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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年4月


累計40万部突破の「佐方貞人」シリーズ、6年ぶり最新刊!

作家デビュー10周年記念作品

映画化『孤狼の血』本屋大賞第2位『盤上の向日葵』の次は、これだ。
孤高の検事の男気と執念を描いた、心ふるわすリーガル・ミステリー!

任官5年目の検事・佐方貞人は、認知症だった母親を殺害して逮捕された息子・昌平の裁判を担当することになった。昌平は介護疲れから犯行に及んだと自供、事件は解決するかに見えた。しかし佐方は、遺体発見から逮捕まで「空白の2時間」があることに疑問を抱く。独自に聞き取りを進めると、やがて見えてきたのは昌平の意外な素顔だった……。(「信義を守る」)

                   (角川書店HPより)


毎回、新刊が楽しみな作家さんの一人。
デビュー10周年なんですね~。


今回は短編連作の形。
主人公は佐方貞人検事。担当事務官の増田とも真面目に事件の本質を探る。
罪はまっとうに裁かれなければならない。の信念。
当たり前のようで、難しいことだと物語を読んでいると強く感じる。

4つに事件から成るが、どれも重たい。
特に最後の章<信義を守る>が一番、読んでいて辛かった。

認知症が進んだ85歳の母親を殺めた罪で逮捕された55歳の息子・道塚昌平。

ベテラン検事が出した懲役10年の求刑に異議を唱えた佐方。

一生懸命介護してきた母親を自らの手で殺めたのは、単なる介護疲れからなのか?
母親を遺棄した場所からあまり離れていない場所に留まっていたのはなぜか?
職場を人間関係からのトラブルもあってクビになったというが、本当なのか?


いろいろな疑問を追求して、わかった事件の真相。

辛すぎる(/_;)。

真相がわかったからと言って、道塚本人が救われることにはならないだろうな~という
ことが一番、つらい。
それを感じた佐方本人も、この仕事を続ける意味に疑問を感じていそう。

大変な職業だな~とつくづく思った。



                        ★★★
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発行年月:2018年3月

映画化(2018.5.12公開)「孤狼の血」シリーズ続編! 警察vsヤクザの意地と誇りを賭けた、狂熱の物語。 捜査のためなら、俺は外道にでもなる。

仇がどこであろうと、殺って殺ってやりまくったる。所轄署から田舎の駐在所に異動となった日岡秀一は、穏 仇がどこであろうと、殺って殺ってやりまくったる。

所轄署から田舎の駐在所に異動となった日岡秀一は、穏やかな毎日に虚しさを感じていた。そんななか、懇意のヤクザから建設会社の社長だと紹介された男が、敵対する組長を暗殺して指名手配中の国光寛郎だと確信する。彼の身柄を拘束すれば、刑事として現場に戻れるかもしれない。日岡が目論むなか、国光は自分が手配犯であることを認め「もう少し時間がほしい」と直訴した。男気あふれる国光と接するにつれて、日岡のなかに思いもよらない考えが浮かんでいく……。
 


                  (KADOKAWA HPより)



「孤狼の血」では信頼していた大上を喪った。
僻地の駐在所勤務になり、地域住民とも交流を持ちながら穏やかな生活・・・
なわけはなく・・・・そこに現れたのは、指名手配犯の心和会会長の国光寛郎。
対立する明石組組長暗殺の首謀者。


しかし、日岡とはお互い、心に通じるものを感じる。
「もう少し時間がほしい」という国光の願いを受け入れる。

ヤクザなんだけど、国光の律義で男気溢れる振る舞いは恰好良い。
自分の周りの者たちへも常に気遣いをしている。

国立大卒で、頭も切れて人としても魅力的な男が何故、ヤクザの世界に居るのか??
もう少し、詳しく知りたかったなぁ~。

約束を守って、日岡に手錠を掛けさせる仕掛けも素晴らしい!
でも最期は。。。。。
やはり恨みを買う立場には、こういう最期が待っていたかというかんじ。
塀の中でも生きていて、これからの日岡を支えて欲しかったんだけどなぁ~。


大上を喪い、国光を喪い、また孤独に戻った日岡。
色恋沙汰でもあればいいんだけど、こういう仕事じゃそういうのは
難しいかな?^^;


「孤狼の血」は映画化されたけど、日岡が松坂桃李っていうのは、ちょっと
ピンと来ないなぁ~。
大上が役所広司はピッタリな感じだけど・・・。


駐在所勤務から捜査課に戻った日岡の姿、また読みたい!


