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読んだ本の感想あれこれ。
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339e0fb1.jpg発行年月:2010年9月

野球の才能に恵まれ、中学生で「怪物」と呼ばれた北澤宏太は家庭の事情で有力高校に進めず、甲子園出場を逃してしまう。一度は就職するものの夢を諦めきれず、独立リーグで野球を再開、実力を認められ、育成枠でプロ入りを果たす。やがてスター選手となった宏太だったが、女子アナとの結婚、不倫、離婚を経て、怪我からは復活できず、それでも再生を求めて新天地を目指す──。 本作品では、この北澤宏太のキャリアを通奏低音として、彼の人生にその時々で関わった故郷の元恋人や、妻となった女子アナ、愛人、ファンなど、すべて女性の視点から、彼女たちの夢や打算、愛憎の物語を描きます。夢を追った男にも、男に魅せられた女にも、人生は続いていく。

                                            (講談社HPより)

主人公の北澤宏太以外のプロ野球選手、その妻や関わりのある女性たちも登場し、登場する人物が多く、相関図をメモしながら読まないとわけがわからなくなるかも?
ま、わたしの理解度が低いだけかもしれないけれど・・・^^;


登場する人たち、それぞれに結構な事が起きてくるので、もっと深くその人たちの事を知りたいと思った話もあったなぁ~。

例えば・・・東京オリオンズの高橋信之選手をずっと応援している女性・慶の話。
ミ-ハ-な気持ちでなく、本当に心から応援してる。
そんな慶がその後の話で再び登場し、新しい人生を歩み始めたのに、闘病生活を強いられている。
悲観的になっている彼女に勇気を与えたのは、引退を控えた高橋信之選手の雑誌でのインタビュ-記事。素敵だった!
面と向かって話したことなどないのに、お互いが勇気を与えあっている。
慶の話をもっと詳しく読みたかったなぁ~。


北澤宏太のプロになってからの女性関係は、なんだか最初に読んだ印象とかけ離れているかんじでしっくり来なかったな。
有名になると人と出会う機会も増えるから、実際にもあり得る話なんでしょうけどね・・・・。

あとがきの著者の言葉から
あ~柴田さんはプロ野球が大好きなのね(^^)とわかりました。


★★★
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4e661f5c.jpg   発行年月:2010年5月


ノンキャリでありながら順調に出世を重ね、ついには警視庁捜査一課に配属された黒田岳彦。しかし彼はある事件で失敗、出世の道は閉ざされたと感じていた。いっぽうI県警上野山署捜査課係長の小倉日菜子は警官の夫を職務中に亡くしていた。I県の事件捜査で出会ったふたりは少しずつ心を通わせてゆくが、新たに起こる事件や東京とI県の「距離」に邪魔されて……。異色の遠距離恋愛・警察小説

                            (文藝春秋HPより)


黒田岳彦と小倉日菜子。
警察官として、それぞれの地で懸命に勤務しているが、過去に辛いものを背負っている。
日菜子は夫を亡くした今も結婚指輪を外さず、明るく職務に全うしている女性警官で、その振る舞いは好感が持てました。
捜査で東京から訪れた黒田岳彦との出会いが最初にあり、この二人が恋愛関係になっていくのだな~と容易に判断出来ますが、実にゆっくりと二人の関係が育まれる過程も良かった。

二人はそれぞれ別の地で勤務する警察官ですが、次々起きる事件が二人を偶然、結びつけていく。
それは、やや出来すぎな偶然なのですが、ま、許せました^^;

起きる事件の真相がわかると、なんとも言えない後味の悪い暗い気持ちになるのですが、その分、二人の関係がより親密さを増すので、後味の悪さは後を引かずに済みます。
でも、事件のことをよくよく考えると、やや辻褄合わせが雑?のような印象も・・・?
あまり突っ込まずに読めばいいんでしょうけどね。


事件のことより、これは二人の警官のゆっくり育まれる恋愛小説として楽しめばいいのかも。
そういう意味では、十分楽しめました。

早急過ぎず、相手を思いやりながら、自分の今後の事も冷静に考える二人。
大人の恋愛ってかんじで良いな。

特に日菜子の決断は、理想的なものでした。

別々の地で勤務の地方公務員の恋愛って、想像以上に弊害大きそうだけど、二人ならこの結びつきをより深めていくんだろうなぁ~と思えるラストも良かった。
いつか、二人の今後の話も読みたいな~。

★★★
7fe923d4.jpg発行年月:2001年8月


もう少しだけ、待ってくれますか?
過去を持つ女と、女を待つ男
「ばんざい屋」の女将を取り巻く人々とのふれあい…
〈注目の気鋭が描く恋愛ミステリー〉


                       (祥伝社HPより)


