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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2025年9月


止まらぬ気候変動、懐かしい景色が消えていく――
その地域だけによく見られる植物、
というのは土着の神様たちのようなものではないか。
幼少期に南九州で見た巨大なシダ群、
現在東京で住む地域に圧倒的に多いヤブミョウガ、八ケ岳ならマルバダケブキ。
そういうものが木陰で群生をつくり、木漏れ日が差しているのを見ると
、荘厳な気持ちになる。
「日本の底力」と呼ばれるものは、
消えていこうとしている小さな神様たちそのものも、
そうなのではないだろうか。
神様たちの居場所を、引っ越し先を、つくらなければならない。
では、どこに?
自然をまっすぐに見つめ、
日常を超えた領域を流れる〈もうひとつの時間〉に
自然の一部である私たちの核心を追うエッセイ。


                   (毎日新聞出版HPより)


梨木さんのエッセイ。
小説も良いけれど、エッセイもいい。

東京と八ヶ岳の山小屋の生活を行き来しながら、それぞれに触れる自然から
色々なことを考えるはなし。

八ヶ岳で毎日、野鳥観察をしている様子は微笑ましい。
時に凄いことも起きるけれど。。。
キビタキの雌がガラス戸に向かって何度も体当たりする様は
ちょっと怖かった。
梨木さんに敵意を?と心配したけれど
親しい鳥類学者の先生に相談したら、ガラスに写る自分の姿を他の鳥だと
思って攻撃しているのでは?ということだった。

梨木さんの用意した餌箱に毎日、来る鳥たち。
名前は聞いたことがあっても、姿が想像できず、スマホ片手に検索しながら
読んだのも面白かった。

アカゲラがシジュウカラの雛を食べるというのは、ちょっとビックリ!!


自然の話の他にも考えさせられる話もあれこれ。
<忖度と思いやり>も印象深い。
読者アンケートを作った友人Aさんの話。
アンケート用紙に年齢と男女の欄を問うようにしたら
Bさんから「いちいち性別を明かす箇所は必要か?こういうのが
わたしたちを苦しめると想像したことがあるのか?世の中に発信していく
立場にいる会社の人間がそういう思いやりがなくていいのか?」と強く
言われたというはなし。

Aさんは誰かを傷つけることだとは想像もしなかった。
けれど思いやりという忖度を強要する暴力性についてBさんは
気づいていないのでは?と

なるほど・・・・
難しいな。色々考えちゃうな。



表題の「小さな神のいるところ」は、日本の昔ならがの自然がどんどん減っていく
ことを憂いている梨木さん。
コロボックルの話は、絵本で読んだことあるけれど
彼らがいる世界が狭くなっていると想像するとなんとも切ない。


1冊のエッセイ本で、いろいろなことを考えさせられた。


新しい小説も読みたいな。




                      ★★★★
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発行年月:2023年10月


直木賞受賞作『ほかならぬ人』から14年。
出会いの神秘を問う白石恋愛文学の到達点
夕暮れを染める一瞬の不思議な輝きが、
ふたりを結びつけて離さない。
成熟した男女が行き着くのは、
後悔か、希望か。
至高の愛を描く恋愛小説。
おなじ光をみていた
野々宮志乃はスーパーの人気商品を盗み、万引きGメンから
声をかけられる。咄嗟に志乃は、店の駐輪場にいた箱根勇に、
「あなた」と夫のごとく呼びかけた。
勇は反射的に夫婦を装い、志乃を助けて……。
夫に先立たれた四十代販売員の志乃と、
不倫が原因で離婚した五十代会社員の勇。
親しげな言葉を交わすようになったふたりは、断ち切れぬ
絆を感じる。
傷を抱えた大人たちが辿り着いた場所とはーー。



                    (祥伝社HPより)



最初から最後まで一気に読んだ。
箱根勇と野々宮志乃の最初の場面がいい。

志乃がスーパーからケチャップを万引きし、ポケットに入れそのまま店外へ
出たところで万引きGメンから呼び止められる。
そこに箱根勇がいて・・・「あなたのせいで万引きに間違われちゃった」と。
待ち合わせしていた夫がなかなか来ず、やっと来たので思わず店外に
出てしまった風を装う。
勇もすぐにそれに乗っかり夫婦の演技。

