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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年2月

横道世之介、バブル最後の売り手市場に乗り遅れ、バイトとパチンコで食いつなぐ二十四歳。人生のダメな時期にあっても、なぜか彼の周りには笑顔が絶えない。青春小説の金字塔、再び。

                  (中央公論新社HPより)



まさか、続編が出るとは!!

世之介は、駅のホームで線路に落ちた女性を助けようとして、亡くなったん
だったよね?

哀しいけど、世之介らしいなと思った。



で、今回の続編は、24歳の世之介の日常から。
相変わらず、冴えない生活。
でも、そこで出会う人たちがん後々、充実した生活を送っていくという話。


なかでも東京オリンピックのマラソン代表選手の日吉亮太とその母親桜子との
関係がいい。

まだ幼い亮太を偶然、助ける世之介。
表紙の絵は、微笑ましい、世之介と亮太の姿を想像させる良いかんじ。


パチンコ屋で出会った浜本(桜子の親友)と出会ったのも運命的なかんじ。
あとは大学時代からの友人・小諸。

世之介自身は平凡で冴えない人間だけど、出会う人は、皆、その後の人生、
良い方向に向っていく。



映画化されたのも見たくなってきた。
ほっこり気分になれました♪



                      ★★★★

 
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発行年月:2019年1月


 「夜明け前」――長野県御代田町の農園に嫁いだ舞桜子は、伝統の〈龍神まつり〉が近づくたび、夫と激しくもつれ合う艶夢を見る。龍伝説の裏に隠された忌まわしい秘密とは……。
「約束の神」――ピアノ教師の友晴はかつて、幼なじみの剣児を〈神〉と崇め、永遠の約束を交わした。人気歌手となった彼と故郷・岩手県黒石町の裸祭〈蘇民祭〉に参加するが……。
「分かつまで」――写真家の秋実は、ふたまわり年上のライター穂村と、福島県の〈相馬野馬追〉を撮影に訪れた。父親のような男しか愛せない彼女はやがて、穂村の秘密を知り……。

ほか三篇を収録。〈祭〉と〈日常〉、ハレとケの裂け目をめぐる、六つの禁断の物語!

                      (文藝春秋HPより)



祭りが背景にある男女の話。

6編中、3つは↑に解説あるので省く。

他、3篇について記すと・・・

<ANNIVERSARY>
祭りの舞台は、浅草のほおずき市。

35歳のサチは以前、乳癌で左乳房を摘出。
今回は右の乳房切除をした。
そんな自分を理解し、優しく接する夫のことは大事に思って居る。
が・・・ある日、突然小学2年の自分に戻ってしまう。
記憶は大人のものを持ったまま。
再び、夫と出会うように、過去と同じように生きる。
そして再び夫と巡り会い、女の子を出産。
以前の自分には息子が居たのだけど・・・


このちょっとSFっぽい話が6編のなかでは一番、好きかも。


<柔らかな迷路>
福岡県西南部の白秋祭。

テレビの制作会社勤務で海外ロケのコーディネーター兼通訳を
していて、カメラマンの夫・祐市と知り合い、結婚。
しかし、些細なことがキッカケで関係がギクシャク。2年前から別れて暮らしていた。

祭りの取材に訪れていた祐市と実家に帰省中だったとき、偶然の再会。


この先は、また二人で生きていくんだろうな。


<水底の華>
野沢温泉近くでの道祖神祭。

家族で土産物店を営む島田家に嫁いだ小夜子。
お店の隅にある水槽の金魚の世話を任されている。
夫の孝介は、出会ったときは、いかにも遊んでいそうなイケメン。
なぜ自分を選んだのかいまだにわからない小夜子。
そんな孝介が1年半まえ脳梗塞で倒れた。
今は日常生活に支障なくなるまでになったが半身が不自由。
言葉数もグッと減り以前の活発さが消えた。

祭りで孝介の弟・壮太が帰省。
孝介とは全く似ていない風貌だけど何故か気になる小夜子。

ああ、ありがちな展開・・・これは、あまり好きじゃないな^^;
でも表紙の絵は、この物語のものですね。




どの話にもなんとなく薄暗い雰囲気が漂う
祭りが背景にあると、そこになんとも怪しげなひかりが灯るようで
不思議なかんじ。

その辺の表現とか、やはり巧いなぁ~と感じる。
面白い短編集でした!


