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読んだ本の感想あれこれ。
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948c13d0.jpeg発行年月:2009年8月


世界中のすべての人間が敵になっても。
弁護士は-----俺は、あなたの味方です。

意地と向こうっ気と情熱を胸に。
ひとりの青年が、弁護士になっていく。


                            (本の帯文より)

京都の弁護士事務所から、武者修行と称して、東京の弁護士事務所に移籍してきた主人公・成瀬歌義。
関西弁は、真剣さに欠けると相談者に言われたり・・・・ちょっと気の毒な最初でしたが、めげずに明るく仕事に励む姿に好印象!

先輩弁護士たちも個性的。
女弁護士・清洲真紀との会話も楽しい。


しかし、相談事には真摯に臨み、調査でわかる事実にはどれも、ちょっと切ない、けれど温かい感動がありました。

弁護士って、悪くないけど弱い立場の人を助けるのは、正義感を全面に出せばいいのだから理解できるけど、反対に被害者側で世間から叩かれる立場の人を弁護するときにこそ、その力量が問われるのかもなぁ~なんてふと思いました。

そういう意味で、最後の「白い彼岸花」は、ちょっと考えさせられたな。

この法律事務所の雰囲気が明るくてすごく楽しい♪
このメンバ-での続編が出るといいのになぁ~。


 
★★★★
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a96604db.jpeg発行年月:2009年11月


世界がいとおしく見えてくる繊細なエッセイ。

数々の文学賞を受賞し、映画化された『博士の愛した数式』でも知られる作家・小川洋子さんの最新エッセイ集です。女性誌『Domani』に2年間に渡り連載されたものに書き下ろし5編を加えた29のエッセイには、スポットライトが当たる主人公だけでなく、その周縁で密かに、でもしっかりと生きる人々への感謝の気持ち、そしてしみじみとした愛情もいっぱい詰まっています。ポップでありながら懐かしい雰囲気をたたえるイラストによる装丁は、『ミ-ナの行進』も手がけた寺田順三さんによるもの。仕事や生活にちょっと疲れたとき、ふと手にとって読み返したくなる----そんな、宝物にしたくなるような1冊です。

              (小学館HPより)
 
小川さんのエッセイは初めて読みました。
日々の何気ない瞬間に目にしたり遭遇した事柄、そこに居た人たちに対して、なんて優しい気持ちを抱く人なんでしょう!と感激しました。

幼い頃の出来事、青春時代の思い出、結婚後の様子・・・ぜんぶ読みながら、思わず微笑んでしまうエピソ-ドばかり。

失礼ながら・・・「君、明治生まれ?」と付き合っていた彼に言われちゃった話には笑っちゃいました。
そして、「・・・亡くなった祖母に、とてもよく似てらっしゃるものだから・・・」と涙ぐむファンの方。
小川さんのお顔・・・・文芸誌でちょっと拝見したことあるので、なるほど~なんて^^;


兎に角、楽しいエッセイでした。
まだ小川さんの作品を読んだことない方がこれ読んだら、絶対、作品も読みたくなること間違いなし!
素敵な素敵なエッセイでした(^^)

表紙の絵と中を開けたら一面に描かれたコ-ヒ-豆が可愛くて、装丁デザインも◎


★★★★★
dd6eda06.jpeg   発行年月:2009年11月


   青春のきらめきと痛みを静かにうたい上げる、
   道尾秀介の新境地。

   あの頃、幼なじみの死の秘密を抱えた17歳の私は、ある女性に夢中だった・・・・・。狡い嘘、幼い偽善、決して取り返すことのできないあやまち。矛盾と葛藤を抱えて生きる人間の悔恨と痛みを描く、人生の真実の物語。


                                         (角川書店HPより)

道尾作品は、全て読んでいるわけでないですが、ミステリ-作家のイメ-ジです。
が・・・今回は新境地というから、今までとは違うんだろうな・・・・とワクワクしながら読みました。

先ず、今まで読んだ道尾作品のような最初から感じる暗いかんじの怪しさが少なく、普通の日常を送る人の様子が結構、明るく描かれていました。
床下の消毒業者というちょっとした怪しさはありましたが・・・^^;
そこに出てくる人たちは、普通。

