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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2017年1月


 心が動かなくても人を殺れる。それが、おぬしの正体さ。
同心 木暮信次郎
商人 遠野屋清之介
思わず息を潜めてしまう、因縁の二人
とろりと甘い匂い、口から溢れる深紅の牡丹、妾に怨み殺された男の怪異に挑む。

                    (光文社HPより)



弥勒シリーズ7作目ですね。

同心・小暮信次郎と訳あり商人・遠野屋清之介。
二人のやりとりには、緊迫感ありますが、そこをうまく取り持つ伊佐治おやぶんが
いい。

今回の事件は老舗の油問屋、五平の不可解な死。
亡骸の近くには紅色の花弁が四方に散り、五平の口からも花が溢れている。
そして周辺に漂う甘い香り。

事件の真相を追う、小暮信次郎、その手伝いをする伊佐治おやぶん。

今回は事件の真相のほか、伊佐治の息子の嫁・おけいの話も気にしつつ
楽しんだ。
子どもを二度も授かりながら無事に産むことが出来なかった、おけい。
そのことを温かい目で見守る、伊佐治とおふじだけど、お互いの気持ちを
思うあまりに出来た気持ちの溝。


そして、またまた謎が深まった遠野屋の過去のこと。

前に読んだ話が再び出て来た?この情報は初めて知ったことだっけ?
シリーズが長いので、その辺が、やや曖昧になってしまう^^;


総集編的話をどこかでまとめて解説してくれないかなぁ~?(笑)。

しかし、木暮信次郎の見事な事件解決ぶりは気持ちいい。

まだまだ続きますね。このシリーズ。


                      ★★★★
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発行年月:2017年3月


 夫を亡くした夏葉子は、次第に義両親との関係に息苦しさを感じ始める。
やがて彼女が下した決断は――? 
「嫁」の立場に悩む女性たちに贈る、人生大逆転ストーリー。

               (中央公論新社HPより)




44歳で未亡人になった高瀬夏葉子。

夫は46歳でシティホテルで脳溢血で急死。

夫の死後、現れる人たちに戸惑う夏葉子。
一番、不可解なのは、サオリという女性の存在。
夫とどんな関係だったのか?


高瀬家の両親、引きこもりの義姉・弓子。

自分は、嫁と言う立場にがんじ絡めにされてこの後の人生過ごすのか?
自分に大した愛情も感じてくれていなかったんじゃないかという夫の生前の
ふるまいを考えると、高瀬家から逃げ出したくなる。

そんな気持ちを理解し、一番、力になったのが夏葉子の父親。
気持ちをよく理解して、義父母との縁を切る姻族関係終了届なるものの提出を
行うよう知恵をだし、高瀬家に一緒に行って、その辺りのこともキチンと
義父母に説明してくれた。

そして友達の千亜希の存在もありがたい。


また、最後、夏葉子が姑に対して、本心から優しく接している姿も良かった。
義姉の弓子による夫とサオリとの関係説明も夏葉子にとって気持ちを
軽くする要因になった。


法律上は高瀬家の嫁をやめても縁あって一度は親族になった者たちを
夏葉子は、今後、優しい気持ちで接していくんだろうな~と思えた
ラストも良かった。


                          ★★★★



発行年月:2016年6月


大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。凶悪な事件が起きると人々は言う。「被害者と同じ目に遭わせてやりたい」と。20××年、凶悪な犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。それが「復讐法」だ。目には目を歯には歯を。この法律は果たして被害者たちを救えるのだろうか?

                     (双葉社HPより)



いや~凄い内容でした!
これがデビュー作ということにも驚いた!


5つの章からなる。
5つの犯罪による犯罪者と法のもと復讐する関係者たち。
それぞれの被害者の遺族が法のもと復讐する権利を得たことで
悩み考える。

それぞれの事件と復讐する側の人物。
<第一章 サイレン>
16歳の息子を拉致、監禁の末、暴行を受けて4日目に殺害された父親。

<第二章 ボーダー>
14歳の娘に自分の母を殺害された女性。

<第三章 アンカー>
無差別に人々を刺した男は3人を殺し5人に重軽傷を負わせた
・専業主婦の母親を殺された娘
・医大生の弟を殺された弟
・教師だった婚約者の女性を殺された男性

<第四章 フェイク>
屋上から10歳の息子を突き落された母親

<第五章 ジャッジメント>
ネグレクトの母親とその内縁の夫に可愛い5歳の妹を餓死させられた兄



復讐法に則り、犯罪者に罰を与える被害者の関係者たちの葛藤。
実際に被害者と同じ苦しみを与えるために自ら法の元とはいえ殺人を行うことへの
躊躇い。
自分ならどうするだろう?
自ら手を下すのは、やはり悩む。
そうかといって単に長期間収監されてよしとなるのは許せない。

読みながら、色々と考えさせられた。


次の作品が今から楽しみだ。
本当に凄い新人作家が登場したものだ!



                       ★★★★★

 


発行年月:2016年11月


病に倒れていたドラァグクイーンのシャールが復活。
しかし、「マカン・マラン」には導かれたかのように悩みをもつ人たちが集ってきて――?

                   (中央公論社HPより)



これ、前作があっての続編だったんだ~。

後で気づいた・・・^^;
でも困らずに楽しく読んだ。

オカマ・・・じゃなくてドラァグクイーンのシャールさんがステキ!
悩める人たちを美味しい夜食と優しい言葉で癒す。

いいなぁ~こんな人たちが居るお店。

前作もぜひぜひ、読みたい!


                       ★★★



発行年月:2017年4月


七十二候を芥川賞作家が書いたらどうなった? 
骨正月、猫の恋、蚯蚓鳴く……。
四季の言葉から生まれた脱力系歳時記エッセイ

                  (平凡社HPより)


新年の話から年の終わりまで、七十二候に沿ってあれこれ出来事を
綴っている。

季節ごと、思い出す津村さんのお話、どれも面白い。
なるほどね~とか、うんうんわかる!とかいちいち心のなかで思いながら
楽しく読んだ。

ミミズ・・・蚯蚓って書くんですね。
初めて知った・・・すぐ忘れるだろうけど^^;



                      ★★★
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