発行年月:2022年9月
「だって人は誰でも、失敗をする生きものですものね。だから役者さんには身代わりが必要なの。私みたいな」
交通事故の保険金で帝国劇場の『レ・ミゼラブル』全公演に通い始めた私が出会った、劇場に暮らす「失敗係」の彼女。
金属加工工場の片隅、工具箱の上でペンチやスパナたちが演じるバレエ『ラ・シルフィード』。
お金持ちの老人が自分のためだけに屋敷の奥に建てた小さな劇場で、装飾用の役者として生活することになった私。
演じること、観ること、観られること。ステージの此方と彼方で生まれる特別な関係性を描き出す、極上の短編集。
(集英社HPより)
8つの舞台に纏わるお話。
著者らしい、美しく優しい文章が綴られるけれど、やはりどこか寂しく不穏な
雰囲気が漂っている。
現実の世界と、また違う世界を行き来するようなお話たち。
<指紋のついた羽>
金属加工工場に勤める父親の仕事終わりを待つ少女とその工場の向いの縫製工場で
働く縫子さんの交流。
静かだけど、少し温かい二人の時間もあって、一緒に観たバレエ「ラ・シルフィード」
もどんな物語か気になった。
<ユニコーンを握らせる>
第一志望の大学受験のため父の義理の姉にあたるローラ伯母さんの元に4泊させて
貰った間の話。
伯母さんの家の食器には「ガラスの動物園」に出てくるローラのセリフが
底に書かれていた。
伯母さんとの交流がこの大学受験の失敗で、これきりになってしまったのが惜しい。
伯母さんと暮らした短い時間は、濃厚だっただろうなぁ~。
この短編集のなかで一番すき。
<鍾乳洞の恋>
左下奥歯のブリッジを交換してから、なんとなく違和感があり始終、舌先で
触る癖がついてしまったことから、首の痛みに悩まされることになった伝票室室長の
話。
歯の隙間から出てくる謎の白い生き物・・・・不気味である(^^ゞ
<ダブルフォルトの予言>
交通事故の保険金で帝国劇場の「レ・ミゼラブル」の全79公演の
チケットを購入した女性の話。
劇場に通う日々のなかで知り合った劇場内に暮らしているという女性。
彼女の仕事は、役者の失敗を代わりに引き受ける失敗係だという。
夢か幻か~?というお話だけど楽しかった。
<花柄さん>
38歳で急死した女性の亡くなるまでの生活を書いたお話。
いつも花柄のスカートを穿いていたので花柄さんと呼ばれていた女性。
劇場に通い、楽屋口で待ち、役者にパンフレットにサインを貰うことが
趣味。
サインして貰ったパンフレットはベッドの下に積み重なり。。。
管理人さんがベッドの下に見つけたものが、パンフレットの山としり
ホッとした。
<装飾用の役者>
19歳からずっといろんな人のコンパニオンとして働いてきた女性。
初めての男性の依頼人・N老人は自宅に劇場を設え、そこに装飾用の役者を
雇い入れていた。その一人としてN老人の指定する部屋で装飾用の役者と
しての時間を過ごす。
こんな仕事は嫌だ。
最初は楽かもしれないけれど。。。
<いけにえを運ぶ犬>
会社の忘年会のビンゴ大会で演奏会のチケットを貰った男性。
演奏会のなかでのシベリウスのヴァイオリン協奏曲「春の祭典」を
聴きながら、子どもの頃、馬車の本屋といって犬に木箱に入った本を運ばせて
売りにくる本屋のことを思い出す。
男が少年のとき、気になっているけど、高価で買えなかった「渡り鳥の秘密」
を工夫して立ち読みしている姿がかわいい
<無限ヤモリ>
保養所の管理人夫婦が売っているという小さな虫かごに入ったヤモリ。
二匹ずつが3つ。
散歩に出てみつけた理容室に飾られた見事なジオラマに魅せられる。
生まれてから一度も自分の足で土を踏めなかった病弱の亡き息子のために
作ったという。
この町全体がなんとなく異世界っぽい。
無限ヤモリも気持ち悪いし・・・・(^^ゞ
小川さんの短編集は、どの話もひとつひとつが濃厚。
独特の雰囲気で余韻が残るかんじ。
でも、それがいい。
楽しませてもらいました♪
小川さんの本は表紙の絵がいつも素敵。
★★★★★
(集英社HPより)
8つの舞台に纏わるお話。
著者らしい、美しく優しい文章が綴られるけれど、やはりどこか寂しく不穏な
雰囲気が漂っている。
現実の世界と、また違う世界を行き来するようなお話たち。
