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読んだ本の感想あれこれ。
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0aea7829.jpg発行年月:2009年10月


若くして逝った姉。遺された義兄(あに)と私。
一軒家でのふたり暮らし、会社での秘められた仕事。
不可思議な事件の数々。--------


                     (講談社HPより)


義兄と住んでるのは、男性です。
ま、長野さんのお話には、男の人が男の人を慕い焦がれる話は多いので、なるほど、今度の話はこういう設定ですか・・・なんて思いました。

一軒家に一緒に・・・とは言え、元々、姉と義兄は結婚していて夫婦の新居に二世帯住宅として住まわせてもらっているというかんじ。

義兄は、義弟の感情に気づいているのかな?
気づいていながら、振り回しちゃってる風にも見受けられて、ちょっと義弟のわたしが気の毒だったかな?

わたし(義弟)の勤める会社での立場もなんだか微妙で・・・縁故入社という経緯があり、直属の上司は副社長のY。
同期入社の優秀社員・M。
このYとかMとかのイニシャルの名前は、後に名前が明かされるのだけど、こういうイニシャルだと秘密めいた雰囲気があって、面白いな。
以前、有名な作家の作品(なんだったか?思い出せないけど・・・)でも使われてたっけ?
主人公の「わたし」の名前も最後の最後でわかって、スッキリ(笑)

会社のなかでも、義弟は、不思議な位置。
Yからの言いつけで行なう仕事は、探偵まがいのもの。
その先で起こるちょっとした出来事も妙なもの。


最初から最後まで、現実の話なのに、やはりどこか自分が今いる場所とは異質な世界の雰囲気で、上手く言えないけど、読みながらそういう雰囲気を満喫できて満足!

長野ファン以外には「どこがいいのかわからない」と評されそうな気もするけど・・・^^;

表題の「レモンタルト」は亡くなった姉が好きだったもの。

亡くなった姉の存在が、結構、活きていたかんじも良かったな。

長野さん、またまた新刊出たみたいで、早々に図書館予約入れました!

★★★★





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1f743e15.jpg   発行年月:2009年6月


  男の子に美少女が落ちてくるなら
  女の子にもイケメンが落ちて何が悪い!
  ある日道端に落ちていた好みの男子。
  「樹木の樹って書いてイツキと読むんだ」。
  野に育つ草花に託して語られる、最新にして最強の恋愛小説!


                                                                 (角川書店HPより)

なんだか久しぶりのラブコメで、読む前からワクワク。

樹(イツキ)とさやかのラブスト-リ-。
二人の出会いは、道端に倒れていた樹に出会い、突然「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?」と言われ、拾っちゃう!
あり得ない出会いだけど、そんなことはいいのです!
有川さんのラブコメならば、ありでしょう!!(笑)
ブ男じゃこうはいかないと思うけど・・・・

二人の共同生活・・・ま、最初は初対面ということで、ギコチナサがありますが、段々、お互いに惹かれていく過程がなんともホンワカ。

樹は、草花に詳しく、二人で野草摘みに。

実際、名前を聞いただけでは「?」の草花も植物図鑑ということで、写真が載ってます。
これはホントにいいわ~。
そして、お料理の方法も載っていて、ちょっと試してみたくなる!
探すの面倒だから簡単に試せないけど・・

ノビルのパスタが一番食べてみたい!
ユキノシタの天ぷら・・・苦いらしいけど、ちょっとこれも食してみたい。

野草じゃないと思うけど。。。。ピ-マンの胡麻和えは、すぐ試せそう!これは美味しいでしょう!

倒れたいた樹って、ホントは何者?とずっと疑問でしたが、最後の方で明かされます。
途中、突然の別れもあって、え~そんなぁ~!!(/_;)と思ったら・・・・・・

いや~いいわ~ベタ甘な話なのに、有川さんが書くとどうしてこう感動するのかなぁ?

サイドスト-リ-っぽい後ろのカ-テンコ-ル2つも良かった!

あ~たのしかった(^^)

★★★★

                       
 
f5a04889.jpg発行年月:2009年10月


北海道出身の片貝耕平24歳。
大学を卒業し、就職した最初の会社を上司が気に入らないという理由で入社2ヶ月で辞め二度目の会社は突然、倒産。派遣会社に登録し、幾つかの職場で働くが長続きせず・・・・・手持ちの金も底が見え始め、ロ-ン地獄。住み込みの新聞販売店で借金を全額返済して貰い給料天引きでロ-ン分を返済。やっと落ち着くかと思ったが・・・・・



最所から受けた主人公・耕平の考え方が、あまりにもいい加減で、ダメだこりゃ!という感じでした。
最初の会社は、上司が気に入らない。
二番目の会社は、あるひ突然、倒産なので、まあ、不運というところですが、その後、勤める場所でも希望の職種と違うとか、こんな仕事、自分がやるようなことじゃないとか・・・・・。

