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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2026年2月


それは、私の人生をもう一度、
歩き出すための旅だった。
東京郊外の大きな家で、ひとり暮らしをしている柑(かん)。
なるべく人付き合いを断ち、規則正しく無機質な日々を送っているが、
ある思いを胸に、亡き母の故郷である与那国島を訪ねることを決意する。
それは、柑自身も覚えていないほど幼い頃に犯した、
大きな罪と向き合うためだった。しかし思いがけず、
小学6年生の甥っ子・伊吹もついてくることになり……。
忘れられない痛みを抱えながら生きていく、すべての人に贈る物語


                     (講談社HPより)




主人公の須藤柑(32歳)。

父が亡くなり、実家で一人暮らしをしている。

高校3年の時にアルバイトした古書店(しま書房)で今も働いている。
あまり人と関わらず、規則正しい生活をしている。

ふと、亡くなった画家の母の故郷である与那国島を旅してみようと思う。
一人で行くはずが、成り行きで姉・粋夏の息子・伊吹(10歳)も
一緒に行きたいという。

伊吹は、学校に行っていない。
粋夏は、離婚を機に滋賀県から東京に来た。
学校に行けずにいる伊吹が柑と旅行することを認める。



柑と伊吹。叔父と甥の関係だけれど、会話を読んでいると結構、伊吹の方が
大人な発言をしたりしている。
二人は内面に抱えているものが似ているような・・・

与那国島で出会ったエンマ(母親がイタリア人だけど、東京生まれの東京育ち)
との交流もあり、楽し気な様子もあってよかった。


画家の母親のための美術館も訪れ、作品に触れ、画家の母親のことを知る
館長・小早志から話をきく。


柑は、三歳の時、子ども用の電動車に乗っていて、坂を下った下で前を歩く
母親を轢いて頭を地面で打って亡くなってしまうという事故を起こしてしまった。
母のおなかのなかには妹の橙子がいたが死産。

柑がその事実を父親から聞いたのは11歳のとき。
偶然、母の死がそれまで伝えられていた病死ではないことを聞いてしまい
父に尋ねたから。
それから、柑は、自分の罪を抱えて生きることに。


「あなたのせいではない」と皆に言われても自分自身が、その罪から逃れらない。
なんとも切ないはなし。

幼い子供が起こした事故は、周りの大人が防げたことなのに・・・。

母親の故郷を訪ね、母の作品に触れ、母を知るひとの話を聞き、
何か少しでも柑の救いになることがあったと信じたい。

そして、人と話ことが怖いという伊吹も同様。
旅を通じて、何か得るものがあったらいいのに・・・。
人の気持ちを考えすぎちゃう伊吹は、気を遣えるすごく良い子なのに
人と会う時に、あれこれ考えすぎて疲れちゃうなんて可哀想過ぎる。


読みながら、なんだか切なくなってきた。
解決策がわからないことだから。


レテの汀は、キリスト教に関するものらしい。
日本でいうところの三途の川かな?



始めて読んだ作家さんだけど、独特な雰囲気は嫌いじゃないので
他の作品も読んでみようかな




                       ★★★
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発行年月:2026年9月


マカロニえんぴつの名曲『青春と一瞬』が物語に!
最注目作家の言葉で導くもうひとつの世界。文芸×音楽のコラボレーション小説誕生。
いまは活動休止中の「トンネルらんたん」のメンバーは、実は俺たちの同級生らしい。
従姉に人捜しを頼まれたモラトリアム中の裕希。
元同級生たちと一緒に少ない手がかりのなか人捜しは進むが……。
「あのころ」を思い出すことは、ままならない停滞した「いま」を
再開させる一歩を踏み出すきっかけになるかもしれない。
明日を生きる力が湧いてくる物語。


                     (双葉社HPより)


マカロニえんぴつの「青春と一瞬」と言われても「?」だったので
YouTubeで聞いてみた。
なるほど・・・いい曲。この物語の世界観にピッタリだと思う。


今は32歳の真嶋祐希、入江沙帆、渡瀬晶子、鳥海和也が久しぶりに再会。
今、活動休止中の「トンネルらんたん」のメンバーが
自分たちの同級生だという噂から動き出す。


真嶋祐希は両親が離婚し、母子家庭で過ごして、なんとか頑張って地元の
国立大学に入学し、それなりの会社に就職したが仕事中に交通事故を起こす。
仕事が忙しく、疲弊していて注意力が散漫になっていたことが原因。
トラウマで車の運転が出来なくなり、会社を辞める。
そして現在は非正規職員として物流の仕事をしている。
母親には転職のことは言えないまま・・・。


