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読んだ本の感想あれこれ。
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e266e943.jpg発行年月:2009年6月


昭和四十年代、子供達のひと夏の“冒険”を描く---小学五年生の文弘とつ-やんと雄ちゃんはいつもつるんでいる仲間だ。文弘は祖父から「町には不発弾が埋まっている」という話を聞く。三人は、人気者になりたいという下心で不発弾探しに乗り出すが・・・・・。


                    
(双葉社HPより)


物語は、大人になった文弘が息子にひと夏の思い出(不発弾探し)を語る形で始まる。

昭和46年に小学5年生だった、少年たち。
わたしは何年生だったかな?と思わず計算・・・・^^;
もう少し、下の学年でしたが、それでも当時のテレビ番組、流行のギャグなどは、覚えているので、懐かしく、楽しく読みました。

ぶんちゃん、つ-やん、雄ちゃんの三人のやり取りが楽しい。
当時、そんな男子、クラスにもいたなぁ~いっぱい(^^)
それで、そんな様子を「全く男子って、ばっかみたい」って呆れながらも楽しんでみてるわたし達女子。

不発弾探しという夏休みの大きな目的を為し遂げる3人組男子の話を展開しながら
男の子ならではの、意地の張り合いだったり、何かと文句を付けてくる上級生たちとの対決、ちょっとすかした東京からの転校生へのライバル意識などなど、話題豊富に物語が進んで、いきました。

三人に加えて、途中からは転校生の高井くんも仲間入り。
最初は、高井くんを疎んでいた三人なのに、すっかり昔からの仲間みたいになっていくのが微笑ましかった。
いじめっ子上級生・矢口くんとの対決話もハラハラしたけど、丸く収まってホッ!

いいなぁ~こういう話。

これ、男の子の物語だけど、この著者ってもしかしたら・・・と途中から思い

あとがきを読んで・・・あ!やはり、この方、男性だったのね!?と初めて知りました(笑)

何作か読ませて貰っていますが、勝手に女性だと思い込んでいたのです。



同じ年代の特に男性だったら、より楽しく読めるでしょう。
取りあえず、主人にも薦めよう!

★★★★
PR
4d35093a.jpg発行年月:2009年9月


「わたし」が「わたし」の邪魔をする------
子犬救出劇を自作自演する美しい少女、カ-ド破産してもロハス生活を続けるカップル、ダニと鼠のいる部屋に住み深夜のコインランドリ-に現れる女など、身の丈に翻弄される人々を描いた短編集。


             
       (集英社HPより)

またまた、変なタイトルですね・・・笑
内容も凄く変でしたけど・・・・・結構、面白かった^^;

7つのお話のどの主人公たちにも共通する、普通じゃない何か。
上手く説明出来ないけど、考え方、行動・・・・ちょっと付いていけない。
友達になりたくないタイプの人たち、オンパレ-ドというかんじ。

こんな話、よく思いつくよなぁ~が、この著者の作品を読んで思うこと。
まさか、周りにこういうモデルが沢山いるとか?
ご本人が凄く変わってる?

ただ、7つの話の中では唯一「やっこさんがいっぱい」に登場の夫婦の話は、ちょっとほのぼの系で良かったかも。


表題「静かにしなさい、でないと」の言葉は、3番目に登場の作品「静かにしなさい」の中での言葉でした。
誰がどんなシチュエ-ションで言うんだろ?と思ったら・・・・・なるほど、心の声でしたか?
この主人公も相当、変でした。


これ、読む人によっては、凄くイヤな話かもなぁ~。
わたしは、笑って読み終えたけど、笑えない、嫌悪感を抱く人もいるかも・・・。
ほかの人の評価が気になる本でもあります。


幾つかの作品を読んで、この著者本人がどういう人か?凄く気になってきた。
エッセイみたいのないかな?
あったら、読んでみよう。

★★★





02642b0d.jpg発行年月:2009年4月


すべての強情っぱりたちへ心をこめて贈る物語

5歳の「わたし」と70歳の「おばあさん」。
似たもの同士の心が通い合い、小さな奇跡がおこった。
「わたし」がそのとき目にしたのは、
強情だった少女と、強情だった少年の、
ひそやかな歴史--------
 
                                       (本の帯文より)                                 
2つのお話が収められています。
表題作の「あの庭の扉をあけたとき」は、強情っぱりのおばあさんに出会った5歳のようこの話。
いつも父親と散歩に出かける先にあり「誰か住んでいるのかな?」と興味の対象になっていた西洋館。
そこにはおばあさんがいて、5歳のようことおばあさんの会話が繰り広げられる。
おばあさんの物言いが、ちょっと素っ気なく、小さい子どもを相手にしてるかんじでないのですが、それに応えて話す、ようこの物言いもまた5歳の子にしては生意気。

二人の強情っぱりさが表れているような、その感じはユ-モラス。

その後、二人は友達(?)のように親しくなって・・・・
おばあさんのまだ子どもだった頃の話を聞いたり・・・・

会話の中で、おばあさんが「・・・・わたしは70になったけど、70だけってわけじゃないんだね。生まれてから70までの年を全部持っているんだよ。・・・・・・・」という言葉が妙に響きました。