<指紋のついた羽>
金属加工工場に勤める父親の仕事終わりを待つ少女とその工場の向いの縫製工場で
働く縫子さんの交流。
静かだけど、少し温かい二人の時間もあって、一緒に観たバレエ「ラ・シルフィード」
もどんな物語か気になった。
<ユニコーンを握らせる>
第一志望の大学受験のため父の義理の姉にあたるローラ伯母さんの元に4泊させて
貰った間の話。
伯母さんの家の食器には「ガラスの動物園」に出てくるローラのセリフが
底に書かれていた。
伯母さんとの交流がこの大学受験の失敗で、これきりになってしまったのが惜しい。
伯母さんと暮らした短い時間は、濃厚だっただろうなぁ~。
この短編集のなかで一番すき。
<鍾乳洞の恋>
左下奥歯のブリッジを交換してから、なんとなく違和感があり始終、舌先で
触る癖がついてしまったことから、首の痛みに悩まされることになった伝票室室長の
話。
歯の隙間から出てくる謎の白い生き物・・・・不気味である(^^ゞ
<ダブルフォルトの予言>
交通事故の保険金で帝国劇場の「レ・ミゼラブル」の全79公演の
チケットを購入した女性の話。
劇場に通う日々のなかで知り合った劇場内に暮らしているという女性。
彼女の仕事は、役者の失敗を代わりに引き受ける失敗係だという。
夢か幻か~?というお話だけど楽しかった。
<花柄さん>
38歳で急死した女性の亡くなるまでの生活を書いたお話。
いつも花柄のスカートを穿いていたので花柄さんと呼ばれていた女性。
劇場に通い、楽屋口で待ち、役者にパンフレットにサインを貰うことが
趣味。
サインして貰ったパンフレットはベッドの下に積み重なり。。。
管理人さんがベッドの下に見つけたものが、パンフレットの山としり
ホッとした。
<装飾用の役者>
19歳からずっといろんな人のコンパニオンとして働いてきた女性。
初めての男性の依頼人・N老人は自宅に劇場を設え、そこに装飾用の役者を
雇い入れていた。その一人としてN老人の指定する部屋で装飾用の役者と
しての時間を過ごす。
こんな仕事は嫌だ。
最初は楽かもしれないけれど。。。
<いけにえを運ぶ犬>
会社の忘年会のビンゴ大会で演奏会のチケットを貰った男性。
演奏会のなかでのシベリウスのヴァイオリン協奏曲「春の祭典」を
聴きながら、子どもの頃、馬車の本屋といって犬に木箱に入った本を運ばせて
売りにくる本屋のことを思い出す。
男が少年のとき、気になっているけど、高価で買えなかった「渡り鳥の秘密」
を工夫して立ち読みしている姿がかわいい
<無限ヤモリ>
保養所の管理人夫婦が売っているという小さな虫かごに入ったヤモリ。
二匹ずつが3つ。
散歩に出てみつけた理容室に飾られた見事なジオラマに魅せられる。
生まれてから一度も自分の足で土を踏めなかった病弱の亡き息子のために
作ったという。
この町全体がなんとなく異世界っぽい。
無限ヤモリも気持ち悪いし・・・・(^^ゞ
小川さんの短編集は、どの話もひとつひとつが濃厚。
独特の雰囲気で余韻が残るかんじ。
でも、それがいい。
楽しませてもらいました♪
小川さんの本は表紙の絵がいつも素敵。
★★★★★
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発行年月:2022年9月
名画よ 永遠であれ!
世界初陶板美術館創設プロジェクトの物語
おお、鳴門システィーナ!
世界の美術業界に革命をもたらした美術陶板。その原点は、徳島・鳴門の地にあった!
技術を発見、トライ&エラーを繰り返し、芸術作品として昇華、
展示することで、世界に類を見ない規模の美術館として広く知られている国際美術館。
その設立に尽力した人々の姿を描く。
(潮出版社HPより)
モデルになっているのは、徳島県鳴門市にある大塚国際美術館。
1998年、開業の比較的新しい美術館。
名前は聞いたことあったけれど、あの大塚製薬が作ったとは知らなかった。
最初に作ろうと思った社長も凄いけれど、それを実現するために動いた人たちも
凄い。
赤字覚悟で、地元のためにずっと後まで遺るものを造ろうという熱い気持ちで
色々な難題にも諦めず、解決の方法を見つけ実現していく様子は感動もの!