先に読んだ「竜の涙 ばんざい屋の夜」の前作です。
「竜の涙・・・」は、京料理をご飯のおかずにも合うよう濃い目の味付けで、振舞うお店「ばんざい屋」を舞台に、そこに集うお客に焦点を当てた物語でした。

この「ふたたびの虹」も最初の方は、お客さんの背景にあるちょっとした問題を女将の視点で時には見守り、時には助言し、解決していく様子を描いていました。

後半になると、女将の生い立ちのような物が明かされ、フランスに住んでいた時期の事がわかり、何となく重たい物を抱えている女将の過去が気になっていた「竜の涙・・・・」を読みながら感じていた疑問がこちらで解消されて、スッキリしました!!


女将自身が抱えていた問題も、少し解消されたようで、良かった!

そして、古道具屋の経営者、清水との馴れ初め、二人がお互いに抱いている気持ちも
ほのぼのするもので、ステキ。
「竜の涙・・・・・」は、この話の後日談に当たるんでしょうが、そう思って振り返ると、さほど進展してないような?
でも、それがかえって二人らしくていいな。
こういうのがある意味、理想の男女関係かもしれない。


また「ばんざい屋」シリ-ズの続編が出来るといいな♪

★★★★

62d16ff4.jpg   発行年月:2010年2月

   
   そこには、こころを癒(いや)してくれる秘密がある----
   東京・丸の内の片隅に、ぽつんと暖簾(のれん)をかかげる小料理屋。
   少しさびしそうな美人女将の手料理をもとめて
   今宵もこころに疵(きず)を負った客が訪れる----。


                              (祥伝社HPより)


この作品は『ふたたびの虹』の続編だとか。
読んだ後で知りました。
でも、これだけでも楽しめたので、良かった。

古いビルのテナントの1つとして入っている店「ばんざい屋」
京都のおばんざいをご飯のおかず、酒の肴に合うよう丁寧に料理して食べさせてくれる。
お店は、女将ひとりで切り盛り。

女将のお客さんとの会話が和む。
仕事帰り、癒しの時間を求めて、足を運ぶ人達。
いいなぁ~「ばんざい屋」。
美味しそうな料理があれこれ出て来て、お酒が全くダメなわたしでも通いたいくらい(笑)。

お客さんが抱える悩みのようなものを上手に聞く女将。

連作形式で話が6つあるけど、前に登場の人がまた出て来て、その後の暮らしぶりが語られたり、
その後の事も気になったり・・・。

そして、女将さん自身の恋にも興味が沸きました!
でも、多くは語られていない。
ひょっとして前作を読めば、少しはわかるのかなぁ?

それと、表題を「竜のなみだ」にした意図は?
話のなかにちょっと出てきたけど・・・わたしなりに解釈すると・・・・

信じる物は救われる?っことかな?

出てきた女性たち、それぞれ抱えている悩みはあるけど、自分の信じる道を行けば、
きっと未来は明るい!って気がする。

ラストがそれを感じさせるものだったから。

取りあえず、「ふたたびの虹」も読んでみよう。

★★★
9d7eba61.jpeg発行年月:2009年11月


ばらばらのようで、つながっていた------
借金まみれのキャバクラ嬢。
猫の集会を探し求めるカメラマン。
夫が死んだ日のことをわすれられない未亡人・・・・
ひとりぼっちの人生がはじまった、
それぞれの分岐点。

安心できる場所って、探すものでなく、気づくもの

                                            (本の帯文より)
 
同じ団地に住む人たちが順番に主人公になって語る。
最初は、キャバクラで働いていたが、借金取りに追われ逃げている絵里が登場。
高校時代の同級生・朱美に偶然、出会い、家に居候させてもらっている。

絵里も朱美も、高校時代から再会するまでに、大きく暮らしぶりが変化している。
いろいろな事があり、一人ぼっちの暮らしをしていた。

他の登場人物たちも、皆、一人暮らし。
そこに至るまでの様子は、どれも波乱万丈。人生いろいろというかんじ。

一人一人の過去にはいろいろあったけど、借金取りに追われる絵里をなんとか皆の知恵で救おうと会を催し和気藹々と食べて語る様子は良かったな。
理想のご近所付き合い、理想の人間関係。

辛いことがあって、それを乗り越えるのは自分だけど、周りに語り合える隣人がいるって凄く大きな安らぎだろうな~。

自分がいつか一人暮らしするときになったら、こういうご近所付き合いが出来るといいな。
なんて思ってしまった。

表題作の「いつか響く足音」の宮前静子さんの話は、ちょっと同情出来ない部分もあったけどね^^;
これからも足音に怯えて生活するのかしら?

なかなか面白く読みました(^^)


★★★★
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