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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2015年10月


 自分にふさわしい仕事って何だろう? 面白いけれど、きつい、やりがいのある仕事に燃え尽きた36歳の女性が、仕事との健全な関係を取り戻すために踏み出した場所は?おかしくて不思議な連作"仕事ファンタジー”。

                  (日本経済新聞出版社HPより)



面白かった!
よく思いつくな~こういう物語りと感心^m^主人公の女性が就業の相談員・正門さんと
話し合いながら職場を決める会話も愉快でした。

あ、主人公の名前は何だっけ???

仕事は5つ。
従って、お話も5つ。
どの仕事もそれなりの苦労はあって、でも大変さのなかに少し楽しそう?と
思わせる部分もあったかな?


<第1話 みはりのしごと>
独り暮らしの自宅で仕事をする小説家の女性を見張る仕事。
仕事中、届く宅配物のなかに何やら密輸品はまぎれているとか。


<第2話   バスのアナウンスのしごと>
循環バス内でのアナウンス広告の文言を考えるしごと。
しかし、課長からは従業員の女性を監視するように頼まれる。


<第3話 おかきほ袋のしごと>
おかきの袋の裏に書くちょっとした豆知識を考える仕事。

<第4話 路地を訪ねるしごと>
店舗や民家を訪ねて、ポスターを貼る許可を貰い、その張替えもする仕事。

<第5話 大きな森の小屋での簡単なしごと>
大きな森のようななかにある公園内の事務所で簡単な事務仕事をする。


第1話のみはりの仕事は特殊だったけど、それ以後の仕事は実際そういう仕事を
している人はいるよね?というお仕事。
一番楽しそうなのは、<おかきの袋のしごと>かなぁ~?
実際、袋の後ろに豆知識とか書かれたのあるからね。
必ず読んじゃうし・・・(^^)

このタイトルはいい!
どんな仕事もそれぞれ苦労はある!
そんないろんな人の苦労のおかげで、わたしたちの日常は成り立っているんだな。

大変でも明日もまた仕事頑張ろう!って」思わせてくれる本かな?


                        ★★★★
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発行年月:2015年4月


 あの『やりたいことは二度寝だけ』がパワーアップしてかえってきた!布団に感謝して話しかけたり、落ち込んだら編み物に没頭したり、「女子会」「いい歳」「打明け話」など、“言葉”について考えたり、「一人ごはん」や「無縁死」について考察したり……どこにいても知らない人に道をきかれるという自称「気安い顔」の庶民派、芥川賞作家が綴る、味わい深くてグッとくる大人気日常エッセイ集第二弾。

                    (講談社HPより)




津村さんのエッセイは初めてで、前作『やりたいことは二度寝だけ』は、

知らなかったなぁ~。
そんなに二度寝に憧れているのか???(笑)。


エッセイから感じたのは、凄く真面目な人なんだなぁ~ということ。
友だちだったら「そんなことイチイチ考えてなくても・・・」と何度か
言ってしまいそう。


地道に生きている人なので、大きなことは起きない。
なので、少々、退屈になってきちゃいました^^;
言ってることは、うんうん、なるほどね・・・と思うのですが・・・・。


津村さんは、小説の方がいいな。
面白くないわではないけれど、途中、飛ばし読みしたので
星は少なめで・・・・m(__)m


                              ★★



発行年月:2011年8月


 大人なら大人らしくしろ。

父親がいる家にはいたくない。セキコは苦しかった。
塾の宿題は重く母親はうざく妹はテキトー。世の中にまともな家はあるのか。
怒れる中学3年生のひと夏の物語。

                  (筑摩書房HPより)





中学3年生の飯田セキコ。
仕事を辞めた父(これで3度目)が家でゴロゴロ一日中しているので
家に居たくない。
図書館に閉館まで居てみたり・・・喫茶店で時間を潰したり・・・・