造ろうと思ってから10年で完成させたのも驚き。
実際の陶板に描かれた絵画を見に行きたいなぁ~
★★★★★
(潮出版社HPより)
モデルになっているのは、徳島県鳴門市にある大塚国際美術館。
1998年、開業の比較的新しい美術館。
名前は聞いたことあったけれど、あの大塚製薬が作ったとは知らなかった。
最初に作ろうと思った社長も凄いけれど、それを実現するために動いた人たちも
凄い。
赤字覚悟で、地元のためにずっと後まで遺るものを造ろうという熱い気持ちで
色々な難題にも諦めず、解決の方法を見つけ実現していく様子は感動もの!
造ろうと思ってから10年で完成させたのも驚き。
実際の陶板に描かれた絵画を見に行きたいなぁ~
★★★★★
発行年月:2022年8月
その愛は、あまりにも切ない。
正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。
ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない
(講談社HPより)
17歳で知り合った櫂と暁海。
それぞれ、家庭に事情を抱え、瀬戸内の島という閉鎖的な人間関係のなかで
唯一、理解し合える大切な存在だった。
親のことで、子どもが将来の選択の幅を狭められてしまうことが辛い。
子どもには経済力がなく、何ひとつ、自分の意思を尊重できず、
目の前の状況を我慢するしかない不幸。
大人に成長し、櫂は東京。
暁海は、島に残り、最初は遠距離恋愛も順調だったけれど
東京で仕事(漫画のストーリーづくり)をする櫂には、新しい人間関係も
出来、恋愛を優先することが難しくなり、暁海とも関係もギクシャクというのは
何となく予測がついて、その通りになってしまって残念。
それぞれの心情が交互に語られるので、どんな状況になっても
お互いへの想いは以前と変わらないとわかるだけに、切なかった。
高校生の時から、二人を理解して手助けしてくれた化学の先生・北原が
「ほんとにこんな人いたらいいな」というくらいいい人で・・・
でもプロローグで暁海が認める浮気相手に月1で会いにいくのは
この先生だったんだ~と分かったときは、なるほど・・・・と。
大切な気持ちを優先して生きることをモットーにしているんだな。
暁海の母親は最後は、穏やかな暮らしを送れているようで良かったけれど
櫂の母親は相変わらずだな・・・
17歳から32歳までの二人を追った純愛話だったけれど、読み応えあり
一気読みだった。
でも個人的には「流浪の月」の方が好きかな~
★★★
(講談社HPより)
17歳で知り合った櫂と暁海。
それぞれ、家庭に事情を抱え、瀬戸内の島という閉鎖的な人間関係のなかで
唯一、理解し合える大切な存在だった。
親のことで、子どもが将来の選択の幅を狭められてしまうことが辛い。
子どもには経済力がなく、何ひとつ、自分の意思を尊重できず、
目の前の状況を我慢するしかない不幸。
大人に成長し、櫂は東京。
暁海は、島に残り、最初は遠距離恋愛も順調だったけれど
東京で仕事(漫画のストーリーづくり)をする櫂には、新しい人間関係も
出来、恋愛を優先することが難しくなり、暁海とも関係もギクシャクというのは
何となく予測がついて、その通りになってしまって残念。
それぞれの心情が交互に語られるので、どんな状況になっても
お互いへの想いは以前と変わらないとわかるだけに、切なかった。
高校生の時から、二人を理解して手助けしてくれた化学の先生・北原が
「ほんとにこんな人いたらいいな」というくらいいい人で・・・
でもプロローグで暁海が認める浮気相手に月1で会いにいくのは
この先生だったんだ~と分かったときは、なるほど・・・・と。
大切な気持ちを優先して生きることをモットーにしているんだな。
暁海の母親は最後は、穏やかな暮らしを送れているようで良かったけれど
櫂の母親は相変わらずだな・・・
17歳から32歳までの二人を追った純愛話だったけれど、読み応えあり
一気読みだった。
でも個人的には「流浪の月」の方が好きかな~
★★★
発行年月:2022年1月
日本植物学の父 牧野富太郎 愛すべき天才の情熱と波乱の生涯
ただひたすら植物を愛し、その採集と研究、分類に無我夢中。
莫大な借金、学界との軋轢も、なんのその。すべては「なんとかなるろう!」
おまんの、名ぁを知りたい
明治初期の土佐・佐川の山中に、草花に話しかける少年がいた。名は牧野富太郎。
小学校中退ながらも独学で植物研究に没頭した富太郎は、「日本人の手で、日本の植物相(フロラ)を
明らかにする」ことを志し、上京。東京大学理学部植物学教室に出入りを許されて、新種の発見、
研究雑誌の刊行など目覚ましい成果を上げるも、突如として大学を出入り禁止に。
私財を惜しみなく注ぎ込んで研究を継続するが、気がつけば莫大な借金に身動きが獲れなくなっていた……。
貧苦にめげず、恋女房を支えに、不屈の魂で知の種(ボタニカ)を究め続けた
稀代の植物学者を描く、感動の長編小説。
直木賞 中央公論文芸賞 柴田錬三郎賞 朝井まかての新たなる傑作がここに!
