発行年月:2018年9月
恋のライバルが、人類だとは限らない――!? 洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋のような教授、イモに惚れ込む老教授、サボテンを巨大化させる後輩男子など、愛おしい変わり者たちと地道な研究に情熱を燃やす日々……人生のすべてを植物に捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか!? 道端の草も人間も、必死に生きている。世界の隅っこが輝きだす傑作長篇。
(中央公論新社HPより)
T大大学院理学研究科の植物科学専攻のメンバーたち。
研究しているのは、植物。
シロイヌナズナの葉っぱの研究をしている本村さんに恋をした
大学近くの洋食店で見習いとして働く藤丸くん。
ちゃんと告白するのに、はっきり振られる。
けれど、変わらず研究室に注文された食事を運んだり、研究室の面々とも
親しく接する。
本村さんも藤丸くんを嫌いじゃなくて・・・・
愛のない世界を生きる植物の研究にすべてを捧げると決めているゆえ。
最後の方、良い雰囲気になってきたのに、再び振られた藤丸くん。
がんばれ!!
嫌われているわけではないんだから!と声援を送りたくなる。
純粋な二人、カップルになったら素敵なのになぁ~。
研究者って堅物のイメージあったけれど、ここに登場する人たちの
関係は温かくていいな。
研究の内容はよくわからなくて少し斜め読みしてしまったけど
面白かった!
巻末には取材協力の人たちがたくさん!
時間かけて取材して書かれた物語なんでしょうね~。凄い!
★★★★
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発行年月:2018年11月
何をやってもうまくできない紙屋が家族のコネを使って就職したのは老舗の製粉会社。唯一の特技・文を書くこと(ただし中学生の時にコンクールで佳作をとった程度)と面接用に読んだ社史に感動し、社長に伝えた熱意によって入社が決まったと思っていたが――配属された総務部では、仕事のできなさに何もしないでくれと言われる始末。ブロガーの同僚・榮倉さんにネットで悪口を書かれながらも、紙屋は自分にできることを探し始める。一方、会社は転換期を迎え……?会社で扱う文書にまつわる事件を、仕事もコミュニケーションも苦手なアラサー男子が解決!? 人の心を動かすのは、熱意、能力、それとも……? いまを生きる社会人に贈るお仕事小説。
(双葉社HPより)
ユニークなお仕事小説。
32歳で優秀な兄の口利きで、やっと正社員として働くことになった紙屋。
総務部で社員にインフルエンザの予防接種を勧告する文章メールを
社員に送信することが最初の仕事。
開発部の榮倉さんの書いているブログ「どうしようもない私の会社を綴る」を
日々チェックする紙屋。
2人のやり取りも面白かった。
会社は別会社に吸収合併され、退職者も続出。
紙屋自身も退職する最後。
でも、なかなか面白かった。
紙屋は、この後、どんな仕事をするのかな?
器用じゃなくても誠実だということで認められる職場に就けるといいな。
★★★
発行年月:2018年9月
私であれば、このように対処します。
10~60代の友だちづきあいの疑問に、具体的な処方箋がいっぱい。
他人との距離の取り方、どのようにふるまえばよいかの「基本のき」を親身に正直に語ります。多くの困難を生きて、人びとの声に耳を傾けてきた著者による36の心をこめた名回答。
目次から
◯学校でのうわべのつきあいに疲れているので、本当の友だちを作るにはどうしたらよいですか。
◯元カレと友だち関係に移るということはありえますか。
◯職場とプライベートとの友だちづきあいの違いは?
◯友人からお金を貸してほしいと言われたときには?
◯ママ友とはどのように接したらよいですか。
◯ネット上の友だちには悩みも言えますが、リアルの友だちに心を開けません。
◯子どもの友だち問題に親は介入する?
