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読んだ本の感想あれこれ。
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4664b632.jpg  発行年月:2009年2月


  函館に住む高校三年生の真乃。東京の大学に進学が
  決まった彼女の前に、小学生のときに死んでしまった
  幼なじみ・速人によく似た青年が現れた。
  それから真乃の回りでは不思議なことが起きはじめ----


                    
             
                       (角川書店HPより)


たまたま、長女が図書館で長いこと予約していてやっと順番が来たと、読んでいたのが、昨日、記事にした著者と同じ・・・・これはどういうお話でしょう?と興味があったので、読み途中のを拝借して先に読ませてもらいました(ナイショ・・・笑)


表紙の絵からして、ロマンチョック。
そして、お話も最初はロマンチック。
小学生のときに亡くなった男の子の事を今も忘れられずにいるなんて~

好きだったけど、事故(?)で亡くなってしまった男の子・速人が忘れられない真乃。
速人の家族は、父親が運転する車と共に海に沈んだが、なぜか、速人の遺体だけがみつからないまま。
どこかで生きているのでは?と望みを捨てきれない真乃。

そして速人と同じように幼いときからの仲良しな男の子・亨。
明るくて、優しくて、格好いいし言うことなし!
以前と同じように一緒に出かけたりはするけれど、やはり亨は、幼なじみ以外ではない?


そんな、真乃の前に現れる、謎の青年・勇麻。

そして、次々、起きるちょっとした不可解なこと。

速人は、本当に死んでいるのか?今ももしかしたら生きている?

親友の琴美とシ-コと共に速人を探す後半部分はハラハラドキドキ

そして六年前の事故の真相が明かされて・・・・
衝撃的事実!


最初は、軽いミステリ-物?なんて思って読みましたが、結構、楽しめました(^^)
最初に一人の男の子をそんなに思い続けるなんて~と思いましたが、それには、予想外の
理由があったのですね!?

ちょっとその真相には驚きましたが・・・^^;

でもラストが明るく、乙女(中高生)には嬉しい終わり方かな?


昨日の「片耳うさぎ」とは、全く違う雰囲気で、この話もなかなかいいな。

また他の作品も読んでみよう。

★★★★
PR

bbe760b8.jpg発行年月:2007年8月


片耳うさぎに気をつけろ。屋敷に入れるな。
入れれば人が殺される。

蔵波奈都は小学六年生。引っ越してきた父の実家は、古くて大きなお屋敷で、どうしても馴染めない。しかも、このお屋敷には不吉な言い伝えがあるというのだ。弱った奈都が頼ったのは、ひとりの謎めいた女子中学生だった・・・・。

                                      
(光文社HPより)

この著者の作品を読むのは、初めてかな?
新刊本が面白そうで図書館予約して、過去作品もちょっと読んでみようと、こちらを先に読みました。

主人公奈都は父親が友達と経営していた会社が倒産し、東京近郊のマンションから父親の実家に両親と共に引っ越して来た。
その実家は、とっても大きな古いお屋敷で、廊下を歩いていても物陰から何かが出てきそう。
怖がりの奈都には、全く馴染めない。

父親は仕事を探しに行っていて、留守。
そして、母親もおばあちゃんの具合が悪く様子を見に行ったけど、週末まで帰れないと。
お屋敷には、お手伝いさんのほか、親戚が住んでいるので、数日間両親がいなくても不自由はない。
けれど。。。。心細く学校の隣の席の男子にそんな事情を言うと、それなら・・・・と紹介されたのが
中学生のさゆり。
前々から、蔵波邸に興味があったらしい。

会ったばかりだったが、お手伝いさんには、お友達に寂しいから暫く泊まって貰うことを告げさゆりが屋敷に入る。
興味津々であちらこちらの部屋を隅々まで冒険と称して覗き・・・・

そんな時、近所のおばあさんから聞かされる一家の恐ろしい過去。
一家で不吉なモノとされる「片耳うさぎ」の真相を探る奈都とさゆり。
怖がりだったのに、結構、のめり込んでいく奈都のその様子は、ちょっと頼もしい。
そして、自身の記憶から、その謎のヒントも掴んで・・・

何か恐ろしいことが起きる!?
ちょっとハラハラドキドキしました。

でも、最後は、温かいかんじ。

一族の恐ろしい過去の真相が明かされたときは、スッキリ。

なかなか面白かった。

表紙の絵も可愛いけど、この物語の雰囲気に合ってる!