2人が初対面ではなかったからだったと後でわかった。



二人の会話が可笑しくてほっこりする。
2人とも今は独身というところもいい。

勇は妻が一緒に会社を経営していた大学時代からの友人・長谷部と今は付き合っていて
高校生の娘・智奈美も母と暮らしている。


志乃は、夫・龍一が急死し7年。
今は大規模マンションの1室で龍一の母・幸(70歳)との二人暮らし。
幸は元気で今もホームヘルパーとして朝から晩まで働いている。


少しずつ距離が縮まる勇と志乃だけど、男女の関係にはならず
お互いの考え方が似ていて、一緒にいるのが心地いいというかんじ。

終盤は、高校生の娘・智奈美が博多から上京し、もう戻らないから
一緒に居させてほしいと勇の元へ。
智奈美と志乃の関係もすぐにいい感じになって
今後は新しい形での付き合い方になるのかな?という終わり。



プロ野球観戦に行く場面は、ちょっとドキッとした。
亡くなった龍一は二人で観戦中に急死しちゃったみたいなので
勇とも同じように行って・・・え?うそ?また?と思ってしまった(^^ゞ
勇は寝てただけだった(笑)



深刻じゃなく、結構明るい大人の恋愛物語だった。




                       ★★★★



発行年月:2025年1月


京都でわたしは、食べて、暮らして、前を向く。
南天の木の植わった坪庭がある、京都の小さなゲストハウス「風待荘」。
家族を失い東京からやってきた眞夏は、
ここでしばらくオーナーの仕事を手伝うことになった。
泣きたい毎日を変えるきっかけをくれたのは、料理。
古い台所で作る九条葱と厚揚げの衣笠丼や、すぐきの焼きめし、
近所で出会ったふわふわのだし巻き卵のサンド、
レトロな喫茶店のゼリーポンチフロート。
同居する四人の女性やお客さんと食卓を囲む時間に心を癒されていくなか
まさかの人物が眞夏を訪ねてやってくる……。


                  (角川書店HPより)



保泉眞夏(45歳)・・・夫から好きな人がいるから別れて欲しいと
きみのことはもう何年もずっと愛していないと言われ離婚。
慰謝料をもらい一人京都へ。

メールだけのやり取りをしていた芹澤美散の京都のゲストハウスを手伝うことに。



ゲストハウスの隣のシェアハウスの1室に住み、他の居住者ともすぐに
仲良くなり、仕事も徐々に覚えて充実した日々を送る眞夏。

オーナーの芹沢は再生不良性貧血で定期的に輸血をしていて
骨髄移植もすることになる。
ゲストハウスの外国旅行者との交流も英語が多少は出来て
以前はホテル勤務していた眞夏なら、適した仕事。


東京で再婚した夫の元で暮らすことを選んだ娘の佐那を最初は薄情じゃない?と
思ったけれど、元夫が大学は留学したいと思っていた娘に
母親と暮らしたらそれが叶わなくなると言っていたと知り・・・唖然。
酷過ぎる。
オマケに再婚した女性との間に子どもが出来たから留学費用は出せないと
そのことを言わずにただ反対と言ったとか。
娘から事情を聴いて、元夫と会って意見を述べる眞夏の姿はよかった!
別れた妻に「おまえ」という男だし、本当にデリカシーのカケラもない。
今の奥さんは経済的にも自立してる様子だから
そのうち捨てられるんじゃないかな。


ま、眞夏が幸せそうな日々を送れていけそうで良かった。

読んでいて楽しかった♪




                       ★★★




発行年月:2026年5月


『国宝』の著者、待望の最新作にして、 作家デビュー30周年記念作品!
眩しい夏の初恋と、二十年後の再会——
あの日、二人は何を守り、何を手放したのか?
「取り返しのつかない間違いをした。
でも、大切な人のそばからは離れなかった」
建設会社に勤める尾崎颯は、土砂降りの雨のなか、
高校の同級生だった久遠愛と再会する。
二人は同じプロジェクトの担当者として再び言葉を交わすようになるが、
建築家のデザイン盗用疑惑によって計画は暗転。
さらに尾崎の家庭にはスキャンダルが迫り、
久遠もまた、癒えない心の傷を抱えていた。
揺れ始める心はやがて、二十年数前の夏へと引き戻されていく。
青く輝く海と空に歓喜したあの頃と、眩しさを見つめ返せない今――
東京と長崎、現在と過去を往還しながら、痛みも後悔も優しさも、
すべてを抱きしめてあたためる長編大作。


