死んだら永遠に休めます 遠坂八重/著

発行年月：2025年2月

死んでほしいと思っていたパワハラ上司が死んだらしい。

容疑者は――部下、全員。

無能なパワハラ上司に苦しめられながら毎日深夜まで働き詰めの生活を送る28歳の主人公・青瀬。突然失踪したパワハラ上司・前川から届いたメールの件名は「私は殺されました」。本文には容疑者候補として「総務経理本部」全員の名前があった。

限界会社員・青瀬と妙に頭の冴える派遣社員・仁菜は二人で真相解明に取り組むのだが……。

発売前から「一気読み」「怖すぎる」と話題沸騰の、新しいストーリーテラーがおくる恐怖の“限界会社員ミステリ”！

　　　　　　　　　　　　　　　　　（朝日新聞出版HPより）



いや～凄い話だった。
予想を超えたヤバイ話で驚いた。

でも、こんな風に深夜の帰宅が当たり前のような仕事をさせられていると
人間って、壊れちゃうんだな。
睡眠とか休息とかは大事！！


主人公の青瀬の言葉で物語を読んでいたので、部長の前川は最低な上司だなと
怒りが沸いて来たけれど・・・
終盤のこの職場の人間関係が知れてくると
案外、前川ももしかして部下たちをどうやって率いていったらいいのか
悩んでいたのかもしれないな・・・なんて思った。

新人研修後にこの職場に配置した会社の人事にも腹が立つ。
最初にここはきつ過ぎる。

同僚たちも仲間かと思いきや、とんでもないことを企んでいたし・・・
怖すぎだよ( ﾉД`)


唯一の派遣社員・仁菜のミス連発には呆れたけれど、同じ職場内では
青瀬のことを気にかけてくれて行動していた。
そういう行動をしていたのには、ちゃんと理由があって
そうか、まだ心身ともに健全だった青瀬は、こういう子だったんだと
判ったら、なんだかジ～ンと来た。

元カレの佐伯もなにげにいい人だった。
本来の青瀬のことを知っている人物がここにもいて、気にかけてくれていた。


青瀬の今後が心配だったけれど会社から去って正解！
次の職場では、良い人間関係に恵まれますように・・・。


しかし、凄い話を書くなぁ～。
読んで感動とかはないけれど、今までにない衝撃的な話だった。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　★★★