「おまんのことを、世界に披露目しちゃるきね」
(祥伝社HPより)
図書館棚から、「あ、まだ読んでいない朝井さんの書だな」と借りてきた。
そしたら、今度のNHKの朝ドラのモデルになった牧野富太郎の話だとわかり
なんともタイムリー!!
子どもの頃は、植物が大好きな元気な少年というかんじだったけれど・・・
学校の授業は、知っていることばかりでつまらないと小学校を中退。
けれど、物知りで弁もたつということで、17歳のとき、小学校で教えることに
なったという。
幼いときに両親を相次いで病でうしない、祖母に育てられ
同じように祖母に育てられたいとこの猶と祖母の提案で祝言をあげる。
けれど、結婚している身なのに実家の造り酒屋のことは、関知せず、自身の
興味のある植物学にのめり込み上京し、東京大学の植物学教室に出入りするようになる。
そして料理屋の娘・スエと親しくなり、夫婦となる。
「え?猶さんは???」と思うが、猶も承諾し、富太郎のお金を送って欲しいと
いう頼みも文句なく応じる。
全く、なんという人たちなんだ???
理解できない展開である。
こういう時代だったんだろうか?
植物学の学者としては成功した人だけど、周りで振り回される人たちが本当に
気の毒で、あった。
でも手助けしたくなるだけの人としての魅力もあったんだろうな~。
奥さんのスエさんは、55歳で病気亡くなってしまうけれど、本人は90歳すぎまで
活動していた様子。
スエさんには、感謝していて、発見した植物に奥さんの名前を入れたという
話は素敵。スエさんも喜んだでしょう。
朝ドラで、どのように描かれるのか、楽しみ♪
★★★★
(祥伝社HPより)
図書館棚から、「あ、まだ読んでいない朝井さんの書だな」と借りてきた。
そしたら、今度のNHKの朝ドラのモデルになった牧野富太郎の話だとわかり
なんともタイムリー!!
子どもの頃は、植物が大好きな元気な少年というかんじだったけれど・・・
学校の授業は、知っていることばかりでつまらないと小学校を中退。
けれど、物知りで弁もたつということで、17歳のとき、小学校で教えることに
なったという。
幼いときに両親を相次いで病でうしない、祖母に育てられ
同じように祖母に育てられたいとこの猶と祖母の提案で祝言をあげる。
けれど、結婚している身なのに実家の造り酒屋のことは、関知せず、自身の
興味のある植物学にのめり込み上京し、東京大学の植物学教室に出入りするようになる。
そして料理屋の娘・スエと親しくなり、夫婦となる。
「え?猶さんは???」と思うが、猶も承諾し、富太郎のお金を送って欲しいと
いう頼みも文句なく応じる。
全く、なんという人たちなんだ???
理解できない展開である。
こういう時代だったんだろうか?