★★★

bcd9b814.jpg発行年月:2009年9月


新聞記者の翔子が見つけた一枚の謎の写真。1939年、初めて世界一周をした純国産飛行機「ニッポン」号に秘められた真実。
アメリカ・カンザス州アチソン--この辺鄙な町で生まれ、世界へとはばたいていった有翼の女神。
より高く、もっと早く、ずっと遠くへ。

                   
(毎日新聞社HPより)

手に取ったときは、「おぉ~厚いなぁ~」と思いましたが、面白くどんどん読めました。

物語は、新聞記者の翔子が目にした1枚の写真。
世界初の世界一周をした飛行機「ニッポン」号の日本人乗組み員7人の写真。
だが、もう一人、白く塗りつぶされた箇所には、外国人、少女のようなはかなさが漂う者。


史実に基づいたフィクションだとか。

しかし、「ニッポン」号が世界初の世界一周を果たしたことは事実。
知らなかったなぁ~。
こんな偉業なのに・・・・なぜ?多くの人に知られていないの?

それには、時代的背景があるのですね・・・時は第二次世界大戦がはじまる直前。
日本の偉業を手放しで褒め称えるには、世界情勢上、難しい時代だったのかな?


アメリカ・カンザスではそんな世界情勢のなかで、純粋に空を飛ぶことが好きで、19歳でパイロットになり21歳で大西洋横断を単独飛行で為し遂げてしまった、エイミ-が居た。
しかし、飛行技術を軍事的目的に利用されてしまう。
あ~違う時代。戦争のあとに生まれていたのなら・・・・・。


物語は、「ニッポン」号の乗組員7人とエイミ-が出会ったところから、更に面白くなりました。
一緒に世界一周を果たすことを目的に。
8人に共通してあるのは、純粋に世界を一周したいという思いだけ。
戦争を目の前に緊迫する世界情勢など関係なく、日本人とアメリカ人がチ-ムとして同じ想いで飛ぶ。
日本人7人とエイミ-の機内でのやり取りも、緊迫感がありドキドキ。
そして、淡い恋心も芽生えて・・・・読みどころ満載の楽しい冒険話でした。


きっと沢山の資料からの情報を上手く使ってくださったんでしょうね。


わたしが一番、印象深かったのは、エイミ-がアインシュタインと出会い、会話する場面。
「自分は平和の為に飛んでいる。国境は人間が作り出したもので物理的には存在しない。世界はひとつ」というエイミ-に対して
「国境は確かに存在する。せかいはひとつじゃない。でもだから、共存することが大事」と言う。

なんだか、本当にそんな事があったかの描写で好きだなぁ~。
そして、日本という国について「美しい国だよ」とエイミ-に説明するアインシュタイン。

物理学者として、戦争の兵器となった原子爆弾などの開発に力を貸した?とか言われた事もあるそうだから、きっと「世界はひとつ」とエイミ-のように肯定出来なかったのかな?
なんて、考えてしまったり・・・。


物語の中のいろいろな事に、事実はどうだったのか?と興味が沸いてきます。

実際は、もっとシビアなものなのでしょうけど・・・

エイミ-のモデルは、実在した女性パイロット アメリア・イアハ-トさんという方だそうです。
女性として大西洋を初めて単独横断したことは、物語の中のエイミ-と同じ。
そして、1937年世界一周飛行中に南太平洋上で行方不明になられたそうです。


最後のあとがきを読むと・・・
やはり膨大な資料の整理と各所への取材など、大変苦労して書き上げられたものだとわかります。


原田さん!素晴らしいお話をどうもありがとう!!と拍手したい!

