忍者ブログ
自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11



発行年月:2026年4月


時は貞観八年(866)。海神の生贄となる定めの少女・由良はある日
海賊に襲われた商人船から巨大な櫃が海に投げ出されるのを目撃する。
船長の赤名が拾い上げると、縛られた謎の男が入っており……。
新羅と内々に交易を行い財を成す商人、
京での争いに敗れ大宰府に赴任する不遇の官人、
銭と欲の坩堝の海で逞しく生きる海賊、そして――。
複雑なしがらみによって生じた危険な渦に、いつしか由良は巻き込まれていく。
金銀財宝が集まってきた博多の海、そして西国の島々を舞台に直木賞作家が描く、
壮大でスリリングな歴史長篇!


                     (中央公論新社HPより)



有名な歴史上の人物が、殆ど出て来ないのに、面白かった!

九州周辺の湊を行き来しながら、巫女船を動かす、赤名。
巫女は老若男女、問わず、何処からか攫われて来た者、借金のかたに
売られた者と様々。
そんななかに痩せた少女・由良がいる。痩せていて見栄えもよくないので
買われることなくずっと船にいる。
そんな由良を赤名はからかいながらも見守っている。

そんなある日、襲われた商人の船から流れて来た大きな櫃。
赤名たちが船に乗せ、中を開けると出て来たのは安曇福雄。
元役人で、不正を見つけ報告したあと、捕らえられたらしい。

船には、元僧侶の元昌も。
女に夢中になり借金のかたに売られたという。

わけありの者たちが、赤名や由良を巻き込む、いろいろな出来事。

海賊の宗継とその右腕的存在の年麻呂が登場すると、より面白くなった。
商人の船を襲う海賊だけど、むやみに人は傷つけない。
自分たちが生きるために必要な分だけをという信条らしい。
盗みはよくないのだけど、何故か、カッコいい。


赤名と宗継は、少し似ている。


安曇福雄の存在が大きいんだけれど、本人は途中で亡くなった(たぶん)。
それを生きている風に見せかける作戦が面白い。


巫女船っていうのは知らなかった。
荒海に出る船は嵐にあったとき、海の神に生贄として人を放しほかに
被害が出ないように祈るとか。
その生贄を売るのが赤名。
酷い商売だな・・・( ゚Д゚)
でも赤名も、なぜか憎めない。


ちょっと読むのに時間がかかったけれど、面白い物語だった。


         
                     ★★★★


PR



発行年月:2026年3月


「君がいつもそばにいるから、毎日があたらしい」
遺影として飾られていたカリスマ的なミュージシャンの写真を、
父と聞いて育った新(あらた)。
誰にも見えない存在として少女時代を生きてきたある日、
耳にした音楽に救われ、恋に出会って新の母となった、くすか。
新が父の真実を知った時、二人の物語が、一つの歌に重なりはじめる――。
200ページで大長編の感動を約束する、珠玉の青春小説であり、
親子小説であり、胸を打つ恋愛小説。
人の人生を変えた一曲を描く、あなたの人生を変える一冊。


                 (水鈴社HPより)




豆田あらたには、産まれた時から父親がいない。

母親(くすか)からは、事故で亡くなったと聞いている。
カリスマ的なミュージシャンの写真が飾られていて、それが父親だと
思っていた。


あらたは、通っていたピアノ教室で中本匠人と
絵画教室で辻堂陽菜と出会う。
11歳の誕生日会を母が開き、そこに二人を呼んで3人は時々、会う。
3人でバンドをやろうと匠人が言い出し、練習も始める。

小学生から高校生になるまで3人の交流が音楽を通じて繋がっている様子が
いい。


そして、あらたの母親・くすかの物語もよかった。
両親が共働きで一人で夕飯を食べたり、友達を作らず、一人行動が
多かった、くすか。
ある日、偶然に出会った音楽に夢中になる。
その音楽を聴くだけでつまらなかった日常がキラキラと輝く。
そして、同じミュージシャンが好きな豆田時生と大学に進学してから
知り合う。

そのミュージシャンは、RCサクセション(かな?)
独特な世界観で、確かに歌詞を見ると共感できるような言葉もおおい。


時生がなぜ、死んだのか?
その真相もわかって、なんとも辛い。
くすかの友人・庭田さんも凄くいいひと。
庭田さんの助けも時生の無実の証明には欠かせなかった。

あらたが、真実を知ったのはよかったと思う。
時生の母・理津子もいい人。
事故後に音信が途絶えていたみたいだけれど、これからは、くすかも交えて
交流があるかな?

音楽が繋ぐ最後の場面もよかった!



                     ★★★★
                          




発行年月:2023年2月


どれだけの秘密が、この家族には眠っているんだろう――
どれだけの秘密が、この家族には眠っているんだろう――
「好きな人とずっといっしょにいるために」、あのとき、あの人は何をした?
2029年から1979年まで10年刻みでさかのぼりながら明かされる、ある家族たちをとりまく真実。
2029年、韓国からきた兄の家出、おばあちゃんのお通夜で通常運転のママ。2019年、クルーズ船で一緒になった夫婦と年若の青年。2009年、クリスマスの夜のダイヤの指輪、1999年、ノストラダムス後も終わらない世界で「ママは、パパが死ぬのを待ってたんじゃないか」と言った幼なじみ。1989年、親友からその亭主の死を知らせる電話。1979年、おなかの中の三ヶ月になる命。
生き方、愛、家族をめぐる、「ふつう」が揺らぐ逆クロニクル・サスペンス。
〈世相をえぐり取る全6章〉
1 二〇二九年のごみ屋敷
2 二〇一九年のクルーズ船
3 二〇〇九年のロシアンルーレット
4 一九九九年の海の家
5 一九八九年のお葬式
6 一九七九年の子どもたち