                   (幻冬舎HPより)



500頁を越える長編だったけれど、最初から最後まで楽しめた。
やはり、文章が巧い!
そして、こんな恋愛小説、書けるんだ~と驚いた。
爽やかな大人の恋愛小説だった。



尾崎颯(オッソー)と久遠愛(クオン)。
20年ぶりに再会の場面から。
偶然、似たような業種で似たような仕事をしていた二人が仕事を通じて
再会後も会う機会があって・・・。


物語は、20年前の二人(高校生)のことと、現在のそれぞれのことが
交錯しながら進んでいく。
高校生の二人は、相思相愛で周りの誰もが認める好感の持てる二人。
けれど、突然に別れ、その後は連絡も取らなかったということかな?

高校生だったら、あの別れ方もありかな?

それぞれが別々に歩んだ20年。
それぞれが結婚し、そのなかでの苦悩もあって・・・


再会したときは、お互いが今のそれぞれの配偶者と別れを考えていた時期で
あり、仕事を通じて会ううちに、再確認するお互いのこと。


この先は、二人で一緒に幸せになってほしいと思う。


二人の周りの人たちも皆、感じがよくて
オッソーの妻の身勝手さだけはちょっと信じられないものだったけれど
クオンの夫との別れは少し切ないものがあるかな。


表紙のブルーが綺麗。
沖縄の海のイメージにピッタリ!



                        ★★★★



発行年月:2023年1月


<選考員満場一致! 第11回ポプラ社小説新人賞受賞作>
「たとえそのつぎ目が不格好でも、
つながっていられればそれでいいと思っていた。」
惣菜と珈琲のお店「△」を営むヒロは、晴太、中学三年生の蒼と
三人兄弟だけで暮らしている。ヒロが美味しい惣菜を作り、
晴太がコーヒーを淹れ、蒼は元気に学校へ出かける。
しかしある日、蒼は中学卒業とともに家を出たいと言い始める。
これまでの穏やかな日々を続けていきたいヒロは、
激しく反発してしまうのだが、三人はそれぞれに複雑な事情を抱えていた――。
傷つきながらも身を寄せ合って生きてきた三人が、
懸命に明日を紡いでいくための物語。



                   (ポプラ社HPより)



三人は、子どもの頃から3人で暮らして来た。
現実には、ちょっとあり得ない設定だけれど。。。
見守っている大人・陽子さんがいて
晴太と蒼の父親に経済力があり、お金は十分に与えられているという状況。


朝、コーヒーを飲むために来る人、出勤前にお昼を買ってくれる人、
仕事の空き時間にランチやコーヒーを求める人、
いろんな人が出入りし、常連客もいて、まあまあの収入もある。


一番年下の蒼が中学3年生になり、大学には行かず、専門学校(料理関係)に
行きたいと。
そして、寮のあるところに進みたいということから、晴太とヒロは心配に。


三人のことが段々とわかってくる。
血の繋がりが全くない3人。
晴太と蒼の父親は黒宮慎司。
子どもが出来ずに晴太を施設から養子として向かい入れた。
その後、慎二が本妻ではなく他の女性との間に生まれた蒼を引き取る。
蒼の母親はその後、亡くなっている。

ヒロは、生まれたのはハワイ。
母親はハワイ生まれハワイ育ちで、日本に観光できた日本人との間に出来た子。
父親はヒロのことを知らず日本で暮らしている。


3人がきょうだいになった経緯は、偶然みたいなもの。
それでも、それぞれが想いやって、本当のきょうだいのよう。


これからの3きょうだいの行方も気になるところ。



常連客の一人、刑事の花井がいいかんじで良かった。



                          ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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