                         ★★★★

 



発行年月:2017年8月

実業界の寵児で天才棋士。本当にお前が殺人犯なのか!?埼玉県天木山山中で発見された白骨死体。遺留品である初代菊水月作の名駒を頼りに、叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志していた新米刑事・佐野のコンビが調査を開始した。それから四ヶ月、二人は厳冬の山形県天童市に降り立つ。向かう先は、将棋界のみならず、日本中から注目を浴びる竜昇戦会場だ。世紀の対局の先に待っていた、壮絶な結末とは――!?日本推理作家協会賞作家が描く、渾身の将棋ミステリー!

                     (中央公論新社HPより)





将棋界の異端児・上条桂介をめぐるミステリー。

事件を追う刑事・石破と佐野。

それぞれを交互に描きながら、事件の真相に迫って行く。

将棋に詳しくないので、少し対局の場面は飛ばしましたが・・・^^;
本の厚さを感じさせず、気づいたら頁残りわずかという感じでした。


上条桂介の幼い頃からの物語は、胸が痛くなる。
厳しい生活のなかで唯一の救いは、元教師の唐沢光一郎との出会いにあった。
将棋が趣味の唐沢が貧しくとも将棋が好きな少年に接し、子どもが居ないこともあって
妻の美子と共に、桂介に温かく接する。
そして、その出会いがその後の桂介を成功者へと進ませる。

ここまでは、良いんだけど・・・・

桂介の父親の存在が彼を苦しめる。

学生時代、将棋道場で知り合った東明重慶も、桂介にとって重要な関わりを
持って行く。
最初は、胡散臭い東明が嫌な感じだったけど、二人が対局する場面は
なんだか感動した。

最後は、え?そんな・・・・と絶句。
哀しすぎる終わり方。


大人になった桂介の元に唐沢夫妻のように温かく見守る存在が居ればなぁ~。
最後は桂介の幸せな姿を読めると期待したのに・・・。

でも読み応えありの物語でした!


                      ★★★★




発行年月:2016年10月



 16年前の幼女殺害と酷似した事件が発生。かつて刑事として捜査にあたった神場は、退職した身で現在の事件を追い始める。消せない罪悪感を抱えながら──。元警察官の魂の彷徨を描く傑作ミステリー。      

                    (集英社HPより)



定年退職した元刑事の神場智則。
妻の香代子と共に四国巡礼の旅に出る。

神場には、心の中にずっと引っかかっている事件がある。
16年前の幼女殺害事件。
被害者の幼女を発見したその場に居合わせ、衝撃的な当時の様子が
頭から離れない。

そして、巡礼の途中、知った幼女殺害事件。
16年前のことと、嫌でも結び付けてしまう。



定年退職しても尚、刑事。
新に起こった事件の真相が気になり、元部下に経緯を聞く。

実際は、こんなことそうそう、ないだろうけどね。

神場の正義感は凄いと思うけど、妻の香代子がそれを支えている姿の方に
感動した。

また二人の娘・幸知とのこと。
幸知が付き合っている刑事・緒方は、神場の部下。
人間として素晴らしいとわかっていても、娘がその妻となる事には
難色を示す父親としての考え方。


家族の在り方のようなものも考えさせられる物語。


                       ★★★★



発行年月:2015年8月

警察ハードボイルドの新たなる金字塔!

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のも 昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員失踪事件を追う。心を揺さぶる、警察vs極道のプライドを賭けた闘い。 

                (KADOKAWA HPより)



柚月さんのハードボイルド小説、凄く良かった!
男の人が書いたものより良い!

国立大卒なのに、キャリアの道を進まず、現場で働くことを選んだ刑事の
日岡秀一25歳。
捜査二課主任 暴力団係の班長・大山章吾(44歳)のと共に動く。
大山の型破りな操作に驚きながらも徐々にその考え方に惹かれていく日岡。

暴力団相手の刑事って、こんな過酷な日々なのかな?
大山は妻子を事故で同時に亡くし、独り暮らし。
家族を失い守るものが身近に居ないから、こんな危ないやり方が出来るのかも。
これはいつか殺されるかなあ~と嫌な思いをずっと抱きながら読んでいたので
本当にそうなったときは、ああぁ~やっぱり!と思ってしまった。

日岡が後を継ぐとかいうけど、今後の刑事としての働き方を読みたい。
続編出るかな?
期待していよう。


                        ★★★★★
 
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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