                  (角川書店HPより)




最初の話から10年づつ過去に遡り語られる2つの家族の物語。

最初の2029年は小学3年生の木綿(ゆう)が母親やその親友家族たちと
亡くなった木綿の祖母(母方)の住んでいた家の片づけに集まっている
話。
結構、色々な人がここで登場するので、メモしながら・・・


要するに・・・・自分用の頭の整理も兼ねて記しておくと・・・

木綿の母・いのりは、親友である操の夫である杏一郎とは子どもの頃から
母親同士が姉妹みたいに仲良く、幼い頃から一緒に過ごす仲だった。
杏一郎はいのりに何度も結婚に意思を伝えるけれど、いつもはぐらかされ・・・
結局、杏一郎は操と結婚した。


最後の1989年のお葬式で知らされること
いのりの母・紺の夫であり、いのりの父親・雪好はくも膜下出血で急死。
亡くなったときは、家を出て一人暮らししていた。

いのりの母・紺は杏一郎の母・美幸とブテック勤務の時に知り合う。
仲良くなって二人でお店を経営。
紺は、夫は同性愛者だと思うと美幸に告げる。
美幸の夫・久志は、雪好とは小学校からの親友であり、雪好といのりの結婚は
美幸夫婦が図ったこと。
雪好は久志のことが好きだったのでは?
紺は久志と男女の関係になったことがある。

いのりは、もしかしたら久志の娘ということ?
それを知っていたか疑っていたから杏一郎と結婚しなかったのか?


最後にいろいろ、凄いことがわかった。
なかなか面白い物語だった。




                      ★★★★



発行年月:2026年5月


時は明治三十九年。帝大生・斎木啓吾には誰にも言えない秘密があった。
それは、この世ならざる「霊異」が視えてしまうこと。
平穏な生活を望む啓吾だったが、心霊研究者を名乗る子爵家の
若様・連翹寺正周にその体質を知られてしまう。
正周の「目」として、帝都で起きる不可解な事件に
半ば強引に巻き込まれていく啓吾。
現世に未練を残す魂が、彼らに託す「最期の願い」とは――。
霊が視える帝大生と、視えない心霊研究者。
人情と謎が交錯する、明治霊異譚。


                 (双葉社HPより)




面白かった。

みえることを悟られないように、生きて来た啓吾だったけれど
子爵の次男で、心霊研究者である正周に出会い、不思議な謎を解く
ため奔走する様子が愉快だった。

この世に未練を遺した者の気持ちを知り、その気持ちに添ってあげる話は
優しい気持ちになれるが、未練が人に憑いて悪霊になることもあると
いうのは、ちょっと怖い。

みえる啓吾と祓う力がある正周。
そこに助っ人のように現れた易者の峯斎。

短編連作という形だけれど、大きくは繋がっている。

この登場人物たちで、もっと話が読みたい。
再び姿を消してしまった凛の行方も気になるところ。



                  ★★★★



発行年月:2022年6月


その男の絵は、怖くて、美しくて、すべてを暴く。
大きな料理屋「しの田」のひとり娘である真阿。
十二のときに胸を病んでいると言われ、それからは部屋にこもり、
絵草紙や赤本を読む毎日だ。
あるとき「しの田」の二階に、有名な絵師の火狂が居候をすることになる。
「怖がらせるのが仕事」と言う彼は、怖い絵を描くだけではなく、
普通の人には見えないものが見えているようだ。絵の犬に取り憑かれた男、
“帰りたい”という女の声に悩む旅人、
誰にも言えない本心を絵に込めて死んだ姫君……。
幽霊たちとの出会いが、生きる実感のなかった真阿を変えていく。


               (角川書店HPより)



幽霊絵師の話というけれど、怖くはなかった。
どちらかというと哀しい、切ない話が多かった。

以前は揚屋だったという大きな料理屋「しの田」の娘・真阿(14歳)と
そこの二階に居候の身として入ってくる絵師の興四郎(火狂)。

真阿と興四郎は、最初から何となく意気投合する。
ふたりは似ている。
境遇も、この世でない人のこえ(願い)を理解する力。


以前、興四郎が描いたであろう絵を持って、色々な人が訪ねてくる。
その絵を持つようになって、よくないことばかり起きるから手元に置きたくないと
やってくる者。
夢のなかに絵の女が出て来て「かえりたい」と言うという者。
弟子にしてほしいという者。

それぞれが、興四郎の元にきて、その人たちに起きている真実を突き止めていく。
真阿は、その絵のなかの人が思っていることを夢でみる。

興四郎と真阿・・・いいコンビだ。


真阿は、本当の両親を殺されている。
本当の父親は女形の役者・中村卯之助。
素行の悪い弟子を破門にしたら、その腹いせに両親と兄は殺された。
真阿は母がとっさに蔵に隠して死なずに済んだ。
今の母親は、真阿の母の妹・希与。父親は善太郎。
二人は真阿を本当の娘のようにかわいがってくれている。

興四郎の両親はふたりとも絵師。
母の方が上手く、その娘(興四郎の姉)も同様。
父は、二人の才能に嫉妬し、姉を廊に売り、その置屋の暮らしが劣悪で
姉は命を落とす。
興四郎は、姉の筆を大事に持っていた。
姉が贔屓にしていた役者が真阿の父・中村卯之助だった。



この短編連作集、面白かった。
幽霊絵師・火狂の話、また書いて欲しいな~。




                       ★★★★
カレンダー
08 2026/09 10
S M T W T F S
2 3
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]