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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2015年10月

森のイスキア・佐藤初女さんとの15年にわたる交流の中で、田口ランディさんが体験した「気づき」と「変化」とは--。「自分」という檻から解放されていく魂の軌跡。感涙のエッセイ。2014年11月に行われた佐藤初女さんと田口ランディさんの対談「深き森の語らい」も収録。

                  (中央公論新社HPより




青森県弘前市の岩木山の麓にある小さな三角屋根の家。
そこに佐藤初女さんという優しいおかあさんがいて、お料理をつくって
食べさせてくれる。
心に苦しみを抱えた人が訪れる。

初女さんは、特別なことはしないという。
丁寧につくった食事を食べて貰い、相手の話をただ静かに聞くのだと。
話を聞きながら特にアドバイスのようなものはしないのだと。
解決する力は本人が持っていると信じているから・・・。


初女さんの物の考え方は共感したり、「なるほど~」と気づかされたり
巻末のランディさんとの対談は素晴らしい。


初女さんが素晴らしい人であることがよくわかった。
そして、ランディさんの生い立ちに驚いた!
家族のことを語っていたが、なかなか壮絶で息を飲んだ。
淡々と過ぎたことだと言う風に書いていたけれど。
読みながらかなりショックを受けた。


ランディさんの本はこれからも読み続けるし、過去の未読の本も順番に
読んでいこうと思う。

そして初女さんの数多くある著書も読みたい!

調べたら・・・・なんと今年の2月1日に94歳で逝去されていたことを知り
これまたビックリ!
ご冥福をお祈り致します。


素敵な本でした!


                       ★★★★★
 
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発行年月:2015年10月


 未来への光と希望に満ちた、少年リクの勇気と成長の物語

宇都宮から福島へ転校した小学校5年生の少年リク。引っ越した町には、人影がなかった。道路にも、校庭にも誰もいない。外で遊びたい。思いっきり自転車でかっ飛ばしたい。そんなリクが白の王国で出会ったのは、リクを対等な人間として扱ってくれる優しい大人たち、山で生きる野生の動物、そして……

                  (キノブックスHPより)



3.11後に医師の父と福島県に引っ越した10歳の佐藤陸。
横浜の叔母さんは陸まで引っ越すことに反対した。
「わざわざ死ににいくようなものよ」と。


転校先では歓迎され、担任の岩本先生も優しくて良い先生。
最初に手渡されたのが線量バッジ。放射線の線量を常時チェックする。

子ども達は明るくしている。
大人たちが怒っていて、愚痴っているのをみて。
自分たちが明るく振る舞わい怒りを鎮めようと無意識に感じている。
だから、実際、とても疲れる。


ひとつひとつの文章が、胸にささる。
福島で暮らす人たちの心のなかに抱えたものが伝わってくるようで・・・・。


そして、冬休み、リクは北海道への5泊6日の自然体験ツアーに参加する。
リクが最年長で4年生、3年生、2年生、1年生と各一人ずつ。
北海道では、大村さんという家で皆がホームスティ。

大村家にはおじさん、おばさんの他、司法試験を受けるため勉強中の洋一がいる。
大村家の人たちがとても温かい。
他の北海道の人たちの接し方にもリクは居心地の良さを感じる。

未来が不安とか放射能が怖いとか一言も言わず、子どもたちに同情もとくになく
がんばれも言わない。対等に扱ってくれるのがうれしい。


そして、北海道の山のなかで、自然の動物たちを見る。
夜、夢の中に知らない男の子が出てきてとても楽しく遊ぶ。
男の子と一緒に不思議な生き物がいる。「トンチ」というらしい。


リクが色々なことを経験しながら、成長していく姿がいい。
ファンタジックな部分もすてき。

福島の話って知っていて読んだけれど、今まで読んだその類の本とは違う。
特に何かを教えるものではなく、福島という地で暮らしている人たちの
ことを遠くから応援したくなる物語。


子どもにも読みやすい本だと思います。
多くの人に読んでほしいな。
                         

                         ★★★★★






発行年月:2001年4月


 まもなく渋谷の街が抜ける、
精神病院への移送途中、逃亡した14歳の少年は、
霧雨に濡れるすり鉢の底の街に何を感じたのか?
知覚と妄想の狭間に潜む鮮烈な世界を描く傑作書き下ろし!

                (幻冬舎HPより)




三部作だそうですが・・・

前の「コンセント」と「アンテナ」は未読です。
でもこれだけで十分面白かった!