                       ★★★★



発行年月:2018年10月

アパートの一室で見つかったある 緊縛師 の死体。重要な参考人・桐田麻衣子は、刑事・富樫が惹かれている女性だった。絡まりあう 謎 と 嘘 。この世界を生きる意味──。世界で絶賛される中村文学の到達点。

                    (朝日新聞出版HPより)



緊縛師なんてよく知らない世界のこと。
へ~こういうことで快感を得られる人が居るのかぁ~。

死体で見つかった緊縛師の吉川。
彼を殺した麻衣子は、刑事・富樫が好意を寄せている女性だった。
彼女を助けたいために、証拠のねつ造を図るけど、自身が死ぬことになる。

ああ、哀れな富樫・・・(/_;)
助けたいと思った麻衣子・・実は恐ろしい女でした。


富樫と共に事件を追っていた刑事の葉山。
事件の真相を更に追い、麻衣子とも対峙。

葉山は、麻衣子の誘惑に負けず、真相を突き止めて行く。
ああ、最初、出て来たときは、ちょっと嫌な刑事かな?と思ったけど
カッコイイ!!


最後の著者のあとがきで、表紙が写真なんだとわかり、マジマジと観てしまった!

こうしてみると一種の芸術作品!


                       ★★★
 



発行年月:2018年11月


 中高女子校で共に過ごした潤子、みさ緒、礼香。ただいま34歳。彼氏いない歴=年齢だった礼香が突如結婚することになった。潤子はにわかに焦り、結婚相談所に入会、みさ緒も腐れ縁のダメ男と手を切る。それぞれの道を進む彼女たち、その先にあるものとは――。 「婚活小説」の枠を越えて、アラサー女子のリアルな胸の裡が痛いほどの共感度で伝わる物語。

                     (双葉社HPより)





3人の女性たちの婚活やら仕事やら。

仲良しの3人、会えば近況報告をして、彼がどうした、仕事がどうこうと
言い合う。

そんななか、一番、結婚しなさそうな国語教師の礼香が結婚すると言いだして
驚く2人。

3人のなかでも大林潤子の話が軸になっていて、潤子は結婚相談所に再入会。
でも、パーティでもイマイチ、気になる男性には巡り会えず・・・。
ただ一人、誠意ある態度で自分に近づいてきた金子とは数回、会う。
金子は容姿ではトキメキを感じないが、誠実な態度には好感を抱く。


30代半ばで仕事もやっている女性のリアルな姿を描いていて
自分の頃は、20代終盤がちょうど、同じような心境だったなぁ~と
懐かしく思い出しながら読んだ。


潤子と金子、良いカップルになれると思うな~。


礼香が結婚を白紙に戻し、みさ緒が結婚という最初では想像つかなかった展開に
なったのも面白かった。



                     ★★★



発行年月:2006年7月


永遠のテーマに挑む哀しき愛の物語

北国を舞台に、永遠のテーマに挑んだ救済の物語!
夫婦の愛、家族の愛とは?

水難事故をきっかけに、たがいにすれ違いはじめた夫婦。 安らぎを求めるふたりの魂は、どこへ向かうのか?

北海道で自然学習塾Burnsを営む夫婦を襲った水難事故。
積丹の海で塾生の父親である戸田勇が死んだのだ。
ひとり責任を背負い込み孤独を深める靖季。
彼をいたわろうとする妻の百合香。
しかし、かえって心は離れていく。
靖季は遺された戸田の妻・理津子に安らぎを求め、
一方、百合香は不安と孤独を紛らわせるためかつての男のもとを訪れる。
敏感に反応する幼い娘を抱えながら、たがいにすれ違いゆく彼らの魂の行方は…?
                     (祥伝社HPより)




随分前の谷村作品。
う~ん。


仁科靖季と百合香。
この夫婦がちょっと気持ち悪い。
特に夫。

誰にも優しい男ってタチガ悪い。

そんな夫を理解出来ずに、ジタバタする妻。

幼い娘・葵が、このままじゃ気の毒なことになりそうと心配しながら
読みました。

結果、なんとか、元のさやに納まった?
ヤレヤレというかんじ。

でも肝心の戸田の死の真相がぼやけてしまった。
結局、ただの事故だったということだろうけど、不可解な行動の謎は
残ったまま。


う~ん。
最後まで面白く読んだけど少しモヤモヤ感が残るかんじだな~。






                       ★★★
 
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