◯女友だちから「不倫交際している」と言われ、制止したくなっています。どんなことを友だちに言いますか。
◯30代の親友がガンになり闘病中です。どのように接したらいいですか。
◯友だちがいじめにあっていて救いたいけれど、自分も標的になるのが怖い。
◯ばななさんの心に強く響いた、友だちからの助言はありますか。
(朝日新聞出版HPより)
悩みに真剣に考えて答える様子は好感が持てる。
友だちのことを思ってうわべの体裁を繕ったような答えでなく
結構、スパッと友だちともしかしたら、溝が出来ちゃわないか?というような
答えもあった。
だから・・・あまり参考にはならない答えだったけど、面白かった。
お金を貸してほしという友だちへの対応も面白い。
作家として若い時から売れているから、お金を貸してほしいという人も
多かったんだろうなぁ~。
その金額も凄いので驚いたけど・・・・。
★★★
発行年月:2017年11月
東北各地の霊場を探訪し、日本人の死生観をさぐる。盛夏から晩秋、そして初冬へ──。作家(柳美里)と学者(佐藤弘夫)は、魂のゆくえを訪ねて、東北を歩いた。それは、大震災を経験した人々が待ち望む春を探す旅でもあった。
(第三文明社HPより)
死者を巡る旅。
旅行記みたいに気楽に読めるけれど、そこには亡くなった人の何かを
感じる旅なので、厳粛なかんじもする。
宮城県の松島。
岩手県の遠野。
この二か所が印象的で、いつか訪れてみたい地でもある。
写真も豊富なので、パラパラと写真だけ、再度みて楽しんだ。
多くの人が亡くなった地とか、やはり行くと何かしら感じるものが
きっとあるんだろうな~。
★★★
発行年月:2017年10月
人の生と死に希望をもたらす感涙医療小説
奈緒(33歳)は、10歳になる涼介を連れて、二度と戻ることはないと思っていた故郷に逃げるように帰ってきた。長年連れ添ってきた夫の裏切りに遭い、行くあてもなく戻った故郷・京都の丹後地方は、過疎化が進みゴーストタウンとなっていた。
結婚式以来顔も見ていなかった父親耕平とは、母親を亡くして以来の確執があり、世話になる一方で素直になれない。そんな折、耕平が交通事故に遭い、地元の海生病院に入院。そこに勤務する医師・三上と出会う。また、偶然倒れていたところを助けることになった同じ集落の早川(72)という老婆とも知り合いとなる。
夫に棄てられワーキングマザーとなった奈緒は、昔免許をとったものの一度も就職したことのなかった看護師として海生病院で働き始め、三上の同僚となる。医療過疎地域で日々地域医療に奮闘する三上。なぜか彼には暗い孤独の影があった。
一方、同じ集落の隣人である早川は、人生をあきらめ、半ば死んだように生きていた。なんとか彼女を元気づけたい、と願う奈緒と涼介。その気持ちから、二人は早川の重大な秘密を知ることとなる。
隠されていた真相とは。そして、その結末は・・・・・・・。
(小学館HPより)
元看護師の著者の物語、今回も温かい人と人の繋がりがジ~ンと
胸を打ちました。
夫に別の女性との間に子どもが出来、そちらと新たな家庭を持ちたいから
別れて欲しいと言われても、なんとか元に戻そうとしていた奈緒には
ちょっとウンザリ感を持ちましたが・・・
看護師資格を活かして働いて息子の涼介と生活するんだと決心してからは
応援したくなりました!
一度も臨床経験なく看護師として働くのは勇気いることだと思うな~。
15年のブランクあって復帰した私自身も勇気要ったから・・・^^;
息子の涼介くんが実に明るくて機転が効いて良い子!
こんな子どもがいたら、しょうもない旦那なんか要らないでしょ?^m^
病院の医師・三上。
貧血で度々、倒れる早川(71歳)。
2人が終盤、昔の知り合いと知り、過去の辛い出来事以降、会えずにいた
2人が会えない間もお互いのことを気に掛けていたということが
会って理解し合えて良かった!
ゴールは人生のゴールのことでした。
辛い過去があっても、ゴールの時に温かい人たちの囲まれていれたら
幸せなゴールと言えるんじゃないかな?
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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