発行年月:2006年10月
30の掌篇小説
いしいしんじ・・・ミケーネ
石田衣良・・・・・おねがい
伊集院静・・・・・仔犬のお礼
歌野晶午・・・・・永遠の契り
大岡玲・・・・・・ピクニック
大崎善生・・・・・神様探索隊
片岡義男・・・・・目覚まし時計の電池
勝目梓・・・・・・夜尿
玄侑宗久・・・・・猫雨
小池昌代・・・・・名前漏らし
佐伯一麦・・・・・焼き鳥とクラリネット
佐野洋・・・・・・あり得ること
重松清・・・・・・それでいい
高橋克彦・・・・・たすけて
高橋源一郎・・・・凍てつく
高橋三千綱・・・・パリの君へ
嶽本野ばら・・・・pearl parable
筒井康隆・・・・・出世の首
西村賢太・・・・・悪夢___或いは「閉鎖されたレストランの話」
橋本治・・・・・・関寺小町
蜂飼耳・・・・・・繭の遊戯
平野啓一郎・・・・義足
古川日出男・・・・あたしたち、いちばん偉い幽霊捕るわよ
星野智幸・・・・・雛
堀江敏幸・・・・・樫の木の向う側
又吉栄喜・・・・・コイン
三田誠広・・・・・彼女の重み
矢作俊彦・・・・・globefish
吉田篤弘・・・・・曇ったレンズの磨き方
(発行/角川書店)
知っている作家さん、知らない作家さん。
どれもインパクト大で、癒されるものより、驚くものや切なくなったり
謎過ぎると思うものだったり・・・・
蜂飼耳の「繭の遊戯」が今年の大学入試共通テストに出題されていて
全部読んでみたいと思ってこちらを借りた次第。
親戚中から厄介者扱いされているおじさん(30歳くらい?)のことを
5~6歳のわたしが語っているはなし。
おじさんは、わたしにとっては遊んでくれるし、いつも熱心に何かを創作していて
なかなか興味深い大人。
でも、おじさんの行動はやや不可解。
突然、いなくなってしまったのは、哀しかったな。
最初の3篇までは、動物が出てきたり、心温まるような、おはなしで
こういう作品集?と思っていたら・・・・歌野さんからやはりホラー色が出て来て
うわ~っ!とビビリながら読んだ。
高橋三千綱さんの話は、やや切ないな・・・。去ってしまった恋人へ向けての言葉。
嶽本さんの話はグロイ・・・似たような話、何処かで読んだような・・・?
ま、色々な感情が沸き起こる短編集でした。
たまには、いいかも。
★★★★
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発行年月:2024年5月
人気女性作家6人による、心に沁みるアンソロジー
人気女性作家6人が競作!
『隣に座るという運命について』中島京子
文芸サークルで偶然に出会ったエイフクさんは幽霊?
『月下老人』桜庭一樹
家事を出した台湾料理屋が探偵屋の1階に転がりこんできて……。
『停止する春』島本理生
勤続15年目のある日、会社を休んだ。次の日もその翌日も。
『チャーチャンテン』大島真寿美
1997年夏の香港でお腹のなかにいたあの子は、2022年に東京で……。
『石を拾う』宮下奈都
わたしの身体の中には活火山があって、ときどき噴火する。
『猫はじっとしていない』角田光代
1年前にいなくなった愛猫のタマ子が、夢の中に出てきて……。
あの街の空気が呼びおこす遠い記憶と、かすかな希望、そして――
文庫オリジナル 珠玉のアジア・アンソロジー
(文春文庫HPより)
なんと贅沢な短編集なんでしょう!!
好きな作家さんばかり!!
