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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2017年7月


 

ユダヤ人への迫害が厳しくなるドイツで、親と離れ、ドイツ人の戦争孤児といつわり、
妹と二人で隠れ家にくらすユダヤ人の少女、ノエミ―。

 空襲が激しくなった東京から、家族と離れ、田舎に疎開している日本人の少年、風太―。
 戦争末期を生きる二人の少女と少年が見たものは?

                     (講談社HPより)


裏表紙は、風太の絵。

戦時下でドイツで辛い体験をしたユダヤ人の少女・ノエミと
日本で同じく辛い体験をした少年。風太。

それぞれの物語を交互に語りながら、戦争で辛い体験をしながらも
うさぎのミミちゃんを心の拠り所にして、なんとか耐えるノエミと風太。


全く別の場所なのに、二人の気持ちがリンクしているように感じる物語で
ちょっと今まで読んだ戦争の物語とは違っていて、新鮮だった。


やはり胸が痛くなる。
でも、こういう時代だからまた、こういう物語を読んで平和な世の中が
続くことを強く願う。


あとがきの文章から著者の思いが一層、伝わった。


                        ★★★

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発行年月:2017年7月


〈東楽観寺前(ひがしらっかんじまえ)交番〉、
本日も異常あり?

交番に赴任してきたお巡りさんは元捜査一課の刑事。
幼なじみの副住職は、説法はうまいけど見た目はヤクザ。
彼らの前に現れたマンガ家志望の女子高生は伝説の○○の孫!?

町の住人たちが凄(すご)ワザで謎を解く、
キュートな新感覚ミステリー!

財布が消えた? 現れた? この町で、一体何が起こっている?
奈々川市坂見町(ななかわしさかみまち)は東京にほど近い古い町並みが残る町。元捜査一課の刑事だった宇田巡(うためぐる)は、理由(ワケ)あって〈東楽観寺前交番〉勤務を命じられて戻ってきたばかり。寺の副住職で、幼なじみの大村行成(おおむらゆきなり)と話していると、セーラー服姿のかわいい女子高生・楢島(ならしま)あおいがおずおずと近づいてきた。マンガ家志望の彼女は警官を主人公にした作品を描くために、巡の写真を撮らせてほしいという。快(こころよ)くOKした巡だったが、彼女が去ったあと、交番前のベンチにさっきまでなかったはずの財布が。誰も近づいていないのに誰が、なぜ、どうやって? 疑問に包まれたまま財布の持ち主を捜し始めた巡は、やがて意外な事実を知ることに……。

                      (祥伝社HPより)





お巡りさんとお坊さんと女子高生たちの物語。


ちょっと特殊な能力を持つ楢島あおい。
そして、これまた特殊能力を持つ宇田巡。

二人は運命的な出会いかな?

そして、それぞれの能力を人助けのために利用しているのが良いですね~。

お坊さんの行政とあおいの友達・杏奈のやり取りも何だかほんわか。


これは、続編希望です!

楽しくて一気読みでした♪


                         ★★★★★



発行年月:2017年5月

青山七恵が描くおちゃめな双子の物語
 デビューから12年。青山七恵が温めてきた懐かしくて新しい物語。

 「ママは大人を卒業します!」と突然の宣言。
 11歳の誕生日に突然大人になることを余儀なくされたハッチとマーロウ。お料理ってどうやって作るの?お洋服、何を着ればいいの?双子に個性って必要?私たちのパパって、誰なの・・・・?少しずつ目覚めるふたりの自我と葛藤。
おちゃめでかわいい双子の日常が愛おしく過ぎていく。

 結末に知るママの思いと双子の小さな約束に心揺さぶられる。

 かつて子供だった大人へ、これから大人になる子供達へ贈りたい、感動の物語誕生。全編を飾るイラストは、大人気イラストレーター・田村セツコさん

                      (小学館HPより)





表題の絵からして、ハッチとマーロウって外国人かと思った^^;


