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発行年月:2024年2月


口さけ女はいなかった。恐怖の大王は来なかった。噂はぜんぶデマだった。一方で大災害が町を破壊し、疫病が流行し、今も戦争が起き続けている。何でもいいから何かを信じないと、今日をやり過ごすことが出来ないよ――。飛馬と不三子、縁もゆかりもなかった二人の昭和平成コロナ禍を描き、「信じる」ことの意味を問いかける傑作長篇。

                   (新潮社HPより)



1967年~2022年までのことを二人の男女の日常の様子から語る。


柳原飛馬は、1967年に生まれた。
両親と兄との家族。しかし、小学6年のときに母親が亡くなる。


もう一人は、望月不三子(旧制・谷部)1967年当時は高校生。
父親が急死し、大学進学をあきらめ製菓会社に就職。
上司の勧めで見合いし結婚。


二人の生活が交互に語られるが、望月不三子の方が衝撃的。
無頓着な母親に育てられ、自分はしっかりと家事もしたいと
仕事を辞め、専業主婦になり、夫の健康も考えて玄米食や野菜中心の食事を
作るが、義母からは「白米を食べさせてあげて」と言われてしまう。
子どもが生まれると、その子の食事作りに集中し、夫の食事とは別メニューに。
子どもが小学校に上がると、食物アレルギーがあると虚偽の申告をして
給食ではなくお弁当持参に。
最初は、従っていた娘も成長するに従って反抗し、家に帰らなくなる。


一方の飛馬は、大学卒業後は、区の職員になり結婚。
が・・・3.11後に仕事で復興支援に赴き、そこで出会った以前少し興味が
あった無線が災害対策の本部で役立っていることが嬉しく、ボランティア活動に
はまり、そのことで妻と口論。
妻はツイッターでみる嘘の情報を鵜呑みして、それを指摘してまた口論。
二人の関係がぎくしゃくし、離婚。



小学生の頃の最大の噂は1999年のノストラダムスの大予言。
ここに出てくる、コックリさんや口裂け女。
自分は、全く信じてなかったし、1999年の予言も、みんなで死んじゃうなら
それも仕方ないな・・・くらいにしか考えてなかった(笑)
物語のなかで、不三子の妹。仁美だったかな?
「ノアの方舟に乗って助かってもみんなが居なくなっちゃう世界で
生きていていくほうがいやだ」みたいな発言。
そうそう!とその考え方に共感した。

何かを信じてすがっているのが方舟だとすると、それに乗り続けていくことが
果たして幸せなんだろうか?と考えてみることも大切なのかも。


2020年にはコロナが大流行して、ワクチンを接種するか否かがまた問題に。
これは、まだ正解がわからない。
何十年後に正解がわかるのかな?


不三子と飛馬が終盤、「子ども食堂」に関わるスタッフとして出会う。
二人とも人間としては、基本は優しくて良い人。
二人がそれぞれ、これから先の人生、穏やかに過ごせるといいな。


結構、読むのに時間がかかった。
二人の日常が交互に語られていくだけなので、少々退屈だったし。
それでも何となく、角田さんのメッセージは伝わってきたかな?



                     ★★★

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