。
絵のなかに入り込んで・・・・というのは今までも何処かで聞いたことある
話ですが、話の展開は巧みで、なるほど~と思わされるかんじ。
ラストが救いがあるものなのもいい。
ちょっとアニメにもなった「ブレーブストーリー」に雰囲気が似てるかな?
これもアニメになっても楽しめそう♪
しかし、この表紙の絵凄いなぁ~。
角川書店HPの動画http://www.kadokawa.co.jp/sp/sugisarishioukoku/みて、
感動しちゃった!!
★★★★★
発行年月:2014年8月
時は元禄の半ば。陸奥(東北)の小藩にある山深き村が、一夜にして壊滅状態となった。隣り合う二藩の反目、お家騒動、奇異な風土病など、様々な事情の交錯するこの土地に、その“化け物”は現れた。権勢をふるう藩主側近・弾正、その兄と分かち難い絆を持つ妹・朱音、朱音を慕う朴訥な村人たちと用心棒・宗栄、山里の少年・蓑吉、病の本復した小姓・直弥、謎の絵師・圓秀……山のふもとに生きる北の人びとは突如訪れた“災い”に何を思い、いかに立ち向かうのか――!? その豊潤な物語世界は現代日本を生きる私達に大きな勇気と希望をもたらす。著者渾身の冒険群像活劇。
(朝日新聞出版HPより)
陸奥にあったふたつの藩。
永津野藩と香山藩。
二つの藩は昔はひとつだったのに、敵対関係にあり、お互いの村人たちは
相手のことを忌み嫌っている。
香山藩で、祖父の源一と暮らしていた蓑吉は、ある日突然山が変貌し
人々をアッと言う間に飲み込む様子を見る。
源一に「先に行け!」と言われひとり源一と落ち合うことにきめた滝沢の下に
向かうが途中で得体のしれない闇に追いつかれる。
蓑吉はやがて永津野藩藩主の妹・朱音の庇護を受ける。
そこで暮らしていたころが一番幸せな時期だったかな~?
用心棒の宗栄、朱音つきの女中・おせん、じいや加介たちに可愛がられ
子どもらしい明るさも戻る。
が・・・・やがて得体の知れない化け物が再び暴れだす。
結局、化け物の正体は、その地で長年にわたって溜まった人の負の感情?
朱音の覚悟が凄かった!優しくて強い小台様でした!
時代劇とファンタジーが混ざった独特の雰囲気で、話の内容も先をどんどん知りたくなる
面白さでした!
蓑助は逞しい大人に成長していくんだろう。
おせんと再び巡り会えるときが来るといいな。
絵師の圓秀のその後の話が最後にあったのも、本当にそういう絵師がいたみたいで
良かった。
★★★★
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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