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読んだ本の感想あれこれ。
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56db9aa2.jpeg 発行年月:2012年11月


あの女、絶対ヤッとるぞ! この町のどこか、夜ごと語られるは彼女にまつわる黒い噂----。

町で評判のちょっと艶っぽいイイ女。雀荘のバイトでオヤジをコロがし、年の差婚をしたかと思えば、料理教室で姐御肌。ダンナの保険金を手に入れたら、あっという間に高級クラブの売れっ子ママに。キナ臭い話は数知れず、泣いた男も星の数-----。地方都市に暮らす人々の愛と悲哀と欲望を描く、奥田節爆裂の長編小説。


                                       (新潮社HPより)


噂の女の名前は・・・糸井美幸。

彼女と関わる人たちの話が連作形式で語られる。

・中古車販売店の女
・麻雀荘の女
・料理教室の女
・マンションの女
・パチンコの女
・柳ケ瀬の女
・和服の女
・檀家の女
・内偵の女
・スカイツリ-の女

職業を転々と変え、そのつど、付き合う男も変える。
最初の中古車販売店勤務のときには、会社社長の愛人という噂があり、赤いBMWに乗っている。
しばらくすると、その愛人としていた社長とは結婚し様子。
しかもその社長はすぐに死亡。

そして、また別のパトロンを見つけ・・・結婚して、その夫も死亡。

不可解なことだらけなのに、事件にはなっていない。

怖い。怖すぎる。

社長と結婚したとき、その親族の男と関係を持ち、子どもが生まれるが、その子は社長の子どもとして認知されている様子で、財産分与目的で子どもを産んだということか??

悪女なんだけど、なぜか、周りに彼女を頼る人がいて、そのため人間関係は広がっていく。

ここまでやると逆に次は何をやる?と楽しくなってきた(笑)。

関わりたくはない女だけど、他人としてみているには面白い。


★★★
PR
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発行年月:2012年8月


未来のために謎を解く緊迫のスパイ小説(ノベル)!

結婚して間もない七川小春は、勤め先のブラック会社を退職した。高齢化が進み年金負担が激増する社会で、小春は寿命遺伝子治療薬「メトセラ」を開発したアスガルズ社の採用に応募する。
じつは小春は19年前に受けた遺伝子治療の副作用で、聴覚が異常に発達していた。その秘密を知るアスガルズ社の黒崎は、「メトセラ」の製品化を阻もうとする子会社に、小春をスパイとして派遣する。


                                          (講談社HPより)


主人公は28歳の七川小春。
事業者金融勤務をしていたが、そこは、パワ-ハラスメントが横行するブラック企業だった。
就職難なため、新卒で止む無く就職して6年だが、なんとか辞表を提出し、再就職先を探す。
小春には夫がいる。
けれど、夫の収入だけでは生活が厳しい。

冒頭の箇所を読んだだけで、なんだか嫌な世の中の状態だなぁ~と暗い気持ちになった。

物語は、近未来?
アルツハイマ-や認知症が病気として治療可能になっている時代。
小春は、19年前に受けた遺伝子治療により、聴力が発達していた。
そして、その能力を利用したい人物により再就職先が決まる。

そして、仕事は、ある組織に潜入してスパイ行為を行うものだった。


寿命を延ばし、その間、病気もなく健康に暮らすことが出来る薬「メトセラ」を巡ってのあれこれ。
う~ん、そんな薬、自分なら要らないけどなぁ~。

突拍子もない話だけど、実際、こんな風な問題も起きるときが来るのかも?
なんて考えたらちょっと怖い。

スラスラ読み終えた。
まあまあ楽しめたかな?


★★★
51vngXsjcxL__SX230_.jpg    発行年月:2012年9月
 

         ベストセラー『氷の華』『目線』の著者が描く、慟哭のミステリー

高級住宅地で起きたひき逃げ事件、そして旅行先で起きた失踪事件。全く別の場所と時間で起きた2つの事件のつながりが、二人の刑事によって明かされる。 なぜ、母親想いの人間が、人を殺めたのかーー。その犯罪の裏に隠された悲痛な犯人の動機とは?