全部、それぞれよかったなぁ~
でも最初の中島さんの<隣に座るという運命について>が、よかった。
大学生として新生活をスタートさせた真智が、同じ授業で、たまたま隣にすわった
子(よしんば・・・笑)と仲良くなり、誘われた文芸サークルに参加しようと
遅刻して行った先で、同じく遅刻したというエイフクに会って・・・
永福颯太の話が面白い。
こういう話なら初対面でもすぐ打ち解けて会話が弾みそう♪
フエイフクという台湾人の小説家(巫永福)の「首と体」という短編小説
ちょっと読んでみたくなった。
次の桜庭さんの<月下老人>も愉快だったな。
ドタバタなかんじがなんとも可笑しけれど、温かい人間関係でいい雰囲気。
島本さんの<停止する春>は、ちょっと暗め。主人公の女性の辛そうな
日常がなんとも・・・。
でも、頼れる後輩がいてよかった。
少しずつ前を向いていけるといいんだけど・・・
大島さんの<チャーチャンテン>は、25年前、香港で知り合いの妹さんのお腹にいた子
をお腹の上から触った。
その子が日本で働くことになったからと訪ねてきて、一緒に香港料理を
食べに行きながら会話するはなし。
宮下さんの<石を拾う>は、時々、どうしよもない衝動(マグマが爆発と表現)が
沸き起こり、突飛な行動をしてしまう小学生(もうすぐ6年生)のナルミ。
近くに住む台湾人の王さんにそのことを話す。
王さん、良い人だな。
ナルミの相談相手に今後もなってくれそう。
最後の角田さんの、<猫はじっとしていない>は愛猫のタマ子が亡くなり
哀しみに暮れているサナエ。
夢のなかでタマ子が「わたしは台湾にいる」と。
ネットで探して台湾の「猫村ホウトン」という場所に猫が沢山いると知り、そこに行く。
結局、それらしい猫には会えなかったのだけど、少し吹っ切れたかな?
アッいう間に読み終えてしまったけど、やはり好きな作家さんばかりの
短篇集は楽しい♪
★★★★★
発行年月:2003年9月
あなたの恋は、どんな色?出会いの予感、別れの兆し――
七人の作家が描き出す、贅沢でドラマチックな七つの恋模様。
書き下ろし6作+オリジナル1作で贈る恋愛小説アンソロジー
(角川春樹事務所HPより)
<ドラジェ 江國香織>
結婚式の新郎と新婦をそれぞれ知っている。
新婦は高校時代の仲良しグループ6人のうちのひとり。
新郎とは、恋愛のような友達のような付き合い。
それぞれとずっと付き合い続けるのかな?
<そしてふたたび、私たちのこと 角田光代>
高校からの親友・ワカコとユリエの恋愛についてあれこれ考える。
二人とも不倫しているが過去にも色々。
特にワカコの恋愛遍歴がすごい。
それでも今は女性課長に昇進し、下田にリゾートマンション購入。
こんな友達いるといいな。
<帰れない猫 井上荒野>
恋人の元から離れて別の人の元へ行こうと思っていたら、大雨で身動きが
出来ず、仕方なくその晩も留まることに。
このあと、やっぱりずっと留まるってことになる?
<これっきり 谷村志穂>
マユミは、チアキに約束を放置され恋人と過ごすことを選んだことを後でしり
激怒。絶好する。暫くして、そろそろ仲直りしようかとチアキの電話に出たが
会話中、再び意見が衝突。
こんなの親友じゃないんじゃないか?
<ビルの中 藤野千夜>
同じビル内の同じフロアで働いている男性の話題で密かに同僚と盛り上がる。
実はちょっと惹かれている。
会話から謎が溶けて、ちょっと親しくなれるかも?
こういう感じはいいな。
<くらげ ミーヨン>
契約恋愛が気楽だという女性の話だけど
よくわからなかった。
この作家さんも知らない。
<手のひらの雪のように 唯川 恵>
恋人が親友と浮気したことを知ったナオ。
親友の恋人・俊太郎に会って、許すつもりかどうか聞く。
何度もナオに謝りやり直したいという恋人に1年間の猶予を与え
1年後も変わらない気持ちなのか聞くことに。
その間、1か月に1度、俊太郎に会い、気持ちの確認をすることに。
予想通りの結末だったけど、自然なかんじでいいかな?
アンソロジーは、気楽に読めるけれど、ちょっと物足りなさがあるかな~。
★★★
発行年月:2023年12月
湖をわたって異世界へ――雨、波紋、等高線、球体、大航海時代
博物学的指向をともにするふたりが響きあう、
なんとも摩訶不思議な書物が誕生!
スコープオブジェ×短篇小説
幸福なコラボレーション!
水辺のほうへ――
〈おおよそ15分で対岸の桟橋につきます。そこへボートをつなぎ、道なりにお進みください。微高地のうえの建物が当社です〉
スコープオブジェ51点収録。
横長の函入り美麗本!
