“アラフォー”って自分で言うのは許せるけど、他人にそう呼ばれると、なぜかイヤ。

20代はみんな私に優しくて、30代も大丈夫と思ってて。でもなんだか、気がついたら前に進めないよ……。高校生になった娘を持て余す彩子、ついに一人で家を買った可憐、ダメで強引で温かかったあの人の死を聞いた静子、よくわからない“愛”ってものを考えてみる茂絵。揺れる彼女たち八人の心を穏やかなユーモアに包んで描く連作集。
(新潮社HPより)
8つの短編集、どれもこれも良かった。
日々の暮らしのなかで、ちょっと悩んだり、戸惑ったり・・・
でもまた前を向いて歩いていく主人公たちに温かいものを感じました。
どれもよかったけど・・・
「象を数える」の40代できちゃった婚の真紀が、ひとり暮らしの義父と暮らすことになって、その義父と車に乗りながらあれこれする会話が良かった。
最初、気まずさに居心地悪そうな真紀だったけど、会話しながら義父の事を知るうちにその関係がとてもほのぼのしたものに変わっていくかんじが良かった。
理想的な関係になれそう。
「象を数える」の話も面白い。お茶目なお義父さんだな(^^)
表題作「愛は苦手」は一番最後のお話でしたが、なかなか面白い設定でした。
ゲイの二人に手芸店で働く茂恵(モエ)さんとのやり取り。
手芸店を訪ねてきたお客の城ケ崎とモエとのやり取り。
城ケ崎の娘・幼稚園児の星来(セイラ)ちゃんはしっかり者で可愛かった(^^)
この表紙の絵も、少し不気味だけど、結構、すき♪
★★★
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働くことを通してつながる、父と娘の物語
親から継いだ会社を倒産させ、その後再就職して働き続けた男と、そんな父の背中を見て働くことに夢を託すようになった娘。会社で、家で、時に床屋で交わされた二人のやり取りを描く長編。
(集英社HPより)
この著者の前に読んだのは「ある日、アヒルバス」。
それもなかなか面白かった記憶。
これは、面白いだけじゃなく結構、感動した。
お菓子会社を継いだが倒産させてしまったと負い目を感じる宍倉勲。
そんな父をもつ娘の香。
最初の「桜」から最後の「床屋さんへちょっと」まで8つの区切りで二人の関係が段々と時間を逆行しながら描かれていました。
最初の「桜」では、香は41歳。
息子の勇(6歳)を連れて実家に来ている。
勲は孫と一緒に霊園へ。
二人の会話がなかなか楽しい。
なんで、香は実家に?旦那さんは?勲の会社はナンで潰れた?なんていろいろ疑問がわくけど、あとの話で段々にわかっていく仕組み。
受け継いだ菓子工場の社長として勤めていた時代から、度々利用していた浜名理容店(現在はバ-バ-ハマナ)が、話の舞台で時々、登場。
香も父と一緒にこの床屋さんに来ていて、大人になってからそこに訪れて、懐かしむ場面はよかったな。
会社を倒産させてしまったと負い目を感じていた勲だったけど、社員には最後まで上に立つ者として立派だったし、その後、勤めた繊維会社での働く姿も真面目で誠実そのもの。
先代の父親が亡くなり、まだ20代で社長を継いだ勲には、それなりの苦労もあったみたいだったが。
そんな姿をみて育った香も会社を興し社長として頑張っている。
ちょっと危機的状況ではあるみたいだけど、きっと誠実に真面目に働き続けるんだろうな~。
家族の関係がほのぼのしていてよかった。
勲の妻・睦子がいい。
こんなお母さん、いいな。
結構、天然だけど可愛らしい。
香の息子・勇も良い子だな。
「おじいちゃんは最後まで格好よかったよ」って。ちゃんと人を見る目を持ってる!
香の夫・布田透は、ちょっと変わってる人みたいだけど、性格は悪くなさそうだから親子三人の暮らしに戻れるのかな?
ホ-ムドラマを読んでいるかんじで楽しかった。
★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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