発行年月:2024年3月
作者・編者ともに不詳、ミステリアスでユーモアに溢れる日本最古の短篇物語集『
堤中納言物語』。
中島京子による名訳により生き生きと蘇る「可笑しみ」を堪能できる10篇を収録。
(河出書房新社HPより)
堤中納言物語というので、紫式部の曾祖父の物語かと勘違いしていた(^^ゞ
巻末の解題で陣野英則さんが
10編の物語をひとつに包んだという意味で実在する堤中納言のなまえに
結び付けて、この短編集のタイトルにしたのではないかという推察を
支持したいとある。
なるほどね~これを10篇にまとめた編者はなかなか、ユーモアのある人だなと
感心。
それが誰なのか?は未だわからないそうだけど・・・・
10篇のお話、それぞれが面白かった。
貴族たちのことを書いているのだけど、色々な意味で人間味があって・・・・
優美な世界で品行方正というわけではないのがいい。
クスッと笑えたり、微笑ましく感じたりと
中島さんの訳もいいんだろうな~とても読みやすかった。
表紙は、<虫好きのお姫様 原題:虫めづる姫君>
蝶がすきというのは、理解できるけれど、その幼虫である毛虫にも愛情たっぷり
「毛虫が思慮深そうにしている姿って、心打たれるわね」と。
手の平に乗せて可愛がり飽きずに見守っている。と
変わったお姫さまだけど、その純真な様子が微笑ましい。
もうひとつ微笑ましいな~と思ったのが
<貝合 原題:貝合>
のちの時代の貝合わせは、左右の貝を伏せたまま合わせる遊びだけれど
この平安時代の貝合わせは、左右それぞれが美しいものや、変わった紋様の貝を
出し合って競う遊び。
姫君に仕える幼い童たちが姫様のために勝つための貝を必死に探している様子を
そっとみている蔵人少将。そして陰ながら応援する様子が書かれていて、
童たちの様子も可愛らしく、それを応援する蔵人少将の優しさも微笑ましく
感じるお話ですきだな~。
NHKの「光る君へ」を見ていたので、頭のなかで物語を映像化しながら楽しめた。
★★★★★
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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