【スコープ scopeとは】
桑原弘明が手がける唯一無二の金属性の〈覗き箱〉的オブジェ。スコープをのぞけば、ほのかに人の気配が漂う部屋や廃墟や、庭が見えてくる。箱のなかにわずか数ミリの机や家具が設えられた、超微小の博物学的世界。
(株式会社国書刊行会HPより)
スコープオブジェというものを初めて知りました。
小さな箱のなかに作られた作品。
その箱そのものも美しい。
覗いてみると、ある景色は、どれも幻想的で美しい。
作品に合わせた長野さんの短編は、より作品のイメージを膨らませてくれる。
同じ景色でも光の色で、また違った風にみえるのも不思議。
巻末にある作品リストにある素材を見ながら、作品をみるとまた楽しい。
素敵な芸術作品。
機会があれば、実際に覗いてみたい。
★★★★
(株式会社国書刊行会HPより)
スコープオブジェというものを初めて知りました。
小さな箱のなかに作られた作品。
その箱そのものも美しい。
覗いてみると、ある景色は、どれも幻想的で美しい。
作品に合わせた長野さんの短編は、より作品のイメージを膨らませてくれる。
同じ景色でも光の色で、また違った風にみえるのも不思議。
巻末にある作品リストにある素材を見ながら、作品をみるとまた楽しい。
素敵な芸術作品。
機会があれば、実際に覗いてみたい。
★★★★
発行年月:2022年12月
角田光代/高野秀行/髙橋秀実/津村記久子/東直子/町田康/三浦しをん 著
子どもの毎日は、山あり谷あり。第一志望の学校に落ちた!
体育が好きになれない。大人になるって楽しい……?
ストレス社会でがんばる子ほど肩の力がみるみる抜ける
人気作家7人の迷回答
(中央公論新社HPより)
最初の質問は・・・夏休みの宿題、ギリギリやる派はダメ・・・?
これの回答は角田光代さん。
宿題に対してあまり記憶がないとしながら、美術部の宿題を何を描こうか
迷い過ぎて結果、ぎりぎりでしょうもない絵を描いて出したら
先生に「きったねえ絵だな」と言われ絶望し、短時間で描いたことを
後悔したという。
へ~美術部に居たんだぁ~と。
そして、結局、角田さん本人としては「早めに終わらせて、見直す派」だそう。
でもそんな回答は周りをしらけさせるので
「もちろん、ギリギリ派だよ~」と会話のマナーとして答えると。
この話、一番最初だったからか、インパクトあって最後まで読んだけど
一番面白かった・・・^m^
最後の質問・・・「大人になるって楽しい?」
この回答は、津村紀久子さん。
若い時(10代~20代)に感じたことも、次の時代まで生きたとき、
以前感じたことが変わることもあり、大人になったからそれがわかるのは
面白いことだと。
なるほどね。
子どもお悩み相談会だけれど、大人が読んだ方が、面白いでしょう。
★★★
体育が好きになれない。大人になるって楽しい……?
ストレス社会でがんばる子ほど肩の力がみるみる抜ける
人気作家7人の迷回答
(中央公論新社HPより)
最初の質問は・・・夏休みの宿題、ギリギリやる派はダメ・・・?
これの回答は角田光代さん。
宿題に対してあまり記憶がないとしながら、美術部の宿題を何を描こうか
迷い過ぎて結果、ぎりぎりでしょうもない絵を描いて出したら
先生に「きったねえ絵だな」と言われ絶望し、短時間で描いたことを
後悔したという。
へ~美術部に居たんだぁ~と。
そして、結局、角田さん本人としては「早めに終わらせて、見直す派」だそう。
でもそんな回答は周りをしらけさせるので
「もちろん、ギリギリ派だよ~」と会話のマナーとして答えると。
この話、一番最初だったからか、インパクトあって最後まで読んだけど
一番面白かった・・・^m^
最後の質問・・・「大人になるって楽しい?」
この回答は、津村紀久子さん。
若い時(10代~20代)に感じたことも、次の時代まで生きたとき、
以前感じたことが変わることもあり、大人になったからそれがわかるのは
面白いことだと。
なるほどね。
子どもお悩み相談会だけれど、大人が読んだ方が、面白いでしょう。
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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