入江沙帆イラストレーターとして家事、育児の合間に仕事をこなす。
夫も仕事が忙しく、保育園に預けた息子を夕方~翌日、保育園に預けるまでの
時間はバタバタ

渡瀬晶子、独身。今はAIが搭載された冷蔵庫の開発に携わっている。
28歳のとき、商社務めの恋人がフランスへ赴任することになり
結婚を申しこまれたけれど、仕事を選んだ。
家族(特に父)からいつもバカにされていたが、今は見返せたと思っている。
でも、しんどい時もある。
ずっとそんな自分を支えてくれたのは「トンネルらんたん」の歌。


鳥海和也は、父親の中華料理店を今は継いでいる。
「トンネルらんたん」が地元の同級生という噂はよくわからないけれど
今度、地元の秋祭りで何組かが特設ステージでライブをするから
そんな情報を詳しく調べるにはいいかもと提案




久しぶりに地元の秋祭りに集合することに。
昔話で盛り上がったり、楽しそう。
肝心の「トンネルらんたん」の情報は得られなかったけれど、折角だから
これからも交流しようと別れる。

店が忙しいからと、その場に集合できなかった鳥海和也からの皆への
メッセージがいい。
「毎日、元気にしているのは難しいけど、ときどき、すごく安心しえ
楽しい日を作れたらやっていけるよ」と。


最後の場面は、和也の店が閉店後、和也の仲間たちだけが残って会話している。
まさしく、このメンバーが!!


その後、休止していた活動を再開したと知る祐希。
祐希は転職のことを母親に告げることが出来てよかった。

案外サラッと受け止めた母親もナイス!



みんな、それぞれの場所で、再び頑張るんだな~
仲間っていいな。

表紙の絵もすごくいい。




                        ★★★★





発行年月:2026年9月


存続の危機にある〈月舟シネマ〉。
初めて灯りを消したつむじ風食堂。
「つづけられるのか」と迷う人々に寄り添う映画館の
看板犬・ジャンゴが語る、雨と希望の物語。「月舟町の物語」第三作

               (中央公論新社HPより)


2015年4月に発刊されているものを加筆、訂正したものらしい。
10年前にも読んだ記録あり。
うっすら覚えている、この本の語り部、犬のジャンゴ

月舟町の映画館「月舟シネマ」の主が飼っていた。
けれど主は、いつの間にか誰にも行き先を告げずに出奔。
残された従業員の直は、ジャンゴの飼い主となる。
住んでいたアパートを引き払い、映画館での寝泊まり。

映画館内にある売店に勤める初美さん。
パンを販売しているけれど、最近、近くにレストランが出来たからか
売りあげが減少。
そして、それは町の食堂を営むサエコさんにも悩みのたねに。

新しく出来たレストラン「ワルツ」のクロケットは評判で、それを偵察に
行くことになったのは古本屋を営む親方。
サエコさんのクロケットの方が美味しいという評価。
食べたあと、無言で店を後にした親方だったけれど
本当に美味しい物を食べると言葉がでないと。

ジャンゴは、そんな人間の様子をよ~く見ている。

表紙のレインコートを着ている絵は、この物語のキモかな?

本当は着たいと思っていないし、むしろ着ている犬を嫌っていた
ジャンゴだけれど、同じ意見を言っていた仲間の犬がある日
レインコートを着ていたのをみる。
そして初美さんがジャンゴが雨の日も散歩しやすいようにと
プレゼントしてくれた水色のレインコート。
着れば、やはりいいものかも・・・・と

意固地にならず、順応する様子がかわいい。

サエコさんとタモツ(スーパーコンビニエンスストア勤務)の
恋バナへの進展もあるのか?気になる。


あとがきで、月舟町の新しい話を執筆中とか。
それは、楽しみ♪


                   ★★★★★



発行年月:2026年7月


事故物件? 怪しい隣人? 謎の修繕積立金? 
このマンションは私を休ませてくれない――
ファミリータイプの分譲3LDKを長期ローンで購入した30代独身の小坂香織。
ひょんなことから管理組合理事長に選ばれ、次々と持ち込まれる難題に四苦八苦。
そしてついに、大事故寸前のトラブルが発生。原因は、手抜き工事? 
副理事長の冴えない独身男、遠藤と共に香織は手探りで調査を始めるが――。
切実でスリリングでちょっとおかしいご近所トラブル狂騒曲。
【目次】 「隣の事故物件」 「華街道おんな旅」 「老健のビアニスト」
「女性理事長」 「スーパームーン」 「婚活無用」


