発行年月:2017年11月
いちょうの大樹が看板の手習所
『銀杏堂(ぎんなんどう)』で、 出戻り女師匠と侮(あなど)られながらも 小さな瞳を見つめ続ける萌(もえ)。 立派に巣立つその日まで。 教え、教えられ、 今日も子供たちと格闘中! 子供たちと一緒に己(おのれ)を育てていきたい。 いまの私にできるのは、それだけです。 小日向水道町(こひなたすいどうちょう)にある、いちょうの大樹が看板の『銀杏堂(ぎんなんどう)』は、嶋村(しまむら)夫妻が25年に亘(わた)って切り盛りしてきた手習指南所。子を生(な)せず、その家に出戻ることになった一人娘の萌(もえ)は、隠居を決め込む父・承仙(しょうせん)の跡を継(つ)ぎ、母・美津(みつ)の手助けを得ながら筆子(ふでこ)たちに読み書き算盤(そろばん)を教えることに。だが、親たちは女師匠と侮(あなど)り、子供たちは反抗を繰り返す。彼らのことを思って為すことも、願い通りに届かない。そんなある日、手習所の前に捨てられていた赤ん坊をその胸に抱いた時、萌はその子を引き取る決心を固めるが……。子供たちに一対一で向き合い、寄り添う若き手習師匠の格闘の日々を、濃(こま)やかな筆致で鮮やかに描き出す珠玉の時代小説! (祥伝社HPより) 手習い塾「銀杏堂」の子どもたちと手習い指南の美津、 その娘・萌が子ども達へ接する様子が何とも微笑ましい。 塾以外での子どもたちのことまで気にかける萌は 心優しい良い先生。 美津と萌は、血は繋がっていないけれど、お互いを大事に 思い本当に良い関係。 そこに新たに加わった赤ん坊の美弥。 これ続編ないのかな? 初めて読んだ作家さんかも? すごく良かった。 なんだか心が洗われるようなお話でした! 他の本も手に取りたい! ★★★★★ |
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発行年月:2017年12月
『暗黒女子』著者が贈る
サプライズ満載の〈婚活〉ミステリー
運命の出会いはいのちがけだ――
この人となら―と思ったその時、
あなたはもう騙されている!
人生はどんでん返しの連続
『暗黒女子』著者が贈る
サプライズ満載の〈婚活〉ミステリー
「理想の男」………崖っぷち女が紹介された運命の相手は連続殺人犯?
「婚活マニュアル」…街コンで出会った美女の暴走に戸惑うマニュアル男は…
「リケジョの婚活」…本命男を絶対に落とす〈婚活ツール〉の中身とは?
「代理婚活」……息子の見合いで相手の母親に恋心を抱いた父親は…
幸せになりたいすべての男女必読!
婚活にはミステリーがいっぱい!
婚活中の方も、そうでない方もお楽しみいただけます。
――秋吉理香子
本作中の短編「リケジョの婚活」が第69回(2016年)
日本推理作家協会賞(短編部門)にノミネートされた好編です。
(実業之日本社HPより)
結婚相談所を介して婚活する人たちの物語。
面白く読んだけど、恐ろしい。
そうまでして結婚したい?
それ犯罪でしょ?って言うかんじのばかり。
人って恐ろしいわ~。
最後の<代理婚活>は、結果オッケーだったのでちょっと救われたけど
他のは酷いな~。
でも物語としては面白かった!
また別のも読んでみようかな?
★★★
発行年月:2018年6月
市川大輔は取引先の受付嬢である片岡有美に結婚を申し込むべく、意を決して手紙を書いた。指定した時間に待ち合わせの場所に行ったのだが、有美は現れず、たまたまそこに居合わせた同僚の武藤奈々子と食事に行き、なるようになってしまった。一方、手紙を受け取った有美は、指定の時間に待ち合わせ場所に行ったのだが、市川は現れなかった。それもそのはず、有美が手紙を受け取ったのは、15年後のことだったのだ――。(「再会」)
(光文社/発行)
投函した15年後に届けられた手紙を受け取ったら、人はどんな反応をするか?
その様子を観察し、記録する。
これは、どこかの企画?
そんな風に15年経って届く手紙に困惑する人たちを描く話か?と読んでいくと
騙される。
え???
<再会>は、プロポーズの予告みたいな手紙を受けとる女性。
けれど手紙を出した本人も受け取った女性も既に既婚者。
15年もあれから経っているのだから・・・・
これ絶対揉め事になりそう・・・と思って居たらやはり・・・
お互いの配偶者が手紙を読んで・・・・
次の<遺書>は、母親宛に、好きな人の夫を殺して自分はこれから死ぬと書かれた
手紙。
受け取る母親はそれを15年後に受け取る。
ちょうど、息子が行方知れずになったのは15年前。自殺したからだろうか?
ではその相手も亡くなっている?
そんな事件をニュースで見た記憶もないしと息子が殺すと言っていた相手の
安否を確認にいく。
衝撃の事実。
そんなかんじで短編が続く。殆どは手紙によって不幸な事件に発展する。
なかには、15年ぶりに再会出来て良かったねという話<待ち人来ず>
もあったけど・・・
そしてこの企画は当事者たちが、知らない間に起きていて何だか不可解だと
ずっとモヤモヤしていたけれど、そういうことねと納得する事実が
明らかになる。
話のなかに、他の人宛の物を見てしまって利用する者がいるから
ややこしくなっていたけど。
なかなか面白かった!
★★★★
発行年月:2018年7月
夢を追いつづけている元映写技師の男。母親との確執を解消できないままの看護師。一緒にくらすと決めたあの日から、少しずつ幸せに近づいていく。そう信じながら、ふたりは夫婦になった。貧乏なんて、気にしない、と言えれば――。桜木史上〈最幸〉傑作。この幸福のかたちにふれたとき、涙を流すことすらあなたは忘れるだろう。
(新潮社/発行)
桜木史上<最幸>・・・・^m^
そうそう、桜木さんはいつも幸薄い女性が物語の主人公だからね~。
今回は、ちょっと違った。
凄く幸せという雰囲気じゃないけど、こういう暮らしは幸せなんだろうな~
と読んでいるとしみじみ感じる。
看護師の妻・紗弓と映写技師だけど定職がなく、バイトのような仕事を細々と
している夫・信好。
子どもが居ない。2人暮らし。
信好は一人暮らしの母親の元に週に1度通い、病院への付き添いやら買い物の
付き添いなどをする。
が母親の事が疎ましい。
そんな母親が亡くなる。
なにかと用事を頼む母親なのに、肝心のときに連絡しないなんて・・・と
嘆きながらも母親を疎ましく思って居た自分を反省する信好。
紗弓も実家の母親のことが疎ましい。
表現がきつく、夫のことも何かと悪く言う母には辟易。
しかし、紗弓の父親が素晴らしい人。
大らかで、そんな母親のことを表裏がない人だから一緒にいるのが楽だという。
信好に仕事を紹介して二人で会話する様子も微笑ましい。
紹介されて勤務することになったのは映画評論家の岡田の自宅兼仕事場。
岡田も素敵な人。
独身だったけど、お見合いをして付き合い始めたデパートの宝石売り場の
大村百合とも良い関係を築いていく。
桜木さんのこんな物語もいいな。
うん、こういう物語の方がいいかも。
夫婦って、面白いな~とも思えるし、穏やかに暮らせる時間があれば
それはそれで十分、幸せなんだなぁ~と思えた。
桜木作品のなかで、一番好き!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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