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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2023年1月


ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙は多くの人々から賞賛された。二年の後、菊之助の縁者という侍が仇討ちの顛末を知りたいと、芝居小屋を訪れるが――。現代人の心を揺さぶり勇気づける令和の革命的傑作誕生!
受賞
第169回 直木三十五賞
受賞
第36回 山本周五郎賞


                  (新潮社HPより)




面白かった!

冒頭からあだ討ちの場面。

父のあだ討ちを遂げた菊之助。
その後、菊之助は国に帰り、家督を継ぎ平穏に暮らしているという。

その時の様子を目撃した人々を訪ね回って聞く何者か。
目撃者の話が順番に語られる。


<第一幕 芝居茶屋の場>

芝居小屋・森田座の木戸芸者・一八が語る

<第二幕  稽古場の場>
芝居の殺陣を指南している与三郎が語る

<第三幕 衣装部屋の場>
端役の衣装を整え、自らも端役として舞台に上がる二代目・芳澤ほたるが語る

<第四幕  長屋の場>
小道具を設える久蔵が語る

<第五幕 桝席の場>
戯作者・篠田金治(野々山正二)が語る

<終幕 国元屋敷の場>
仇討ちの様子を聞いて廻った総一郎に菊之助が語る仇討ちの真相


仇討ち・・・これには深い真相があったのだと知る。

菊之助が斬った男・作兵衛は、菊之助の父親の元で働いていた男。
父はある不正に気付き、正そうとしたがご家老やその周りの者たちから
不正を暴こうとするならと脅され自らの命を絶とうとまで悩んでいた。

そんな苦悩も作兵衛は知っていた。


正義を貫こうとする者が理不尽な目に遇うのは、許せない!

ご家老に取り入り、不正に加担していた菊之助の叔父も酷い!


仇討ちを見ていた人たちの話から、終盤、明かされた真相には
「なるほど!」と


最後は、スカッとする終わり方だった。


初読みの作家さんだったけれど、さすがの受賞作!
他の作品も読んでみたくなった。



                     ★★★★★
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