主人公の佐藤ミミにとても好感が持てました。
両親を幼くして亡くし、父方の祖父母の元で幸せに成長し・・・
武道家でもあった祖父から、武道を学び、自衛官~看護師と職業を変える。
でもそこで得た技術はその後のミミの大きな力になっていくのが凄い。

文章に無駄がない。
一つ一つの出来事が全て後に繋がって行く。

そして、ミミは移送屋に。
精神的に異常だと周囲が認めた者から依頼を受けて、本人に接触し納得したうえで
病院や施設まで移送する仕事。
ある日、14歳の正也を移送中に脱走され、正也を探す。

正也とミミとの関係がいい。
正也のような人は、実際居るでしょう。
周囲からは異常者のような目で見られ、本人は、今いる世界から安心できる
居場所を求め苦しむ。時には暴力で抵抗したり・・・

ミミはそんな正也の存在から真正面から向き合い、会話を長く続けることが出来る。

精神科の患者さんとの向き合い方のような物も書かれている。

世間から偏見の目で見られる精神科疾患の人のことがこういう物語から
少し救われるといいな。


時間があれば三部作の前二作も読んでみよう。


                        ★★★★★



発行年月:2004年3月

富士山のふもとに集め続けたゴミの 要塞に住む妖怪のような老女の話「ジャミラ」他、

霊峰富士にまつわる、せつなくも美しい 小説集!

                (文藝春秋HPより)




富士山が出てくる4つの短編。

どの話も良かった!


<青い峠>
コンビニでチーフとして働く岡野(29歳)。
元は医学生だった。大学の友人・飯田と正式信者に
なるために富士山麓の研鑚所にいた時の思い出。
研鑚所で飯田は、亡くなった・・・富士山が好きだった。


バイトのこずえが岡野の支えになってくれそうでホッとする。
これって、オウムの話だよね?
こんな風に能力ある人が潰されちゃう宗教って恐ろしいと改めて感じた。



<樹海>
小学校から受験で入学し、中学卒業で、それぞれ違う進路を選んだ3人の少年。
卒業旅行として、樹海で野宿。

無鉄砲だけれど、何かを学んだようす。
首を吊り損ねた男に遭遇の場面はドキッ!



<ジャミラ>
ゴミに囲まれて富士の麓の街で暮らす老女・木村マツ。
市役所環境課のボクは、木村マツにジャミラと名付ける。
説得に応じ、ゴミ撤去となる。

なんだか、ジャミラが哀しい。
少しでも楽しく人の関わりを感じながらこれからは暮らして欲しいな。



<ひかりの子>
水子供養の観音菩薩にお参りに行った、看護師の美奈子。
自身が関わる堕胎手術で生きられなかった子どもたちの魂が
安らかであるように、祈る。
そこで出会った流産で子どもを亡くした女性・梶川むつ子と
女性ばかりで富士登山するツアーに参加する。

参加女性たちのそれぞれの話が強烈。
なかでも子宮がん末期で最後の頑張りに富士山に登る決心をした小林順子が
印象的。
彼女を支えながら美奈子も登る。

病院勤務で産科に居た時堕胎手術で生きられなかった子どもを、
わたしも見たことあるので美奈子の怒りは共感できた!



どの話も重たいものを抱えた人たちが富士山に救われる。
そういう力がやっぱり、あるんでしょうね。



                      ★★★★★



発行年月:2014年3月


「とても疲れている」と感じているあなたに。

きっと気持ちが落ち着くわよ。
坐ってみてどう変わるか、自分で確かめるしかないでしょう───
「恋愛」「容姿」「家族」……尽きせぬ煩悩に効く物語

本当の自分が見つけられない30代無職女子、
悩みを捨てきれぬ40代女流作家の不思議な出会い。
「特に女性にとって恋愛はストレスなのよ。知っている? 女は男の二倍も恋愛でストレスを感じるのよ。うまくいっている時はいいけれど、およそあんなに疲れるものはないわね。そこに、仕事や家族の悩みが加わってごらんなさいな、老(ふ)けこむに決まっているわ」
「悩む。そうね、あなた方はどういうことを悩むと呼んでいるのかしら。多くの場合、恋の悩みは相手が自分の思い通りにならないことでしょう。相手が自分の望むことをしてくれない、相手が自分を好きになってくれない、だから苦しいのではないかしら」

                   (祥伝社HPより)




二人の女性が、坐禅を通じて過去の自分と向き合う話。


作家の羽鳥ようこは、3.11から1年後、ささやかな慰霊祭を東京の知人のお寺で開催する。
そこに参加していた松下りん子。
慰霊祭が終わった後も会場に残っていて、「助けてください」とよう子から離れず
仕方なく自宅に連れ帰る。
そして、居候生活スタート。

よう子の知り合いのアイリーンが来日し、座禅会を開くというので、そこに、りん子も連れて参加するよう子。
3日間の坐禅会。
アイリーンは日本人とアメリカ人のハーフ。
ニューヨーク在住。
坐禅の意味を説きながら、坐禅をするよう子とりん子の問いかけにアドバイスする。


二人とも過去に重苦しいものを抱えている。
それに坐禅をすることで、素直な気持ちで向き合い、これからの生き方を
前向きに考えて行く。
特に、りん子が自分から今後の生き方を決めた姿には「よかった!」と思った。


なるほど、坐禅とはこういうものなのかぁ~。
イヤイヤ、子どもの頃、体験したことはあるけれど、今やったら
何か心のなかで変わるものあるかな?
ちょっとだけ興味を覚えた。


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