時は夏休みに入り、お盆休み前に、塾の宿題がたっぷり出て
同じ塾に通う友人たちの元に行っては答を写させて貰ったり、写させてあげたり・・・


ああ、中学時代の夏休みを思い出すわ~という内容。

セキコが一番親しくしている、ナガヨシが変わっていて面白い。
別に好きではないけれど、なぜか男子の大和田を尾行するのが趣味。

他にも英語だけ成績優秀なクレ(男子)。
塾ではいつもトップクラスの室田いつみ。



家族に不満があってもそこに留まるしかない年代。
独立するまでは、そのなかで生きて行くしかない。


もう1篇の話「サバイブ」は「まともな家に子供はいない」の登場人物が
リンクして登場。
また別の家族のはなし。



なんてことはない話なんだけど、ああ面白かったと思えた。


                          ★★★★




発行年月:2014年8月


 クラス替えは、新しい人間関係の始まり。絵の好きな中学3年生のヒロシは、背が高くいつも一人でいる矢澤、ソフトボール部の野末と大土居の女子2人組、決して顔を上げないが抜群に絵のうまい増田らと、少しずつ仲良くなっていく。母親に反発し、学校と塾を往復する毎日にうんざりしながら、将来の夢もおぼろげなままに迫りくる受験。そして、ある時ついに事件が…。
大阪を舞台に、人生の入り口に立った少年少女のたゆたい、揺れる心を、繊細な筆致で描いた青春群像小説。

                   (文藝春秋HPより)




中学3年生の山田ヒロシ。

両親が離婚してから母親と祖父母と暮らす。

母親のお喋りが鬱陶しい。
本当は美術をやりたいけれど、進路として選ぶのはまだ早いか?
心のなかで、自問しながら悩み続ける姿がリアル。

クラス替えを機に仲良くなっていく矢澤徹也。
自分と同じく父親が居ない家庭。
クラスの中ではなぜか疎まれる存在。

女子とも次第に親しくなる。
ソフト部の野末と大土居。
自分のなかで絵についてライバル視している増田。

中学受験で私立の中高一貫校に進学した古野弥生とのやりとりも、なんだかほのぼの
していて良かったなぁ~。


淡々と過ぎる日常のなかで、起きる事件。
ヤザワが誤解によって皆から責められていること。
大土居の家庭内での問題。

ヒロシは、なんとか解決しようと奔走する。
優しい子だなぁ~。

こんな風に絆を強めても、それぞれ違った進路に旅立つ彼らたち。
それぞれの向かった先でまた同じように出会った友と絆を深められると
いいなぁ~。


この時期独特の心理描写が巧く描かれていて、読んでいて楽しかった。
みんな良い大人になってね~という思いで本を閉じました(^^)


                              ★★★★



発行年月:2013年12月

芥川賞受賞作『ポトスライムの舟』5年後の物語。奈良のカフェ「ハタナカ」でゆるやかに交差する、7人の女性の日常と小さな出来事。明日への希望が胸に灯る、書き下ろし長篇

                 (中央公論新社HPより)


『ポトスライムの舟』・・・読んだようなきもするけれど、覚えてない(^^ゞ

物語の舞台は、奈良。
そこでカフェ「ハタナカ」を営む畑中芳夏。
27歳のとき、会社を辞めてカフェを始める。
そこに集うお客たちとの交流が描かれた物語。

表題の「ポースケ」は、ノルウェーの復活祭のような行事だそう。
それを「ハタナカ」でもやろう!ということになる。
何をしたらいいのかよくわからないので、各自自分の得意なことを披露する
場所にしようと決める。

カフェの常連客たちの日常の話もそれぞれ面白かった。
主な登場人物たちは・・・

<カフェ従業員>
・ヨシカ・・・34歳。カフェの経営者。
・ナガセ・・・『ポトムライムの舟』の主人公。皿洗いと掃除をするという約束で
夕食にまかないを食べて帰宅。ヨシカとは友人関係。
・とき子・・・50代半ばの主婦。コンビニのバイトと掛け持ちのため午後3時から勤務。
・竹井佳枝・・・28歳。主にランチ時間のバイト。勤務していた会社で挫折後身体的にも精神的にもダメージを受けている。

<カフェのお客>
・林冬美・・・37歳。ピアノを教えている。夫は作家。子どもは欲しいのに居ない。
・梶谷恵奈・・・小学校5年生。ヨシカの友人・りつ子の娘。
・そよ乃・・・34歳。ヨシカの友人。


ほかにもいろいろな面白い人。
ウミウシの写真集をカフェに置いていった、加藤のぞみとか
カフェそばの履き物屋のおばあさんとか。

カフェを中心にいろいろな繋がりがあって・・・


最後は、カフェで「ポースケ」が開催される。
お客や従業員がワイワイと食べ物を囲んで楽しそう。
ナガセが弾き語りでシンディローパの歌を歌ったり、ピアノの先生・冬美が
朗読をしたり。


こんなカフェの常連さんになりたいなぁ~(^^)


                          ★★★★
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