主人公の友彦の環境にはやや人と違ったものがありました。
両親がいるのに、引っ越す事になったとき、隣人の乙太郎家族の同居人となっている。
そこには二人の姉妹がいて、年は姉・サヨが友彦の2つ上とで妹・ナオは2つ下。
まるで三人きょうだいのように過ごす日々だったが、サヨが中学2年のとき、亡くなっている。

サヨがまだ元気だった頃のことを思い出しながら・・・現在の話が進んでいく。
サヨの死の真相が気になりつつ・・・この辺は少しミステリ-っぽかったかな?

17歳の友彦は乙太郎の営む「橋塚消毒」の手伝いである家の害虫駆除調査に行き、そこに住む女性に惹かれる。
そして、その出会いが発端となり、友彦を苦悩させる事柄を引き起こしていく。

自分を正当化したいために嘘をつく。またはふとした勘違いから相手に強く言った言葉がとりかえしのつかない事態を招いてしまう。

苦悩する人たちの心の奥にある重たい想いが描かれていて、なかなか読み応えがありました。

ミステリ-色はなるほど、殆どなかったけれど、わたしは、こういう作品、好きです!

スノ-ド-ム、星の王子さまの物語なども上手く物語のなかに取り込んでいて、うまいなぁ~と思いました。

ミステリ-好きでそれを期待する方には、あまり評価されないかもしれないけど、こういう作品もこれからは、書いて欲しいな!

書くものの幅が広がった!と思わせてくれてなんだか、嬉しかったな(^^)


★★★★
 
d61861a5.jpeg   発行年月:2009年10月


   パティスリ-・ル-ジュは、
         天才パティシエ柳原さんの店。
   そこで働く、新米・晴香ちゃんの目を通じて描く、
   コミカルでスィ-ト、
         そしてドラマチックな恋と仕事の物語。


                
(角川書店HPより)

 
 
表紙の絵が可愛い♪
フランス菓子職人の柳原の下で働く晴香。
同い年で同僚の近藤くんとパティシエの柳原に憧れ、日夜努力。

いろいろなお菓子が登場して、楽しい。
ミルフィ-ユ、マカロン、ガト-ショコラ・・・・などなど。

各章、お菓子の名前になっているのも楽しく、女の子(大人の女性も含む)なら誰でも読んでいて楽しい要素がいっぱい(^^)

関わってくる人たちも、店のオ-ナ-兼スポンサ-の紅子や、女優でもある紅子のヘアメイク担当の森英次(通称・マシュマロ)などなど個性的で楽しいメンバ-たち。

兎に角、楽しそうな職場関係。

晴香には付き合っている恋人がいて・・・でも上手く行かず・・・・

最初の男の子との関係で悩んでるくらいは、可愛かったけど、ちょっとその後の展開は好きじゃなかったなぁ~。

若い子が読むには楽しいのかもしれないけど・・・・・^^;


この方ちょっと聞き覚えあるな~と思って調べたら・・・
子ども達が好きで図書館でよく借りた「パンダのポンポン」シリ-ズを書いた方でした。


この本も中学生くらいの子でも楽しめるかも。
娘に勧めてみようかな?




                                                    ★★★
cce12aad.jpeg発行年月:2003年4月


「あなたがその恨みをテ手放さぬ限り・・・」
助けた蟹が恩返しにやってきた事で前世の因縁を思い出すとうきち。やがてその思いを昇華する様を幻想的に描き出す。


        
                     (理論社HPより)


最初は、ただの蟹の恩返し?かと思った。
でも、そこから広がる壮大な過去の記憶。

とうきちが七衛門として生きていた時代のこと。

因縁の相手と現代で向き合う、そのとき・・・・・。

ラストの描写が美しい。

この絵が素敵。

暗い闇のような絵ですが、そこからいろいろなものを思い起こされるような力がある。
ラストの明るい光がより一層輝いてみえました。

梨木さんの絵本、初めて手にとりましたが、素晴らしい!!

ほかにも絵本、あるようなので、また見てみよう。


★★★★★




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