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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2018年5月


 

最高に甘美で残酷な女子大河小説の最高峰。三浦しをん、小説最新作。

横浜で、ミッション系のお嬢様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。庶民的な家庭で育ち、頭脳明晰、 横浜で、ミッション系のお嬢様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。
庶民的な家庭で育ち、頭脳明晰、クールで毒舌なののと、
外交官の家に生まれ、天真爛漫で甘え上手のはな。
二人はなぜか気が合い、かけがえのない親友同士となる。
しかし、ののには秘密があった。いつしかはなに抱いた、友情以上の気持ち。
それを強烈に自覚し、ののは玉砕覚悟ではなに告白する。
不器用にはじまった、密やかな恋。
けれどある裏切りによって、少女たちの楽園は、音を立てて崩れはじめ……。

運命の恋を経て、少女たちは大人になる。
女子の生き方を描いた傑作小説。


                   (角川書店HPより)



2人の少女、野々原茜(のの)と牧田はな。
親友が恋人になっていく過程は、ドキドキした。
こんな風に女の子同士の恋って始まるのかぁ~。

でもちょっとした好奇心で起こした、茜の行動から二人の関係が一時は崩れそうに
なる。
けれど、再び2人はそれぞれをかけがいのない存在だと認め合う。

2人は大学進学で別々の道へ。
それでも文通は続き、第三章の2010年からはメールでのやり取りに。

はなは、外交官夫人として夫の赴任先、アフリカに住み
ののは、ライターとして日本を飛び回り、独身生活。オス猫と暮らす。


そして、日本では3.11が起きる。
取材で、宮城県に居た、ののは、震災の恐怖を肌で感じる。
同じころ、はなの暮らすゾンダ共和国内では、内戦が再び勃発する気配が
日に日に濃くなる状況。

それぞれが違う場所で、恐怖と不安の日々を過ごす。
ののは、はなの様子が気になり、メールを送るが返事が来ない日が続き
一層、不安が募る。


物語の終わりまで、はなの通信は途絶えたまま。
どうなったんだろ?

大きな決断をして帰国することを選ばなかった、はな。

また、いつか、ののはな通信が再開することを祈ります。


読み始めは、同性愛の話?と思いましたが、それだけで終わらせないのが
しをんさん!
読み応えあって素晴らしかった!



                           ★★★★★
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発行年月:2018年6月


 こういう話をしてるとさ、どんな気持ちでも生きていけるんじゃないかって思うよね」。
サッカー22チームの22人のファンたちは、それぞれの思いを抱いて2部リーグ最後の試合の「その日」に向かう。職場の人間関係に悩む会社員、別々のチームを応援することになった家族、憧れの先輩に近づきたい男子高生、十数年ぶりに再会した祖母と孫など、普通の人々のかけがえのない喜びを、サッカーを通して鮮やかに描き出す連作短編集。
装画:内巻敦子 

 <目次予定>
第1話 三鷹を取り戻す/第2話 若松家ダービー/第3話 えりちゃんの復活/第4話 権現様の弟、旅に出る/第5話 眼鏡の町の漂着/第6話 篠村兄弟の恩寵/第7話 龍宮の友達/第8話 また夜が明けるまで/第9話 おばあちゃんの好きな選手/第10話 唱和する芝生/第11話 海が輝いている/エピローグ――昇格プレーオフ※単行本書き下ろし版

 <本書に登場する架空の22チーム>
オスプレイ嵐山、CA富士山、泉大津ディアブロ、琵琶湖トルメンタス、三鷹ロスゲレロス、ネプタドーレ弘前、鯖江アザレアSC、倉敷FC、奈良FC、伊勢志摩ユナイテッド、熱海龍宮クラブ、白馬FC、遠野FC、ヴェーレ浜松、姫路FC、モルゲン土佐、松江04、松戸アデランテロ、川越シティ、桜島ヴァルカン、アドミラル呉、カングレーホ大林

                    (朝日新聞出版HPより)



楽しかった!
Jリーグファンなら間違いなく楽しめる!

これを書くために2年間、日本全国のスタジアムに足を運んで取材したとか。
凄いなぁ~。

架空のチームだけれど、地元のヴェーレ浜松の物語には
ジュビロ磐田のJ2降格、J1昇格失敗に泣いた、悔しい試合の話など
実際の試合のエピソードが盛り込まれていた。

たぶん、他のチームの取材して同じような実際にあったことを盛り込んで
いるんだと思う。


サポータのあるべき姿も示してくれた気がする。

どんなに負けても、次は勝ってくれると期待し続けるのがサポーター。
選手が懸命にやったなら労いの言葉、不甲斐ない試合内容にはブーイング。
相手チームとサポーターにも常に敬意を。


ホームでの観戦しかしたことないけれど、アウェイの地に観光を兼ねながら
応援に行くのも楽しそうだなぁ~。


                     ★★★★



発行年月:2018年5月


 柴田錬三郎賞、中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞の三冠に輝いた衝撃作『ダブル・ファンタジー』待望の続編!
脚本家・高遠奈津。創作の鬼に導かれるように夫・省吾との穏やかな暮らしを捨て、いくつかの恋を経て、今は恋人・大林一也と暮らしている。しかし彼もまた、奈津の心と躯を寂しくさせる男でしかなかった。元恋人の志澤一狼太や岩井良介との再びの逢瀬を皮切りに、性の深淵へ次々に分け入ってゆく彼女が、自由と孤独のその果てに見いだしたものは……。
男女の愛憎を描き尽くし、やがて生と死の岸へとたどり着く、作家・村山由佳の到達点!