                               (幻冬舎・・・BOOKデ-タベ-スより)



天野さんの書く話は、リアルにその登場人物の像が頭に浮かんでくる。
そして、今回も面白かった!
これもドラマになったら面白いだろうなぁ~。

表題が「彷徨う人」なので、最初から行方不明になる女性・片岡葉子がみつかるかどうか?の話なのかと安易に思ってしまった(^^ゞ
そんな単純な話ではも勿論なくて・・・
どんどん人が登場して、次々と分かってくるその人たちの関係。
メモを取りながら、自分なりの相関図を作りながら読みました。

最初に行方不明になった片岡葉子。
彼女は、ほか3人と旅行の帰りに足取りがわからなくなる。
心配した葉子の姉・淳子が警察に捜索願いを提出。
淳子の夫・宗太は、あまり心配していない様子で、その態度に腹が立ち夫婦は決裂。

宗太には認知症のため入院している母・幸子がいて定期的に様子を見に行っている。
幸子は元国語教師で幼い頃に父が亡くなり、母子で暮らしていた為、母親に対する愛情が深い。

物語には、葉子の失踪事件とともにもうひとつの事件が出てくる。
葉子と一緒に旅行した一人・田嶋千里の夫が半年前に轢き逃げされ死亡した事件。

葉子の失踪をやはり同じく一緒に旅行した日野美香子が追う。
そして轢き逃げ事件は、他殺による隠蔽工作だったのでは?と真相を追う刑事・清水が追う。

そして二つの事件は実は繋がっていた!!

ここまで持ってくる辻褄合わせがよく考えられている。
言われてみれば、なるほどそういうことね・・・と思うのだけど。

でも犯人の最期は切なかったな・・・・。

犯人の母親は、どんな気持ちだったんだろう?

表題の彷徨う人は、最初は、失踪した葉子のこと?と思ったけれど
この事件に関わった人たち、みなを指すような気もする。
上手い表題だと思う。


                                        ★★★★
 
1715be63.jpeg    発行年月:2012年8月


    長崎の出島を舞台に、シーボルトに仕えた
    若き庭師の奮闘物語。
    土と草花を通して、日本の素晴らしさを実感できる
    人情時代小説。


                              (徳間書店HPより)




長崎の出島にオランダの商館医として過ごしていたシ-ボルト。
その館に15歳のとき、園丁として出された熊吉が主人公。

日本の草木に興味を示し、館の庭に薬草園を造るよう、熊吉に命じる。
当初はどうしていいかわからず右往左往の熊吉だったけど、いろいろ調べて、薬草を集め
シ-ボルトも納得の薬草園を造り、信頼を得る。
日本で知り合った妻の滝も熊吉を信頼し、
また、通詞の名門に生まれて兄につきながら通詞見習いをしている吉岡忠次郎とも親交を深める。
万事うまくいっていたけれど、その後、起きたシ-ボルト事件。

幕府禁制の日本地図を隠し持っていた罪に問われるシ-ボルト。
そして、その罪は、熊吉たち周りの者にも影響してくる。

その辺は読んでいて辛かった。
シ-ボルトを守ろうと思う熊吉の苦悩が痛々しい。

実際、シ-ボルトは日本地図を持ち出して、どうしようとしていたのか?
日本を愛していたと信じたいから、真意を知りたい。

しかし、終盤、そシ-ボルトと滝の子ども・以祢(いね)が成人し、熊吉と再会の場面で
いろいろあったけれど、それぞれが幸せにその後を過ごしていたんだと知れて良かった。


初めて読んだ作家さんでしたが、なかなか面白かった。
ほかの書も読んでみたいと思った!



★★★★★

 
51NEHjco5vL__SX230_.jpg    発行年月:2012年10月


    ギョ-カイお仕事コメディ。
    あたしが編集長!?一体どうしたらいいの!?

    27歳経理部、高沢久美子の生活が一変。
    多忙な仕事と恋の板挟みに!?


                             (詳伝社HPより)



主人公の久美子は、社内恋愛の学・31歳と結婚を考えた付き合いをしている。
交際期間3年。
出版社勤務の久美子だけど、勤務するのは経理部。
編集のことなど、さっぱりわからない。
そんな久美子の企画書が社長の目に留まり、新しい雑誌の編集長として勤務することに
なったから一大事!!
最初は、ダメダメなかんじで
久美子のほか4名の部員たちのリ-ダ-であるべきなのに何をしていいのかオロオロ。
その4名の部員のなかに学もいるのが心の支え。
仕事面でも頼りっぱなし。

しかし、途中で、学の進める仕事はちょっと違うと気づき始め、意見を述べ
自分のやりたい方向に持っていく。
当然、学との関係はギクシャク。

でも、仕事の方は、部員のなかの年長者・白沢の人脈から良い方向に進み出し
学との関係も久美子の妊娠発覚により元通り。

そして、驚いたのは、学の決断。

いやはや、すべてがウマく行きすぎですが・・・・
ま、楽しく読めたのでいいでしょう(^^)

                                      ★★★
 
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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