双子の姉妹で、埜乃下千晴(ハッチ)と鞠絵(マーロウ)でした。
小学校高学年。
東京から母親と3人で長野にお引越し。

近くにママの弟のお嫁さん(かおる)の実家があり
その両親が何かと手助けしてくれている。

ふと、父親は?と最初から疑問だったけど、姉妹が生まれた時から不在の様子。
母親は、ミステリー小説家で、突如「ママ卒業」宣言をしちゃう。
そして家事一切を姉妹がすることに。
そんな状況でも文句を言わずに受け入れる姉妹が素直で健気。

転校した学校での友達1号は、英梨・・・以後エリー。
最初は、些細なことから喧嘩しちゃうけど、すぐに仲直りして親友に。


小学生の日常あれこれが綴られ、なんだか懐かしい気持ちにもさせてくれた。


男の子との喧嘩でかっとなり思わず長い髪を切っちゃうハッチ。
それを自宅が美容院で自分もカットなら出来るからと整えてくれた奈良くんは
女の子の恰好に憧れる男の子。

終盤、姉妹のお父さんも判明するけど、なるほど。。。。


ま、世の中、色々な家族の形態がありますからね。

双子っていいな~。
ずっとお互い助け合って行けそうだもんね。


これは児童書かな?と思って最後まで読んだけど、大人でもまあまあ楽しめた。

挿絵が可愛いのも◎!


                       ★★★
 



発行年月:2017年6月

「誰にも言わないままの言葉をいつか私はしたためよう。亡くなった人に、友達だと思っている人に。ネットに載せて読めるようなのではなくて、そう、空母の中の郵便局にたまる手紙のように」――。
マンモス大学の診療室に勤める春菜、ゲームオタクのシングルマザー・美里、謎めいた美人清掃員の神子。震災の年の夏、「偶然の訃報」でつながった彼女たちの運命が動き始める――。 スティーブ・ジョブズ、元XJAPANのTAIJIなど有名人から無名の一般人、そして身近な家族まで、数々の「訃報」を登場人物たちはどこで、どんなふうに受けとったのか。誰もが死とともにある日常を通してかけがえのない生の光を伝える、芥川・谷崎賞作家の新境地傑作小説!

                        (講談社HPより)




登場人物が沢山。
でも、苦ではない。

主には・・・

首藤春菜・・・A大学内の診療室受付

根津神子(みこ)・・・A大学内の清掃員

小波美里・・・A大学総務課勤務
名村宏・・・美里の元夫、ラジオパーソナリティ
紬・・・二人の息子で美里と暮らす

布田利光・・・A大学教員
安藤素成夫・・・布田の教え子
小野游里奈・・・布田の教え子で元恋人、今は素成夫と付き合っている



それぞれの日常が淡々とバラバラに語られ、それを読んでいるだけでも
結構、面白かった。
それぞれの日常のなかに、知らされる有名人の死やニュースで知る事故。
それらの亡くなった人に対して思うあれこれもまた興味深く読んだ。

2011年~2014年の間に亡くなった人たちのニュースは
わたし自身も、それぞれに驚いたものでよく覚えている。


表題の「もう生まれたくない」は、人生一度きりということかな?
死ぬ間際に「もう一度生まれて来ることもできるよ」 
と言われたら、こう答えるだろうなぁ~。
もう精一杯生きたからというのが前提だけど。



                            ★★★




発行年月:2017年6月

生の悲哀、人の優しさが沁みわたる、人情ミステリーの傑作。

娘を失った二美男と母親に捨てられた汐子は、貧乏アパートでその日暮らしの生活を送る。このアパートの住人は、訳アリ人間ばかりだ。

二美男はある人物から、公園の池に沈む死体を探してほしいと頼まれる。大金に目がくらみ無謀な企てを実行するが、実際、池からとんでもないものが見つかった! その結果、二美男たちは、不可解な事件に巻き込まれていくことになる......。

                                 (毎日新聞出版HPより)




二美男と汐子・・・二人の関係がいい。

実の親子のように暮らしていて・・・。
しっかり者の汐子に二美男が助けられている場面の方が多いけれど・・・。

アパートの住人たちもユニークで、事件の真相究明に皆で乗り出すのも楽しかった。


汐子の本当の母親が現れ自分の元を去ってしまうんじゃないかと気が気じゃない
二美男に対して汐子の方が、大人な発言は、ちょっとホロリ。


ミステリー色はあまりなかったけれど、こういう人情物もいい。


                            ★★★
 

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