                     (光文社HPより)



篠田さんは、いつもやや重ための話が多いけれど、これはあ軽いかんじで
楽しめた。
マンション暮らしは経験ないけれど、こういうことがあるんだぁ~と
知れたことも多かった。



主人公は30半ばの独身女性・小坂香織。
会計事務所に勤務。マンションは30年ローンを組んで購入。


最初の話では、右隣の住居人が次々、変わる話。
最初にいた男性は浴槽で血だらけで自死しているのを発見される。
その後、リフォームが行われ新たな入居者。
暴力団の幹部が女を囲っている?と思ったら、色んな強面の人が出入り
したりして物騒な暴力事件まで起きたり・・・
そのヤクザたちが夜逃げのように消えて次に入居したのは
気さくな独居老人。だが途中から若い女性が一緒に住んでいる?
老人は困った日知を手助けする団体の一員だった。

吉田老人、何か不思議な人だったけど、悪い人ではなかったようでホッ。


マンションの管理会社から派遣されている掃除担当のタケコさん。
その孫・勇人は、綺麗な顔で見た目は女性。
家族からは理解されず、祖母のタケコだけが理解者だとか。
幼稚園教諭になりたいとピアノも練習しているのだけど、面接がうまくいかず
老人ホームの介護士としての職におさまり
音楽療法士の代理で介護の傍ら歌の時間を担当。
ピアノの練習には、吉田老人もピアノを提供したり、いいかんじだったのに
吉田は自ら予言していた頃に公園の夜回り中に倒れ亡くなってしまった。


そして香織はマンションの理事長に推されて任期1年で引き受けることに。
副理事長の遠藤は大学職員で自分とさほど変わらぬ年齢の独身。

マンションの色々な書類をみているうちに、修繕費が不当に使われている?という
疑問が湧いてくる。
結果、管理会社のずさんな管理体制がわかり管理会社を変えることになる。
香織と遠藤、ナイスバディじゃん!と思って読んでいたら
遠藤がセクハラで訴えられるという。
遠藤は、やっていないことを訴えられていると。
えぇ~!
今度は、それをなんとか覆さなきゃと奔走。


ドタバタが次から次に襲うけれど、最後は丸くおさまったかんじ。


遠藤と香織・・・結構、お似合いじゃないかとは思うのだけど
マンション内の仲のよい友達くらいが気楽なのかもな・・・
続編あれば読みたいけれど。



面白い物語だった。




                         ★★★





発行年月:2025年12月


司法、実業、報道、娯楽。たった七日間しかなかった昭和元年に生まれた四人の子どもは激動の戦後日本を生き抜き、それぞれの道で時代を創り上げる。昭和という時代そのものを克明に活写した超大作、感動のクライマックス!
 竹田志郎は、東京大学法学部を卒業後、晴れて検事となる。戦後の発展のウラで苦しむ人々を救い、私腹を肥やすものを糺すべく、公害訴訟や政治汚職事件にひるまず立ち向かう。
矢野四郎は、自身の事業を成功させるとともに大物政治家にも可愛がられ、右翼の大物となる。やくざが淘汰されゆくなかでも国士である意志は一層強く、故郷・石川より衆院選に出馬する。
森村ノラは、GHQでの経験からAP通信の特派員となるが、その後「大日本テレビ」の女性記者に転職する。結婚し育児にも励みながら、ベトナム戦争の取材を敢行するなど、持ち前の活力で奔走する。
五十嵐満は、自身の芸能プロダクションを興す。気鋭バンドのプロモーション、プロレス興行への参入、世界的ミュージシャンの来日公演など、戦後大衆文化の中核を担う存在となる。
 大河のごとき昭和史サーガ三部作、ここに完結!



                    (講談社HPより)


面白い三部作だった。
昭和の時代って、本当に色々なことがあったんだと思う。

第三部は戦後昭和24年から64年の天皇が崩御されるまでの時代。


4人の若者たちは、それぞれの場所で大きな役割をし、
最後は、まさかの全員が国会議員として、集まるというのは予想外だった。


戦後、復興を急速に進め、オリンピックを招致し、成功させる
この時代の日本人の勢いが凄い!
この物語の4人のように、日本の国のために尽力した人たちに
感謝の気持ちが湧いてくる。


4人の中で、竹田志郎と矢野四郎は、敵対する関係にあったが
最後は、笑顔で肩を組む関係になったことが、嬉しい。


最強のコンビになりそう。


長い物語だったけれど、楽しい読書時間だった。

改めて奥田英朗さんって、凄いなと思った。
未読のものも読んでいこう。




                      ★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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