植物学の学者としては成功した人だけど、周りで振り回される人たちが本当に
気の毒で、あった。
でも手助けしたくなるだけの人としての魅力もあったんだろうな~。
奥さんのスエさんは、55歳で病気亡くなってしまうけれど、本人は90歳すぎまで
活動していた様子。
スエさんには、感謝していて、発見した植物に奥さんの名前を入れたという
話は素敵。スエさんも喜んだでしょう。
朝ドラで、どのように描かれるのか、楽しみ♪
★★★★
発行年月:2005年11月
第72回小説現代新人賞受賞作
31歳になった。遠距離恋愛中の彼は何も言ってくれない。
30代独身女性の「じれったい気持ち」を軽妙に、鮮烈に描く受賞作を含む短編5作を収録
(講談社HPより)
朝倉さんのデビュー作を含む5作品。
新人賞受賞の<肝、焼ける>はやはり一番、面白かったぁ~。
31歳の真穂子が年下の御堂くんに会うため、彼が転勤した北海道へ行く話。
北海道に着いても、すぐに彼の元に行かず、途中、銭湯に寄ったりして
御堂くんの住んでいるマンションに行っても、部屋には行かず、集合ポストの
中に伝言メモを入れるのみ。
何やってるんだ???と突っ込み入れながら読んだけど、真穂子の気持ちも
なんとなく理解できて、その行動も、うん、こういう風にしちゃうこと
わかるわかると思いながら。
最後のオチがまたいい。
<一番下の妹>
は職場の他二人は40台半ばの女性で、自分だけ20歳以上年下という
環境のなか、自分を一番したの妹的立ち位置でとらえて
2人の姉のそれぞれの思惑に絶妙な意見を述べる姿が可笑しい。
<春季カタル>
恋人と別れ徒歩で家に帰る途中、見知らぬ男と目が合っただけで
その人の車に乗るって、ちょっと危ない女性だな・・・
ちょっと理解しにくい話だったけど、雰囲気はすき。
<コマドリさんのこと>
40歳の駒鳥紀美子が思い返す過去のこと。
コマドリさんの職場の後輩・シゲコちゃんとか、
高校生のとき、好きなホンダくんに告白して振られたときの介添え人とか
コマドリさんの妹の話とか
なかなかユニーク。
コマドリさんには、この先、幸せになってほしい。
<一入>
33歳の沙都子は、13年付き合った恋人に結婚の話を切り出したが、自分と考えが
違うことに絶望。
そんなとき、北海道に住む大学時代の友人・から誘われて北海道へ。
老舗の温泉旅館に二人にいく。
この後、恋人とはどうなったのかなぁ~。
一入って、言葉では知っていても、こんな字を書くんだ~。
勉強になったなぁ~(^^ゞ
朝倉さんは好きな作家さんの一人だけど、新人の時から面白い物語を
書いていたんだな。
表現力はさすが!
★★★★★
(講談社HPより)
朝倉さんのデビュー作を含む5作品。
新人賞受賞の<肝、焼ける>はやはり一番、面白かったぁ~。
31歳の真穂子が年下の御堂くんに会うため、彼が転勤した北海道へ行く話。
北海道に着いても、すぐに彼の元に行かず、途中、銭湯に寄ったりして
御堂くんの住んでいるマンションに行っても、部屋には行かず、集合ポストの
中に伝言メモを入れるのみ。
何やってるんだ???と突っ込み入れながら読んだけど、真穂子の気持ちも
なんとなく理解できて、その行動も、うん、こういう風にしちゃうこと
わかるわかると思いながら。
最後のオチがまたいい。
<一番下の妹>
は職場の他二人は40台半ばの女性で、自分だけ20歳以上年下という
環境のなか、自分を一番したの妹的立ち位置でとらえて
2人の姉のそれぞれの思惑に絶妙な意見を述べる姿が可笑しい。
<春季カタル>
恋人と別れ徒歩で家に帰る途中、見知らぬ男と目が合っただけで
その人の車に乗るって、ちょっと危ない女性だな・・・
ちょっと理解しにくい話だったけど、雰囲気はすき。
<コマドリさんのこと>
40歳の駒鳥紀美子が思い返す過去のこと。
コマドリさんの職場の後輩・シゲコちゃんとか、
高校生のとき、好きなホンダくんに告白して振られたときの介添え人とか
コマドリさんの妹の話とか
なかなかユニーク。
コマドリさんには、この先、幸せになってほしい。
<一入>
33歳の沙都子は、13年付き合った恋人に結婚の話を切り出したが、自分と考えが
違うことに絶望。
そんなとき、北海道に住む大学時代の友人・から誘われて北海道へ。
老舗の温泉旅館に二人にいく。
この後、恋人とはどうなったのかなぁ~。
一入って、言葉では知っていても、こんな字を書くんだ~。
勉強になったなぁ~(^^ゞ
朝倉さんは好きな作家さんの一人だけど、新人の時から面白い物語を
書いていたんだな。
表現力はさすが!
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
記事最後の★についての基準は
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★★★最後まで楽しめた
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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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