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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2024年6月

「わたしの背中、こわいですか」気高く生きる女との邂逅を描いた大人の物語
アイヌ紋様デザイナー・赤城ミワ。
彼女といると、人は自分の「無意識」に気づいてしまう。
自分の気持ちに、傷ついてしまう――。
そして、彼女は去ってゆく。忘れられない言葉を残して。
桜木紫乃の真骨頂、
静かに刺してくる大人の物語。
(収録作)
「谷から来た女」…2021年。大学教授の滝沢は、テレビ局の番組審議会でミワと出会う。大人の恋愛を楽しむ二人だったが…。
「ひとり、そしてひとり」…2004年。アクセサリーショップとセクシーパブで働く千紗は、夜のすすきのでデザイン学校の同期・ミワと再会する。
「誘う花」…1999年。教育通信の記者・譲司は、取材で出会ったミワの弟・トクシがいじめられていることに気づく。
「無事に、行きなさい」…2015年。レストランシェフの倫彦は、ミワとの将来を信じながらも、どこか遠さを感じている。
「谷へゆく女」…1982年。母を亡くした中川時江は、高校卒業と同時に、文通相手の赤城礼良を頼って北海道へ向かう。
「谷で生まれた女」…2023年。北海道テレビプロデューサーの久志木は、ミワのドキュメンタリーを撮影するが…。


                     (文藝春秋HPより)


主人公の赤城ミワがミステリアスでいいかんじ。
アイヌ舞踊の伝承者であり、アイヌ紋様を現代的にアレンジして生活空間に
取り入れていくデザイナーであり、スタジオMIKEを運営者。


ミワと出会う人たちの物語が短編で。
なかでも<谷へゆく女>が印象的だった。
ミワの父親と母親が札幌で出会い、アイヌの里のある谷へと
生活の拠点を変えるまでの話。

ミワの父親は赤城礼良・・・レラはアイヌ語で「風」の意味だという。
母親は時江。

二人の出会いは文通。
漫画雑誌のペンフレンド募集で文通を通じ2年半の交流後、時江は
福岡から札幌へ赤城礼良に会いにきた。
時江は高校卒業後、卒業式前に一人で。
母親と暮らしていたが、その母親が亡くなり、身内がなく
自由の身での思い切った行動。
私立高校に通い成績は常にトップクラスだったが、スナック経営の
母親が半分、身を売りながら稼いだお金で通い続けたと。


話としては、ミワが生まれたところで終わっていて、
もっと、この両親とミワの関係が読みたかった。

背中にアイヌの紋様を入れたのは父親だと言っていたが、
その経緯も気になる。
お守りのように入れたとか言っていたけれど、アイヌにはそういう習わしが
あるのだろうか?(背中に入れるというような・・・)

長編で読みたい部分だったな~。


でも、短篇それぞれの話も楽しめた。


                       ★★★


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