★★★★★






a4fd0cbc.jpg発行年月:2009年3月


英国現女王エリザベス二世、読書にハマる。
おかげで公務はうわの空、
側近たちは大あわて。

                  (本の帯文より)




英国王室の話って、どうして面白いんでしょう。
ちょっと前に映画館でみた「クイ-ン」面白かったけど・・・・。

これは、エリザベス女王が読書にハマったら・・・・という仮定で書かれた物語。
でもフィリップ公爵や亡くなったダイアナ元皇太子妃の名前も登場してリアルな感じも。

物語の始まりから愉快。
ウィンザ-城で開かれた公式晩餐会の席で女王がフランス大統領に「ジャンジュネ」について訊ねる場面。
ジャン・ジュネって、読んだことないのですが・・・・フランスの作家で同性愛者で囚人だったとか。
女王が興味を持ったその著者の作品、わたしも読んでみたくなりました。


読書にハマったキッカケも面白い。
現実的にはありえない事なんでしょうけど。

そして、女王が読書にハマることで、困る事、あれこれ。
侍従たちは、いろいろな方法で女王の読書熱を妨害したり・・・

謁見者への質問内容が、「どんな本を読んでいるか?」に変わった事を予め招待者たちに教えておき、例えば・・・の作品名(著者名)まで伝えておいたり。

侍従たちにとっては、迷惑な女王の読書熱なのですが、女王自身は読書によって自身が変わっている事に気づく。
そして、ちょっと前と違った言動をするようになるのですが、そんな様子を「モウロクしたんじゃないか?」と囁かれたり・・・

女王ともなると大変だわね~。

でも、そんな女王がどこかチャ-ミングで人間味があっていいなぁ~なんて思いました。

80歳のパ-ティ-の場で自らの決意を語るところも好き。

現実には、これもないかなぁ?

イギリス人ならではの視点で書かれた物語であり、イギリスの王室(女王)だからこそ、こういう物語が成立するのかなぁ~?

映画「クイ-ン」のときも同様に思いましたが、日本に置き換えては、想像することすら無理なかんじですからね・・・・。



★★★

f8bdcb3f.jpg発行年月:2009年8月


武 誠治25歳。そこそこの大学を卒業し、そこそこの会社に就職したが、3ヶ月で自主退職し、再就職先が見つからずフリ-タ-生活に。

両親と三人で暮らしているが、父は家族を顧みず、母はうつ病に。
嫁いだ姉に叱咤され、このままじゃいけないと一念発起し、就職活動の傍ら、母親の看病、日給の高い重労働のバイトに励む



表題から、お気楽なフリ-タ-が頑張って働いて成功し、家を買うまでサクセススト-リ?なんて勝手に想像していました^^;

そしたら・・・・結構、シビアな状況で・・・。
折角、就職できた会社の研修で違和感を感じ、たった3ヶ月で自分から辞表を出しちゃう主人公・誠治。
その後の就職先も決まらず、コンビニでバイトをするが、そこでも、ちょっと注意されただけで腹を立てて一方的に辞めてしまう。
「なんだ!?この男は!?(怒)」とすごい嫌悪感を抱きました。

名古屋の病院経営の長男の元に嫁いだ姉が実家に来て、弟の誠治を罵倒したときはスカッ!としました~(^^)
自分中心の父親にも同じくガツン!と意見して、格好いいなぁ~。

母親はすごく優しい人なんでしょうね。
周りに気を遣い過ぎて、精神に異常を来たしてしまったんでしょう。
近所の人たちも残酷だったし・・・・。

そういう母親の辛い状況を嫁いだ姉から初めて聞かされて、誠治が変わる。

先ずは目標を2つたてて・・・
就職先を見つけることと取りあえず100万円貯めること 

肉体労働のキツイバイトも一生権命続けて、人が変わったかんじ。
自分の今までの甘い考え方もちゃんと反省。

バイト先の、おじさん達との会話がよかったなぁ~。
有川さんの「三匹のおっさん」に出てきたおじさん達同様、温かい言葉がいっぱいで・・・。
人生経験を積んでいる人の話だからこそ、説得力あるし。
説教じみてなく言い方も温かい。

父親への接し方もおじさん達との会話から学んだ事を思い出しながら、変えてみたり・・・・

誠治の方から接し方を変えると、父親・誠一の接し方も自然に変わる。
そんな二人の関係が、母親にも良い影響を与える。

そして、最後は、二つの目標をクリアしちゃう。

運が良かったんだと言えばそれまでだけど、そんなに都合良過ぎるというわけでもなく・・・
素直に誠治の成長を褒めてあげたい!
偉いぞ~!!これからも頑張って!!


最後の最後にちょっとこれは発展していくのかな~?という恋の予感もあって、
この辺りは有川さんらしい終わり方で、すき♪

★★★★


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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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