小さい子って、おばあさんは、元々おばあさんみたいな感覚持ってるものかも・・・。
でも、違うんだよって事が説明されてる。

う~ん。なかなか深い話でした。

もう一つの「金色の赤ちゃん」は、みんなから疎まれている、とも子ちゃんと関わる小学生のようこの話。
自分も一緒に遊ぶのはイヤだけど、とも子ちゃんのお母さんに頼まれて、イヤイヤ接していくなかで、ちょっとした不思議な出来事を一緒に体験して、とも子ちゃんに対する気持ちの変化が起きるというかんじ。

嫌いだと思っている相手でも、何かキラキラする体験を一緒にする事で、相手に抱く感情って変わるのかもなぁ~なんて思いました。


これは児童書なのかな?

大人が読む方が、ジ~ンと沁みるものがあるかも。


本の最後に
本書は1987年出版同名作品を新たに刊行したものとあります。
著者の意向にそって文章の一部、変更もありだそうです。

 
★★★★


 

                                                                            
c5c957cb.jpg発行年月:2009年5月


『西の魔女が死んだ』の作者が贈る待望の最新長編小説。歯痛に悩む植物園の園丁がある日、巣穴に落ちると、そこは異界だった。前世は犬だった歯科医の家内、ナマズ神主、愛嬌のあるカエル小僧、漢籍を教える儒者、そしてアイルランドの治水神と大気都比売神・・・・。人と動物が楽しく語りあい、植物が繁茂し、過去と現在が入り交じった世界で、私はゆっくり記憶を掘り起こしてゆく。怪しくものびやかな21世紀の異界譚。

                     
(朝日新聞出版HPより)


『西の魔女が死んだ』も、少し不思議なファンタジ-でしたが、こちらも同じような空気感。
穴に落ちる前の出来事は旅先で歯痛のため、歯医者で応急処置を
してもらい、
「帰ったらすぐに歯医者に行くように」と言われる主人公の男・佐田豊彦。
しかし、旅先から帰ると辞令のため任地のf郷に向かう。

そして次の勤務先、f植物園。
植物の話がいろいろ。名前を初めて聞くものやら・・・・図鑑が欲しくなる!

転居後の住処は、大家の家に間借り。
そして、気になっていた歯の治療をしてもらうため訪れた歯科医院。
食事の為、立ち寄った洋食屋・スタ-レストラン。

これらに登場の人たちがちょっと変。
時々、動物(鶏だったり、犬だったり)に見えたり・・・。
そして、やけに「千代」という名前の女性が多く登場。

後半では、水辺で出会ったカエルのような坊や。

不思議なことだらけなのですが、これらの人々は、全部、自分に繋がりがあって、
その真相を知ったときは、感動!

なるほど!だから・・・で、・・・・なんだ!!


椋の木の巣穴の先に広がる異世界のお話・・・・楽しかった。

そういえば、前に読んだ『西の魔女が死んだ』でも、いろいろな植物が出てきたり、
この方のお話は植物が独特の世界を作ってる気がするなぁ~。

過去作品も読んでみよう。

★★★★★
 




9d67e8a1.jpg発行年月2009年9月


抱腹絶倒!妻と夫 究極のバトルスト-リ-

おちゃらけ者でシモネタ好きの夫。妻のイライラはつのるばかり。日常的に激しいバトルを繰り返すのだが、なぜか赤ん坊も生まれて・・・・・。


                   
(筑摩書房HPより)


最初から最後まで笑いっぱなしの夫婦のバトル話。

これが、フィックションでなくノンフックションだとは・・・・・。

椰月さんの作品は、「体育座りで、空を見上げて」を最初に読んで、いいな。と思い、その後、読んだ短編集「枝付き干し葡萄とワイングラス」もとても良かった。

でも、そんな作品を書いてる方の実生活が、こんなに激しいバトルを送っている方だったとは!
驚きです!!

シモネタ全開の夫・・・・いやだ~!耐えられない。でも、ちょっと可愛い。他所の旦那さまだから笑って読めるけど・・・・^^;

シモネタと言っても、これが小学生レベルの言葉を連呼するとかで・・・。
ここまで言われると、卑猥なかんじが全くないから可笑しい。
ただただ呆れるばかりだけど。

こんな事、暴露しちゃって、ご主人は怒らないのかな?と不思議に思ったけど、その辺の事もちゃんと書いてあって、それもまあビックリの反応なんですが・・・・。


でも最後の方に、ちゃんとご主人の良い所も(ほんのチョット)書いていました。
好きで結婚したんでしうから、そりゃ、良い所も書いてあげないとご主人が気の毒(?)


第二子誕生の話も可笑しかったけど、こんな両親の日々、激しいバトルの中で成長していく子って
どんな子になっていくんでしょ?
少々、心配だったりして・・・・大きなお世話ですが(笑)


椰月さんに対して勝手に抱いていたイメ-ジ(文芸誌のお写真が可愛らしいかんじだったと記憶)がガラガラと崩れる書でもありました^^;


★★★





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