発行年月:2025年5月
大学の先輩後輩、江戸川乱歩と杉原千畝。まだ何者でもない青年だったが、夢だけはあった。希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い、それぞれの道へ別れていく……。若き横溝正史や巨頭松岡洋右と出会い、新しい歴史を作り、互いの人生が交差しつつ感動の最終章へ。「真の友人はあなただけでしたよ」──泣ける傑作。
(新潮社HPより)
江戸川乱歩(平井太郎)と杉原千畝。
大雑把な情報しか知らないので、前情報がなかったら、ノンフィクションか?と
思ったかも。
創作の世界でもがき苦しむ江戸川乱歩と戦時下のなか外交官として、日々
奮闘する杉原千畝。
もがき苦しむ背景は違うため、二人は仲違いする時期がある。
しかし、それぞれが折に触れて思い出す。
戦後、再会したときは、再び友の顔に戻ったようでよかった。
それぞれの奥様が素晴らしい。
乱歩の妻・隆子は、元小学校教師。乱歩に最初から惹かれ、貧しい生活のときも
明るく振舞い、しっかり者なかんじ
千畝は最初はロシア人のクラウディアを妻に。
しかし、ソ連の日本大使館にという話になり、ソ連にとって敵対するロシア人妻の
存在は千畝にとってもクラウディアにとっても危険なこと。
クラウディア自身もそれはよくわかっており、二人は離婚。
二番目の妻は外務省に出入りしていた保険会社の男の妹・幸子。
小説家になろうとしていたといい、音楽や演劇の知識が豊富で快活さにも
惹かれる。
幸子も千畝の仕事をよく理解している。
リトアニア在職中には、ビザを求めるユダヤ人が押し寄せ
その時も幸子の言葉が千畝の背中を押した。
戦後、その時、ビザが発行されたおかげで助かったという人の声は嬉しい。
時代背景と二人の生き様がうまく描かれていて、面白かった。
直木賞候補の1つだったのに、今回は該当者なしという残念な結果。
直木賞、あげてもいい作品だと個人的には思ったんだけどな~。
他の作品も読んでみようかな。
★★★★★
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★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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