幾つの職場を渡り歩いたんだろ?数えてないけど、相当な数だったなぁ~。

でも、ちゃんと働かなきゃと思ってるし、意外と根は素直で性格も悪くないので、何かキッカケさえあればいい方向に向かいそうだけど、なんとかならんもんか!?
なんて、半分、ヤキモキしながら読みました。


彼がいうように不運もあるんだけど、物事に対する真剣さが欠けてるのよね。
こういう人間にならないように、育てるにはどうしたらいいんでしょう?
子どもを育てる親として、考えちゃいました。


それでも後半は、結構、明るいかんじになってきて・・・・おお、いいかんじ♪
なんて思っていたら・・・・あ~またもや失敗ですか!?(/_;)

でも、家族や周りの人に支えられて、きっとこの後は、幸せに暮らしてくれるんでしょうと期待させてくれるラストで良かった!

耕平の95歳を越えてるおばあちゃんの優しさが良かったな(^^)

厚い本でしたが、スラスラ読めました。

久しぶりの乃南さんの作品でしたが、なかなか面白かった!

★★★★

66af500b.jpg発行年月:2004年1月


たとえばたとえば。サルスベリの木に惚れられたり。床の間の掛軸から亡友の訪問を受けたり。飼い犬は河童と懇意になったり。白木蓮がタツノオトシゴを孕んだり。庭のはずれにマリア様がお出ましになったり。散りぎわの桜が暇乞いに来たり。といった次第の本書は、四季おりおりの天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。

                                  
(本の帯文より)

不思議でどこか懐かしいかんじのお話でした。
亡き友・高堂の実家の家守として住み込んで守をしてほしいと亡き友の父親から頼まれる、物書きのわたし。

庭にはいろいろな木々があり、早々にサルスベリから惚れられる。
そして、亡き友が掛け軸の中からボ-トに乗って度々訪ねてくる。

不思議なことなので、最所は驚く物書きの男だが、そのうち何か起こってもいちいち驚かなくなる。

読み手も同じように、不思議だとは思いながら、そういうことが普通に起こる場所なのだと納得してしまう自然な雰囲気。

四季を追って、その季節ごとの植物が登場し、植物の名前がそのまま28つの章の名前になっている。
名前も聞いた事のない植物が幾つか・・・後で調べよう!と思いながら思わずメモ!

人ではない物(河童、鬼、狸、サギなどなど)も登場し、人には違いないのでしょうが、その人すらも何処か浮世離れしたかんじ。

現実の世ではあり得ないようなことが、違和感なく存在し触れ合っている。

兎に角、不思議な世界の中にふわふわ漂っていうような心地いいかんじのお話でした。

こういう雰囲気、好き!
楽しかった!


後でどんな植物か調べようとメモした植物のなかから二つ。

南蛮ギセル303b2a66.jpg

8~10月に開花
葉は無く地面から花茎を出してキセル状の花を咲かせる
主に草原のススキなどの根元に生える
葉緑素のない寄生植物








貝母(バイモ)
6aedc589.jpgユリ科の植物
薬用植物のひとつで、咳止め、腫れ物、鎮痛などの薬効あり






どちらも愛らしい花でした(^^)。

これは植物図鑑を片手に読みたくなる本でもありました。


★★★★

 
4cb195bd.jpg発行年月:2009年8月


あさのあつこが初めて試みたエッセイと小説が融合する短篇集。平凡な日常の出来事がつむぎだすファンタジックで不思議な6つの物語。


        
         (東京書籍HPより)



6つのお話に入る前に、あさのさんの日常のひとこまが語られて、なかなか愉快。
岡山県出身で、現在も家族とその地に暮らしている様子で、岡山弁(なのかな?)の日常会話がすごく、ほんわかした雰囲気でいいなぁ~なんて思いました。
ご主人との会話。友達との会話。
今まで、あさのさん自身のことって、殆ど知らなかったけど、会話の中に、ユ-モアに富んだ、なかなかお茶目な性格が発見できたかんじで、楽しかった(^^)

エッセイが綴られたあと、それぞれの6つの物語に入っていくのですが、その切り替えの言葉も毎回、少しずつ違って・・・・
例えば「現実とはこういうものです。が、しかし、物語となると」なんて具合。

6つのお話は、ちょっと物悲しいもの。心がほっこりするもの。SFっぽい不思議なもの。
といろいろ。

一番、気に入ったのは4番めのお話「森くん」。
最所のエッセイの部分もなかなか楽しい。
ご主人とあさのさんが庭に居たカエルについて会話するもの。
そして、物語の「森くん」では、転校してきた森くんと翔のはなし。
最後はビックリの結末でした。ちょっと今まで読んだ、あさのさんの作品にはない雰囲気で意外だったけど、面白かったな~。

次の「どっちだ?」もSFっぽい不思議な話で、好き。

エッセイと物語。
両方、楽しめてファンには凄く嬉しい1冊でした!

またこういうエッセイと小説の融合、第二弾、出ないかな?

★★★★
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