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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年4月


小さな幸せが暮らしの糧になる──当代一の売れっ子作家・曲亭(滝沢)馬琴の息子に嫁いだお路。横暴で理不尽な舅、病持ち、癇癪持ちの夫とそんな息子を溺愛する姑。日々の憤懣と心労が積もりに積もって家を飛び出たお路は、迎えに来た夫に「今後は文句があればはっきりと口にします。それでも良いというなら帰ります」と宣言するが……。修羅の家で、子どもを抱えながら懸命に見つけたお路の居場所とは? 直木賞作家の真骨頂、感動の傑作長編。

                      (角川春樹事務所HPより)




少し前に読んだ、朝井まかてさんの「秘密の花園」で、曲亭馬琴の長男の嫁として

馬琴のいる家に入った、路のことがとても印象に残ったので、こちらを読んだ。

いやはや・・・・凄い。
雇った女中もすぐに辞めてしまうような家に嫁として立派に立ち振る舞い
この家が成り立っていたのは、路さんのおかげじゃないか?と思うほど。


馬琴もその息子・宗伯も気に入らないことがあると癇癪を起こす。
一度は、宗伯に乱暴されお腹の子が流れてしまうという悲劇も。
普通ならそこで離縁となるのだけど、さすがにこの時は宗伯も謝り
馬琴も床に就いたお路の代わりに働く。
根は悪い人たちではないのだと思うけれど。。。。

馬琴の妻・百もいい加減な人で気分屋。

そして馬琴の目が片方、見えなくなり、幼いときより病弱の宗伯も度々、床に就き
百もまた年を取ったら体が弱り、それらの世話にも明け暮れる路。

夫の宗伯が39歳で亡くなり、百も亡くなったあとは、馬琴と子どもとの暮らし。
そして、馬琴のもう片方の視力も殆どなくなり、八犬伝を代わりに書いて欲しいと
頼まれ、何度も断るが結局、渋々、承知。
お願いしている立場なのに、相変わらずの上から目線で罵倒。
路もたまらず言い返し、口喧嘩。
それでも、気持ちを整え、再び代筆を続ける路・・・・・ああ泣ける(/_;)

馬琴ももう少し、ねぎらいの言葉をかけてあげるべきだったよなぁ~。

それでも、夫の宗伯も姑の百も馬琴も、最期のときには、路に感謝のことばを
かえていて、それだけはよかった。


しかし、本当に、路さん、すごい人だな。
偉人の陰には、こういう支える人が必ずいるものだな。



                     ★★★★
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