                  (文藝春秋HPより)



『ダブル・ファンタジー』の続編ですね。
奈津(40歳)が省吾と別れて次に一緒になったのは大林一也(33歳)。

なんか、省吾に比べたらダメダメ男。
働かないで奈津に金銭面は頼りっぱなし。
そして、奈津には触れない。
奈津から誘えば、拒絶される。

なんで一緒になったんだ~、こんな男と・・・怒

奈津がそのまま大人しくいられるわけもなく、演出家の士澤に誘われたら
ホイホイ出て行くし、岩井とも相変わらず関係を続ける。

ライターの加納という男も登場して・・・・

なんだか本当に節操がない奈津に呆れる。
そして大林に、ついに全てばれる。
まあでもそれを機に別れることになったから、良かった!

もう独身のままでいいじゃんと思ったら・・・・

そうか、そういう風に落ち着くのかぁ~唖然(笑)。


このまま落ち着けばいいな・・・と思う反面、
落ち着いたら面白くないじゃん!
続編もちょっと期待しちゃうという気持ちもある^m^


結構、楽しめた。


                    ★★★



発行年月:2017年1月

実家である天瀬ワイナリーを営み発展させてきた母が、突然倒れ、かえらぬ人となった。
優秀で美しい母を目指して生きてきた双子の姉・光実(みつみ)と、二十六歳になっても逃げることばかり考えている弟・歩(あゆむ)は、自分たちを支えてくれていた母を失い、家業を継ぐ決意をする。
デビュー作『ビオレタ』で高い評価を集めた期待の新鋭による、優しい涙がこみあげる感動作。

                 (ポプラ社HPより)




双子の姉・光実は出来る方の子。

弟・歩はそうじゃない方。

そんな風に考えていたのは、歩自身だけだったんじゃないかな?
ワイナリーの仕事から離れたくて家を出ていた歩だったけれど、
ワイナリーに戻って、少しずつ仕事を覚え、最後は姉のよき理解者であり
共同経営者としてやっていくんじゃないかな?と思える成長ぶりだった。


歩の親友・広田もいい青年。
光実は、素敵な男性2人に側にいて貰えて幸せだな~。

ワインは飲めないし、興味はないけれど、ワイナリーの仕事の大変さは
理解出来た。

双子のおじいちゃんもお茶目で良かった。
醸造長の日野さんは、ちょっと怖かったけど、少しずつ、歩を認めてくれて
いるかんじで厳しい人というだけで良い人なんだなと安心。


涙がこみあげるほどじゃなかったけれど・・・^^;
なかなか面白かった!


                        ★★★★



発行年月:2018年5月

考えるんだ。 たとえ1%でも、可能性があるなら。 晩秋の夜、突如ダムが決壊し、濁流が町を飲み込んだ。 死者97名、行方不明者50名を超える大惨事。 新聞記者の九条麻衣子は、被害を取材するうちに、決壊が事故ではなく大規模な犯罪である可能性に気づき、その夜に町を抜け出した土木作業員の男を探し始める。 一方その事件の陰で、AN通信の鷹野一彦とその部下・田岡は、ダム爆破計画を阻止するべく奔走していた。水道事業の民営化に金の匂いを嗅ぎ取った代議士や国内外の企業によるテロ計画の一部だったが、いつのまにか計画の全てが盗まれ、首謀者が正体不明の人物に入れ替わっていた!? 情報が錯綜し、混乱を極めるなか、九条麻衣子と若宮真司の出会いが、世間を揺るがす大スクープを生み出すことに……。 敵か味方か、嘘か真実か、善か悪か——!? 金の匂いに敏感な男女が、裏切りあい、騙し合いながら、真っ暗闇の“今"を駆け抜ける!

                      (幻冬舎HPより)




水道事業が民営化された日本の話。


海外の企業までは日本の水道事業を取り仕切ろうと狙い

産業スパイのAN通信 鷹野たちは、政治家の依頼を受け、外国企業からの
乗っ取りを阻止しようと奮闘。

民営化ってちょっと恐ろしいなというのが感想。


色々と登場する人物たちが、誰が敵なのか?混乱しながら最後は
敵がハッキリする。

そして、冒頭で出て来た若宮真司が、最後は大活躍したのは嬉しかった!

鷹野によって訓練されて、成長した真司の話がまた読みたい!

それから、最初は、敵かと思われた謎の美女・アヤコ。
恰好いい。
勝つ方にいつもつくから自分は負けないって、凄いな。
鷹野たちと組んだら怖いものなしになりそうだけど、いつ裏切るか怖い相手。


ああ、面白かった!


                         ★★★★★
 
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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